2007.09.23 Sunday
地球へ… 最終話「地球の緑の丘」
いよいよ最終話だ、いったいどんな結末を迎えるのだろうか。
グランドマザーにジョミーは問う。何故人類とミュウの共存が認められないのかと。ミュウ殲滅がグランドマザーに与えられた絶対命令。だから共存は認められない。グランドマザーって一体何年前に作られたシステムなんだろう? 少なくともブルーが生まれる前からあったのだろうから、少なくとも300年以上前のシステムってことになるよね。
グランドマザーの説明を聞いていて、語尾をハッキリ発言しているのがちょっとおかしかった。折笠さんはワザとこのように言っていたのだろうか?
グランドマザーによれば人類は何もかもを滅ぼした悪だと自身で気づき、最後の良心としてグランドマザーを作り出したのだそうな。そしてSD体制によって欲望を制御し世界に恒久的な秩序と平和がもたらされた。その体制に反発するミュウを癌細胞のように増殖すると言い、人類を駆逐する存在だから根絶されると言った。
ジョミーはそれを否定するが、グランドマザーはプログラムを変更できるのは、そのために作られた完璧な人間のみだと言う。それはキースのこと。最初マザーはキースに結論は出たかと聞いていたけど、それはそのことを尋ねていたのか。
ジョミーはキースに訴える。人類とミュウは理解し合える。それが一番解っているのはキース自身じゃないかと。しかし、キースは人類の愚かさを知らないのだと聞き入れない。自分は人間に育てられた。ミュウも人間も基本は同じだとジョミーは返すが、キースはだったら尚のことSD体制は止めるワケにはいかないと剣を突き付けた。キースがそう言った途端にマザーコンピュータが反応していた。……回答と認識したんだろうな。
何故だと問うジョミーに、キースは答える。基本が同じならその欲望を抑えねばならない。SD体制を止めれば人類の欲望を宇宙全体に解き放つことになる。そう言い終えるや否やキースはジョミーに剣を振った。ミュウが生き残るためには人類を殲滅するしかない。自分が人類である以上、それは逃れようのない運命だ。SD体制は人類の欲望を封じ込めたパンドラの箱。潰す気なら中身ごと潰せとキースはジョミーをけしかけた。
キースはどうしてしまったのだろう? SD体制下においてでも人類は欲望を持っていると理解したのではないの? それとも、体制下でもそんな人類が生まれるのなら、止めてしまったらもっと増えるから危険だと判断したのかな? どのみち生きている以上、人間は欲望を持たずにはいられない生き物なのになぁ。
それから、最終話になってキースがいきなり老け込んだと思ったのは私の気のせいだろうか? 年齢は二人とも40代になるんだっけ?
二人が地下に降りてからどれくらいの時間が経ったのだろうか? 人類側ではセルジュが不安を覚え、ミュウ側ではトォニィが落ち着きなく室内をウロウロ歩いていた。
若者は待つことに慣れておらんな。機関長にそう言われてトォニィは「グランパを心配しているだけだ。あんたらは心配じゃないのか?」と答えていた。航海長が気分転換にTVをつけようとトォニィの傍を通ったとき、トォニィがムッとした表情で立っていた(笑) 大人しいじゃないの。普段ならもっと悪態ついている筈なのに。それだけジョミーのことが心配で彼のことしか考えていないのだろう。
TVをつけるとスウェナが画面に出てきた。前回キースが送った情報をさっそく放送するらしい。その中身はキース自身がミュウ因子をマザーが排除しない理由を話すという内容のものだった。これまでキースは現代科学をもってしても困難だと説明してきたらしい。しかし真実は否だった。排除は可能だった。なのに何故マザーはしてこなかったのか。答えは簡単だった。マザーはそうしてはならないとプログラムされていたのだという。
