2007.03.31 Saturday
天保異聞 妖奇士 最終話「ヒトハアヤシ」
通行人が眉を顰める中、馬に乗ってやってきたのは狂斎だった。岡っ引きの親分が馬から降ろして気付くが、その表情は暗かった。親分が往壓と一緒ではなかったのかと尋ねるとようやく反応した。往壓は死に、他の奇士も一人もいないと狂斎は呟いた。更にこの世に神はいないのだと告げた。
……え〜っと、宰蔵と放三郎は留守番組だから全員いないとは言えないと思うのだけど。そういや先週って往壓が元閥に天叢雲剣で刺されて終わったんだっけ? 狂斎ってそれ見ていたよね?? あの後何が起きたのか「いなくなった」の一言で片付けられても……。
その宰蔵と放三郎の元に、元閥を伴った西の者たちが現れた。放三郎は後南朝と聞いて彼らの正体をすぐに理解していたのは流石だ(笑)
前島聖天、つまりは江戸城の地下に妖夷が封印されていたらしい。彼らはそれを甦らせようとやってきたのか……。内一人が肩に担いでいたアビを降ろした。連れてきたという事は、生きているという事だよね。ここまで気が付かなかったなんて……。アビが適わないのに、放三郎と宰蔵が適う筈もなく、宰蔵は一人残って放三郎を逃がした。自分の漢神は王に仕える「宰」で、自分の主人は放三郎と言って宰蔵が微笑んだシーンは良かった。で、彼女も元閥に気絶させられてしまうのね。
跡部の元へ放三郎が危機を告げに行ったが、彼は捕らえられてしまった。そして跡部と阿部は、蛮社改所に放三郎が最初から関わりがなかったのだと言い、鳥居が密かに設けたものと将軍に報告するのだと話した。自分たちの権力のために、全て鳥居に一人に押しつけて水野を失脚させようとしているんだね。これまだったら放三郎は従っていたかもしれないけど今は違う。それが見られたシーンだった。
また、鳥居も面目を保つしか頭にない水野を見限った。そして水野の改革の無理無体について本庄と花井に文書でまとめろと命じた鳥居は、案内しろと言ってアソベの扮装をしていた者と共に何処かへ出かけた。
前島聖天のもう一つ入口だという場所で、放三郎がその仕掛けを作動させたときに鳥居がやってきた。…‥着ている着物から既に明らかだったけど、往壓は鳥居と共に行動していたのか。放三郎……本当に気付いていないの??
前島聖天では、赤松がアトルに妖夷を呼び出させていた。四本目のクビ、元閥は戻ってきたときに「また龍か……」と呟いていたけど、現れたのはムカデだった(汗) うわぁ見たくないないものだなぁ(苦笑)
神話では、蛇と相争うものがムカデがだったと言って、現れた妖夷がムカデだったのに元閥が驚いていた。赤松は「蛇とは則ち龍、天津神を表す。対してムカデは国津神の守神であったのかもしれぬな」と、隣に立った元閥に話していた。赤松はこの妖夷を将軍家の跡取りに取りつかせるのが目的だと言っていた。幕府を開く時に、関東より北の怨霊、古い神、滅ぼされた民族の血が封じ込められていた。このムカデの妖夷はそれらを吸っていて徳川への恨みに満ちているらしい。取りついた子は江戸だけでなく、この国を滅ぼす悪鬼となるのだと赤松は言っていた。……江戸だけでなく、彼は国そのものを恨んでいるのか。いくら恨んでいるからと言って、一般人まで殺すのはいけないだろう。なぁんか、聞いた途端にアホかと思った。まぁ、怪しい仮面を付けている時点で変態は確定していたんだけどさ(笑)
そこへ鳥居と放三郎がやってきた。将軍家を守るのは南町奉行の役目、妖夷を取り締まるのは我が役目。初めての共闘だねー。二人が声を揃えて「参る!」と言ったシーンは格好よかったぞ!