SD体制以前、ミュウ因子が発見されたとき、ある者はそれを進化の必然とみなし、ある者は進化の気まぐれの一つにすぎないと論じた。しかし結論は出なかった。どちらにしてもミュウ因子発見時は誰もが人類の進化と捉えていたということか。
そこで壮大な実験が行われた。将来世界の主導権を握るのはミュウなのか人類なのかというのを知るために。ミュウ因子を残したまま管理出産を行い、ミュウ化した者はこれを排除する。もしミュウが進化の必然でなければ、このストレスによって自然消滅する。しかしミュウは生き残った。つまりは進化の必然だと証明されたということになる。
証明されたがSD体制にミュウを受け入れるプログラムがない。つまり、SD体制とは完璧なプログラムではないというのだ。……それって、どうせミュウは生き残らないだろうと当時の人間は思っていたことなんじゃないのか? 結局自分たち以外の存在が主導権を握るのは許さないと思っていたとしか思えないじゃないか。プログラムを実行する以上、考えられるケースに対処していなくてはならないというのに、最も基本的な部分が抜け落ちていたなんて(汗)
キースはそこで「マザーに全てを委ねていられる時間は終わった。これからはひとりひとりが何をすべきかを考えて行動せよ」と命じていた。この放送を全人類が見ていたらしいけど、それが一番の驚きだ(苦笑) それを聞いてマードックはこんなことをしてどうなるのか判らないのかと拳を叩き付けていた。そして各地で戦線が崩壊していった。
機関長は何故今になってこんな宣言をするのだと困惑していた。それをトォニィは「あんな言葉で人類が立ち上がると思ったのか?」と冷ややかだ。人類が人として立ち上がる最後のチャンスに賭けたのだと言うフィシスにトォニィは「そして賭けに負けた」と嘲笑うように言った。これにフィシスがトォニィを平手打ちして叱った。それはソルジャー・シンへの侮辱でもあるのだといつになく厳しい口調で言うフィシスを、トォニィは呆然と聞いていた。
地下では剣戟の音が響いていた。ジョミーも剣を取っていたが、それはキースの攻撃を防ぐためだった。何故他の道を模索しようとしないと言うジョミーに道があればとっくにやっているとキースは返した。人類の暴走を抑える力が必要なら自分たちがその力になる、ジョミーはそう提案するが、綺麗ごとを言うなとキースに一喝された。能力的に劣る人類を劣等種に成り下がれと言うのかと言うキースにジョミーは否定するし、実際そんな風に考えてもいないのだろうけど、これって結局はミュウが人類を支配下に置くという以外のなにものでもないよね。まぁ、ミュウたちは互いの心の中が読めてしまうので悪事は働けないと思うけど、それが全体に広まってしまったらどうだろう? 力のない人類を蔑んでしまう可能性はないとは言い切れないよ。
キースは人類が能力的に劣るという証拠に、ジョミーが本気を出していないと詰った。そしてジョミーの身体に剣を突き刺した。しかし自分の肩口を刺す剣を握ってジョミーもキースが本気を出していないと返した。銃を何故使わないと言って。
キースがジョミーの言葉に動揺した瞬間、光の鞭が襲いかかりジョミーの首と手足の五箇所を拘束して動きを封じた。「体制の続行は承認された。これより我がシステムはフェイズ4に移行される」とマザーの声が響く中、ジョミーは苦しみの中でもキースに人とミュウを信じてと訴えていた。マザーの言うフェイズ4とは選択されなかった種族を殲滅することとミュウ因子の排除だった。そしてキースにはジョミーを撃てと命じた。