対して赤松は部下の背中に札を張り付けて妖夷と合体させていた。アソベがいなーいと思っていたら、アビと宰蔵の漢神を取り出していた。それでアビが正体を知った。驚いていた放三郎に、鳥居が「気付いておらなんだか」と突っ込んでいた(笑) それだけでなく、階段にいた元閥が往壓を振り向き、いい化け方ではなかったのでヒヤヒヤしたと普通に話しかけていた。これには赤松もビックリ(笑)
天叢雲剣で貫いたのに無事だったのは、元閥の漢神を取り出していたからだという。「元」は人の始まりを示す。龍になりかけていた往壓はそれで人に戻れたから、龍を斬る剣に貫かれても無事だったというワケか。元閥が自分の漢神について知っていたのに最初は驚いたけど、そういや放三郎がいない時は彼が解説役をしていたのだから、知ってて当然だったと後で気付いた(苦笑)
神に従うと決めたのではなかったのかと責める赤松に、元閥は自分は妖夷に仕え鎮めるために生きていたが、自分を縛っているものが何か見てみたかったのだと告白した。聖天が奉っているのかを。それがムカデだったのだから自分の人生って何なのか笑いたくなっただろうな。これが龍だったらどうなっていたのかな……。まぁ、これで元閥は「もう心残りはない!」と言って、妖夷を攻撃した。……でも女装は解かないんだね(笑)
決心した元閥に、往壓はもう一つ漢神があると言って、彼の背中から漢神を引き出した。「閥」、罪人を成敗するための鉾が含まれていると解説したのは放三郎。それを聞いて元閥はなるほどと言っていたけど……知らなかったという事なの? 漢字の知識は放三郎が一番あって、次が元閥で知らないものもあると解釈すればいいのかなー。
天叢雲剣を放り投げ、元閥はその鉾で斬ってしまった。これに激昂して西の者の一人が銃で元閥を撃った。しかし弾を難なく弾いていた(汗) 見えているの!?
そして今度は放三郎が自分から自分の漢神を引き出すように頼んでいた。あれだけ見るのを怖がっていたのにねー。出てきたのは放三郎の「放」という字で、悪霊を殴り祓う意味だそうな。元閥には二つあるのに、放三郎は一つしかないのかなー。それとも、武器になる文字だけ取り出したって事かな? それに三郎だったら三男だったら付けられやすい名前だし。
しかし元閥と放三郎は武器が変わってしまったなー。銃器全般仕える元閥は鉾に、放三郎は刀から拳! 「もはや私に刀はいらぬ!」と言い切っていたけど、それは幕臣を辞めるという決意表明? 自分は奇士だと言っていたしね。拳使った方が強かったのね(笑)
アトルを抱えた赤松が、妖夷の中に入ってしまった。えーっと、先週中に入った人は押し潰されてしまったのだけど、それを知らないって事ないよね? 往壓が神の血などこの世にはない、すぐに食われるから止めろと止めたのに「そうかな?」と言って飛び込んでしまった……。自分だけは大丈夫とか思っていたのかな。やっぱりアホだ。妄想に取りつかれているのも痛いけど、思い込みって怖いなぁ(笑)
往壓は、今度は鳥居から漢神を引き出していた。最後なので大盤振る舞いだな。敵を切り捨てた鳥居に「あんたの漢神を借りるぞ」と往壓に言われた直後の驚きの声を出した鳥居に笑った。それと、鳥居に斬られた西の者が一回転して倒れていたのにも。……意味があるのか?(苦笑)
鳥居さんの漢神は鳥さんだった……。まんまじゃないの。
奇士たちの攻撃によってムカデの妖夷は倒された。このとき、赤松の身体も同じように泡のようになっていたけど、中に入った時点でもう食われていたって事なんだね。
しかしアトルはそのまま異界へと飲み込まれた。まぁ、彼女が異界へ行きたいと強く思っているのだから吸い込まれるのは当然か。アトルの名を叫んで落下していく往壓は、駆け付けた雪輪に乗って異界へ乗り込んだ。翼が生えていたよ……。リヴァイアサンを取り込んだから?