キースは静かに成り行きを見ていたが、ジョミーが心の中にまで入ってきて自分とミュウを信じてと訴えてくると黙れと言って銃を向けた。そして何故ミュウの力を使わないと怒鳴った。ジョミーは話し合うために来たのだと答えていた。その答えを聞いてキースの頑な心が解けた?? 命令を実行するように言うマザーに向けて、キースはとうとう銃を撃ってしまった。自分のしたいようにすると言って。再度命令を実行するように言うマザーに、キースは「彼を離せ! あなたは時代遅れのシステムだ! もういい!」と決別の言葉を投げた。
途端にマザーの「精神解析終了」という言葉が響き、キースを風圧で吹き飛ばした。そしてキースがミュウによる精神汚染の可能性があるなどと言い出した。自分の言うことを聞かない駒はいらないと言っているようなものだよね。キースが違う、ミュウたちのの生き様を目にしたとき、人は自らを顧みずにはいられなくなると訴えるが、機械にそんな言葉が通じる筈もなく、自分に逆らった存在を抹消するだけだった。……勝手に作られて人生を操られて、そして用が済んだら消す。キースの人生っていったい何だったのかと思わずにはいられない。あまりにも酷すぎる最期。複数の剣の一つに腹を貫かれた瞬間、キースは「マザー」と呼んだ。人間だったら自分の言う通りにならなくなった息子を見て、自立を喜ぶものなんじゃないだろうか? それなのに「処分終了」って……。
キースの無惨な姿にジョミーは激怒した。「機械め」と言った直後に力を爆発させた。そのジョミーの怒りをトォニィは敏感に感じ取った。ソルジャーを感じたのかと尋ねるエラに、一瞬だけだたジョミーの強い怒りと悲しみを感じたとトォニィは答えた。しかし感情が白熱していてとても近寄れないと呆然としていた。そんな彼にフィシスはジョミーを助けてと頼んでいた。直後、ジョミーから全てのミュウに命令が下された。
「全てのミュウよ、僕に力を! 地の底へ、地球に向けて!」
そしてマザーコンピュータを破壊した。部屋そのものを破壊した後、ジョミーは必死の形相で荒い息をしていたけど、ジョミーってもっと強かった筈ではないの? それともあのとき力が暴走しかけたのを何とかとどめたからなの? 巨像の目から光が消えて終わったように見えたけど、あの頭の部分がそのまま綺麗に残っているのに不安が拭えない。
しかしジョミーは心配そうだったが勝ったと思ったらしい。そしてキースの傍にやってきた。走る体力ももう残っていないのか? ジョミーはキースに刺さった剣を抜こうとしたが、もう手遅れだから抜くなとキースはそれを止めた。死ぬ間際になってようやく話をする気になったらしい。
涙を浮かべながら礼を言うジョミーに、キースは生まれて初めて自分のやりたいようにやっただけだと答えていた。シロエのときは明らかに意に反しての命令だったと思うけど、それ以外でも実はやりたいとは思っていなかったんだ? これは意外だった。感情を覚えてからずっとマザーに対する不満があったということなんだね。これでマツカやサムに顔向けできるとキースが静かに言った直後、巨像の目から剣が放たれジョミーの腰を貫いた(汗)
ジョミーの攻撃でユグドラシル全体が崩壊の危機にあっていた。長老たちは脱出を決めた。そしてシャングリラでは後を託されたシドが地球に残った者たちの救出に向かうよう命じていた。仲間であろうと人間であろうと地の底からの叫びを聞かぬワケにはいかないと言って。その救出部隊の中にはリオもいた。トォニィはジョミーを見つけられなくて焦っていた。
地下ではマザーの声が響いていた。自分はネットワークの端末に過ぎないと言って。人間だったらここで嘲笑うように言うのだろうけど、機械なので無機質な声が淡々と事実を伝えるだけだった。マザーは人類とともにあまねく存在するらしい。そして「ミュウの決定的な根絶は承認された、聖地・地球の消滅をもってSD体制は最終フェイズへと移行する」と宣告して消えた。……再生しようとしてい地球を消滅させるだなんて(汗) そこに大勢のミュウがいたから決めたのだろうか?