意識を取り戻したアトルは異界を歩いていた。後ろから往壓が呼ぶと、嬉しそうに駆け寄ってきた。ここで一緒にいようと言うアトルに、往壓は首を振った。それに「人はあそこで生きなければならないのか」とアトルは一歩下がって尋ねていた。
人の世で生きる理由を与えてくれると往壓は言ったが、そこには苦しい事しかない。人であるという事が苦しい事なら自分はもう耐えられない。そう叫んだアトルに、往壓は頭を下げた。
アトルを助けてやるつもりだった。自分が何かを与えてやれると本気で考えていた。しかし、自分にはアトルにやれるものなんて何も持ってなかったんだと。そう言って辛そうな表情で往壓は項垂れていた。
何もかも忘れてここにいようと再度頼んだアトルに、往壓は「俺にはお前が必要だ」と答えていた。アトルを見る度に、本当は自分もアトルの様に異界へ行きたいと願う、弱くて、すぐに逃げ出したいと思う人間なんだと思い出す事ができるからだと。アトルが傍にいてくれたら、少しだけマシになれる、強くなれる。自分はアトルに救われていたんだと。
往壓の言葉を聞いてアトルは微笑んだ。そして「悪くない理由だ」と言って手を差出した。……OPとはかなり違うけど、あの絵はこのシーンを描いていたんだね。39歳崖ッぷちと放送開始前の番宣でナレーションされていたけど、それを自覚した物語だったとまとめていいのか??
人は、物語なしに生きてはいけない。……まぁ、そうかもしれないけど奇士の噂を流したのはあの岡っ引きだったのね。勝手に作り上げたその設定では、奇士は5人とも美男美女らしい(笑) そして妖夷の報告はアトルがするのね。……結局今までと同じ生活が続くという事なのね。放三郎はお咎めなしで結局お役所仕事に復帰か。アトルはお馬として今も吉原で働いていて、狂斎も変わらず通っているのかな?
そして続きはOVAで見てくれというのね……。完結したらTVで放送してくれたらいいんだけどなぁ。
打ち切りになったのは残念だけど、これが深夜で放送されていたらまた違っていたのかなぁ。キャラはアトルが好きだったけど、最後の辺りで考えがちょっと変わってしまったかな。苦しいから異界へ行きたいという考えには同意できないもの。往壓の告白に「悪くない理由だ」と答えていたけど、与えられた理由で生きていてもなぁ……。まぁ、まだ13歳らしいから、これから自分で本当に生きる理由を見つけてほしいと思うよ。個人的にはそのときには傍に狂斎がいてほしいのだけどね。往壓の言った「傍にいてほしい」は恋愛が絡んだものではないものね。アトルはその人生からそういった感情に芽生えるのはまだまだ先になるのかなー。是非とも狂斎の攻撃にほだされてくれ! 狂斎も、あれで諦めずにずっと攻撃し続けてくれるといいのだけど。
あ、結局過去の話では元閥だけ解らないままだったね。全体的に見て……うん、まぁ面白かったと思うのでいいか悪いかと問われたらいいと答えるかな。
以下、日記。
……え〜っと、宰蔵と放三郎は留守番組だから全員いないとは言えないと思うのだけど。そういや先週って往壓が元閥に天叢雲剣で刺されて終わったんだっけ? 狂斎ってそれ見ていたよね?? あの後何が起きたのか「いなくなった」の一言で片付けられても……。
その宰蔵と放三郎の元に、元閥を伴った西の者たちが現れた。放三郎は後南朝と聞いて彼らの正体をすぐに理解していたのは流石だ(笑)
前島聖天、つまりは江戸城の地下に妖夷が封印されていたらしい。彼らはそれを甦らせようとやってきたのか……。内一人が肩に担いでいたアビを降ろした。連れてきたという事は、生きているという事だよね。ここまで気が付かなかったなんて……。アビが適わないのに、放三郎と宰蔵が適う筈もなく、宰蔵は一人残って放三郎を逃がした。自分の漢神は王に仕える「宰」で、自分の主人は放三郎と言って宰蔵が微笑んだシーンは良かった。で、彼女も元閥に気絶させられてしまうのね。
跡部の元へ放三郎が危機を告げに行ったが、彼は捕らえられてしまった。そして跡部と阿部は、蛮社改所に放三郎が最初から関わりがなかったのだと言い、鳥居が密かに設けたものと将軍に報告するのだと話した。自分たちの権力のために、全て鳥居に一人に押しつけて水野を失脚させようとしているんだね。これまだったら放三郎は従っていたかもしれないけど今は違う。それが見られたシーンだった。
また、鳥居も面目を保つしか頭にない水野を見限った。そして水野の改革の無理無体について本庄と花井に文書でまとめろと命じた鳥居は、案内しろと言ってアソベの扮装をしていた者と共に何処かへ出かけた。
前島聖天のもう一つ入口だという場所で、放三郎がその仕掛けを作動させたときに鳥居がやってきた。…‥着ている着物から既に明らかだったけど、往壓は鳥居と共に行動していたのか。放三郎……本当に気付いていないの??
前島聖天では、赤松がアトルに妖夷を呼び出させていた。四本目のクビ、元閥は戻ってきたときに「また龍か……」と呟いていたけど、現れたのはムカデだった(汗) うわぁ見たくないないものだなぁ(苦笑)
神話では、蛇と相争うものがムカデがだったと言って、現れた妖夷がムカデだったのに元閥が驚いていた。赤松は「蛇とは則ち龍、天津神を表す。対してムカデは国津神の守神であったのかもしれぬな」と、隣に立った元閥に話していた。赤松はこの妖夷を将軍家の跡取りに取りつかせるのが目的だと言っていた。幕府を開く時に、関東より北の怨霊、古い神、滅ぼされた民族の血が封じ込められていた。このムカデの妖夷はそれらを吸っていて徳川への恨みに満ちているらしい。取りついた子は江戸だけでなく、この国を滅ぼす悪鬼となるのだと赤松は言っていた。……江戸だけでなく、彼は国そのものを恨んでいるのか。いくら恨んでいるからと言って、一般人まで殺すのはいけないだろう。なぁんか、聞いた途端にアホかと思った。まぁ、怪しい仮面を付けている時点で変態は確定していたんだけどさ(笑)
そこへ鳥居と放三郎がやってきた。将軍家を守るのは南町奉行の役目、妖夷を取り締まるのは我が役目。初めての共闘だねー。二人が声を揃えて「参る!」と言ったシーンは格好よかったぞ!
対して赤松は部下の背中に札を張り付けて妖夷と合体させていた。アソベがいなーいと思っていたら、アビと宰蔵の漢神を取り出していた。それでアビが正体を知った。驚いていた放三郎に、鳥居が「気付いておらなんだか」と突っ込んでいた(笑) それだけでなく、階段にいた元閥が往壓を振り向き、いい化け方ではなかったのでヒヤヒヤしたと普通に話しかけていた。これには赤松もビックリ(笑)
天叢雲剣で貫いたのに無事だったのは、元閥の漢神を取り出していたからだという。「元」は人の始まりを示す。龍になりかけていた往壓はそれで人に戻れたから、龍を斬る剣に貫かれても無事だったというワケか。元閥が自分の漢神について知っていたのに最初は驚いたけど、そういや放三郎がいない時は彼が解説役をしていたのだから、知ってて当然だったと後で気付いた(苦笑)
神に従うと決めたのではなかったのかと責める赤松に、元閥は自分は妖夷に仕え鎮めるために生きていたが、自分を縛っているものが何か見てみたかったのだと告白した。聖天が奉っているのかを。それがムカデだったのだから自分の人生って何なのか笑いたくなっただろうな。これが龍だったらどうなっていたのかな……。まぁ、これで元閥は「もう心残りはない!」と言って、妖夷を攻撃した。……でも女装は解かないんだね(笑)
決心した元閥に、往壓はもう一つ漢神があると言って、彼の背中から漢神を引き出した。「閥」、罪人を成敗するための鉾が含まれていると解説したのは放三郎。それを聞いて元閥はなるほどと言っていたけど……知らなかったという事なの? 漢字の知識は放三郎が一番あって、次が元閥で知らないものもあると解釈すればいいのかなー。
天叢雲剣を放り投げ、元閥はその鉾で斬ってしまった。これに激昂して西の者の一人が銃で元閥を撃った。しかし弾を難なく弾いていた(汗) 見えているの!?