この命令は止めることができないのだそうだ。そして停止していたメギドが一斉に地球に向けて回頭を始めた。あんなの一斉に撃たれたらひとたまりもないではないか……。ここまで来て、と愕然としていたジョミーの元にトォニィがようやく到着した。そしてジョミーの身体に刺さる剣を見てトォニィはキースに敵意を向けた。しかしジョミーに「一緒に戦った仲間だ」と言われると、複雑な顔をしながらキースの胸ぐらを掴んでいた手を離した。
早くシャングリラに帰ろうと言うトォニィに、ジョミーは地球を攻撃しようとしているメギドを止めてくれと頼んだ。しかしトォニィは「こんな星どうだっていい。早くしないとグランパが死んじゃう!!」と泣きじゃくった。小さい子どものように泣くトォニィに、最期の頼みだ、死んでいった仲間の思いを無駄にしないためにもと言うのだが、トォニィはジョミーを抱き締め離そうとはしなかった。ナスカトルドレンはともかく、トォニィにとってはミュウ全員と天秤にかけたってジョミーの方が重いものね。いや、同族とは思っていても仲間とは思っているのか怪しいかも。この土壇場でトォニィを説得するのは難しいんじゃないかなぁ。
駄々をこねるトォニィに、しかしジョミーは優しく語りかける。目にはクマのようなものが浮き出て死相が出ているというのに。
「お前は強い子だ。僕の自慢の……。人類を、ミュウを、人を頼む! お前だから頼んでいるんだ。トォニィ、お前は次の時代を生きろ! そのために僕たちは戦ってきた。ブルーとの約束を果たすために僕はここまで来た。次はお前が人類と手を取り合い新しい時代を作れ!」
ジョミーは自分の思いをトォニィに託していた。嫌だと泣きじゃくっていたトォニィにそれは伝わったのだろうか? キースもトォニィの肩に手を置き、人類とミュウは共に手を取り合えと伝えてくれと彼も思いを託した。しかしトォニィはジョミーに縋り付き、自分は強くない、まだ子どもだとジョミーがいないと嫌だと尚も言った。しかし彼にはもう判っているのかもしれない。自分を殺そうとした相手にまでが自分に思いを託そうとしたのだから。そしてジョミーはブルーの補聴器をトォニィに渡した。
「トォニィ。お前が次のソルジャーだ。ミュウを、人類を導け!」
それがどういうことなのか、トォニィだって知っている。しかし突然重いものを背負う羽目になって、しかも心の支えを失ってやっていけるのだろうかと心配だな。
一方、キースはフィシスに言われた次世代に思いを託すというものを間近で見届けて、自分も待機しているセルジュに思いを託した。
「ミュウと共に、地球を守れ。よくこれまで私についてきてくれた……」
セルジュが最初出てきたとき、キースにぴったりついてきたマツカに対して彼は明らかにマイナス感情を持っていた。それで何かし出かすのかと思ったら、嫌味を言うものの同僚として普通に接していたので拍子抜けしていた。おまけにマツカ同様に、キースに見向きもされなかったのに、それでも彼についてきた。意外に、ではなくかなりいい子だったんだなぁ。しかもこれがキースの遺言だと理解して、彼の最期の命令を忠実に実行しようと他の待機メンバーにメギド破壊を命じていた。内一人がグランドマザーの意志に背くことに躊躇する発言をすると「それがどうした!」と一喝していた。キースの副官は、彼の思いを確かに継いでいた。
また、放送を終えたスウェナが祈るように目を閉じて座っていたら、そこへレティシアが現れた。ミュウとしての力に覚醒して記憶が戻ってきたのかな。そしてレてィシアは自分たちの力は伝える力なのだと言っていた、人類とミュウたちを繋ぐ伝える力なのだと。その娘の言葉に、スウェナは彼女を抱き締めた。
外では雄叫び?? しかしレティシアが言うには人類とミュウが人として立ち上がったらしい。宇宙に広がるマザーシステムを破壊しているんだね。しかし暴動には違いないだろう(苦笑)
ところで、一応感動的なシーンだというのに来週、9月29日(土)夕方5時30分から「放送直前!ガンダムOO披露宴」をお送りしますという文字が10秒間出ていた。別番組なのだから、終わってから宣伝すべきだろう! ただでさえ放送より数カ月前から番宣を流しているくせに。