そして今度は放三郎が自分から自分の漢神を引き出すように頼んでいた。あれだけ見るのを怖がっていたのにねー。出てきたのは放三郎の「放」という字で、悪霊を殴り祓う意味だそうな。元閥には二つあるのに、放三郎は一つしかないのかなー。それとも、武器になる文字だけ取り出したって事かな? それに三郎だったら三男だったら付けられやすい名前だし。
しかし元閥と放三郎は武器が変わってしまったなー。銃器全般仕える元閥は鉾に、放三郎は刀から拳! 「もはや私に刀はいらぬ!」と言い切っていたけど、それは幕臣を辞めるという決意表明? 自分は奇士だと言っていたしね。拳使った方が強かったのね(笑)
アトルを抱えた赤松が、妖夷の中に入ってしまった。えーっと、先週中に入った人は押し潰されてしまったのだけど、それを知らないって事ないよね? 往壓が神の血などこの世にはない、すぐに食われるから止めろと止めたのに「そうかな?」と言って飛び込んでしまった……。自分だけは大丈夫とか思っていたのかな。やっぱりアホだ。妄想に取りつかれているのも痛いけど、思い込みって怖いなぁ(笑)
往壓は、今度は鳥居から漢神を引き出していた。最後なので大盤振る舞いだな。敵を切り捨てた鳥居に「あんたの漢神を借りるぞ」と往壓に言われた直後の驚きの声を出した鳥居に笑った。それと、鳥居に斬られた西の者が一回転して倒れていたのにも。……意味があるのか?(苦笑)
鳥居さんの漢神は鳥さんだった……。まんまじゃないの。
奇士たちの攻撃によってムカデの妖夷は倒された。このとき、赤松の身体も同じように泡のようになっていたけど、中に入った時点でもう食われていたって事なんだね。
しかしアトルはそのまま異界へと飲み込まれた。まぁ、彼女が異界へ行きたいと強く思っているのだから吸い込まれるのは当然か。アトルの名を叫んで落下していく往壓は、駆け付けた雪輪に乗って異界へ乗り込んだ。翼が生えていたよ……。リヴァイアサンを取り込んだから?
意識を取り戻したアトルは異界を歩いていた。後ろから往壓が呼ぶと、嬉しそうに駆け寄ってきた。ここで一緒にいようと言うアトルに、往壓は首を振った。それに「人はあそこで生きなければならないのか」とアトルは一歩下がって尋ねていた。
人の世で生きる理由を与えてくれると往壓は言ったが、そこには苦しい事しかない。人であるという事が苦しい事なら自分はもう耐えられない。そう叫んだアトルに、往壓は頭を下げた。
アトルを助けてやるつもりだった。自分が何かを与えてやれると本気で考えていた。しかし、自分にはアトルにやれるものなんて何も持ってなかったんだと。そう言って辛そうな表情で往壓は項垂れていた。
何もかも忘れてここにいようと再度頼んだアトルに、往壓は「俺にはお前が必要だ」と答えていた。アトルを見る度に、本当は自分もアトルの様に異界へ行きたいと願う、弱くて、すぐに逃げ出したいと思う人間なんだと思い出す事ができるからだと。アトルが傍にいてくれたら、少しだけマシになれる、強くなれる。自分はアトルに救われていたんだと。
往壓の言葉を聞いてアトルは微笑んだ。そして「悪くない理由だ」と言って手を差出した。……OPとはかなり違うけど、あの絵はこのシーンを描いていたんだね。39歳崖ッぷちと放送開始前の番宣でナレーションされていたけど、それを自覚した物語だったとまとめていいのか??
人は、物語なしに生きてはいけない。……まぁ、そうかもしれないけど奇士の噂を流したのはあの岡っ引きだったのね。勝手に作り上げたその設定では、奇士は5人とも美男美女らしい(笑) そして妖夷の報告はアトルがするのね。……結局今までと同じ生活が続くという事なのね。放三郎はお咎めなしで結局お役所仕事に復帰か。アトルはお馬として今も吉原で働いていて、狂斎も変わらず通っているのかな?
そして続きはOVAで見てくれというのね……。完結したらTVで放送してくれたらいいんだけどなぁ。
打ち切りになったのは残念だけど、これが深夜で放送されていたらまた違っていたのかなぁ。キャラはアトルが好きだったけど、最後の辺りで考えがちょっと変わってしまったかな。苦しいから異界へ行きたいという考えには同意できないもの。往壓の告白に「悪くない理由だ」と答えていたけど、与えられた理由で生きていてもなぁ……。まぁ、まだ13歳らしいから、これから自分で本当に生きる理由を見つけてほしいと思うよ。個人的にはそのときには傍に狂斎がいてほしいのだけどね。往壓の言った「傍にいてほしい」は恋愛が絡んだものではないものね。アトルはその人生からそういった感情に芽生えるのはまだまだ先になるのかなー。是非とも狂斎の攻撃にほだされてくれ! 狂斎も、あれで諦めずにずっと攻撃し続けてくれるといいのだけど。
あ、結局過去の話では元閥だけ解らないままだったね。全体的に見て……うん、まぁ面白かったと思うのでいいか悪いかと問われたらいいと答えるかな。
以下、日記。