ジョミーを助けに地球に降下してリオは、しかしジョミーに辿り着けなかった。途中で人を助けたからだった。瓦礫に埋まったリオを女性は助けようとするので、リオは自分はミュウだと言うものの、女性はだから何?と言って何とかリオを助けようとした。……今まで忌み嫌ってきたのに、突然こんな態度を取るのにちょっと呆れてしまったのだけど、最終話だから目を瞑ろう(苦笑)
セルジュたちとトォニィたちの攻撃で5基のメギドは破壊できたがまだ一つ残っていた。しかしセルジュたちは全弾使ってしまい、トォニィたちは間に合わない。そこへマードックが船ごとメギドに突っ込んできた。何とか軌道をそらせたので核へ攻撃されるのは回避したが、マ−ドックはそのままメギドと共に燃え尽きてしまった。しかしあの副官は愛人だというのは明らかだったけど、本当に愛し合っていたとは思わなかったよ。
脱出しようと言っていたというのに、フィシスが嫌がったからだろうか? 長老たちは地下に降りてきてしまっていた(汗) まぁ、あのカナリアという子どもたちを助けるためには必要な展開なのだろうけど、タイプブルーでもない彼らが生きて戻れるなんてもう無理なんじゃないか。しかも助けるのは子どもでしょ? 何だか古き者は死ぬって展開は嫌だなぁ。しかし彼らはフィシスを船に戻した。自分も運命を共にすると決めていたのに、長老たちは自分たちを覚えておいてくれるように頼んだ。
地上で、いや宇宙で起こっていることをジョミーは感じ取れていたのだろうか? 思っていた以上だと立ち上がった人々に感嘆していた。しかしキースはあらゆるものを破壊してきた人類が手がつけられなくなるかもしれないと心配していた。しかしジョミーは大丈夫だと人を信じていた。
「パンドラの箱を開けてしまって良かったのだろうか?」
キースはそう言うが、「希望」はパンドラの箱を出した後に続く常套句だ。しかしジョミーにはその問いに答える解答は持っていなかった。しかも、キースが尋ねたときに目を閉じかけていた!(汗) その後は思念波で話しかけていた。もう、声を出すこともできないんだ……。ジョミーはキースの問いにはわからないと答えるが、後悔できるのが人間だけだ、機械は後悔しないと答えた。そのジョミーの答えに全力で生きた者にも後悔はないと実にさっぱりした表情で返していた。
キースが「お前に出会えて良かった」と言うと、ジョミーも「僕もだ」答えた。答えたが直後、事切れたように首が横に向いた。しかしその口からは「キース」という言葉が漏れ出た。呼ばれて先を促すように答えたキースは、しかしジョミーが先に逝ってしまったのを知った。あれ、さっき判らないと言っていたけどジョミーは知っていたじゃないか。あの最期の言葉はキースにも届いたのだろうか?
ジョミーの最期を見届けたキースは、最期まで自分は独りかと漏らしていた。でもまぁ……軍人として身体を鍛えてきたキースと比べたら、ジョミーの方が持たないだろうなのは確かだね。その後、瓦礫が二人の上に落ちてきた。
ブルーとジョミーの補聴器を身に着けたトォニィは、シャングリラのブリッジに立っていた。ジョミーのために生きると言っていた彼は、この後も死ぬまでジョミーのために生きていくのだろうね。失いたくないとあんなに泣いていたけど、彼がもう泣くことはないのかもしれない。泣くとしたら自分の死ぬときかな? 自分の生に満足して。
シャトルを回収すると、トォニィは180度回頭と命じた。地球を後にするのと尋ねられてもう自分たちにできることはないと何もないと答えた。そして何処へと不安そうに尋ねるルリにトォニィは「僕たちの、人の未来へ」と強い瞳で答えた。
最後のシーンでは小さい頃にトォニィが家族の絵を描いていた。カリナが褒めると嬉しそうに描いたものが誰なのかと説明して、最後にジョミーの絵をかリナに見せていた。その頃の絵をトォニィは大事に持っていたらしい。そして命が何故紡がれていくのか、そして何が大切なことなのかも解ったとジョミーにありがとうと言っていた。
彼のマントは緑なんだね。成長してからレインはトォニィに寄り付きもしなかったのに、今は彼の傍で眠っていた。これが嬉しかったかもしれない。
EDは全員を何とか映していた。最後の最後でトォニィが生まれて、それを愛おしそうに頬を寄せるカリナが出ていた。トォニィが先ほども言っていたように、これこそが「地球へ…」のテーマなんだろうね。
ED後には再生した地球が描かれていた。人はまだいないけど、鳥のさえずりが聞こえていた。メギドの形が十字架だったのは、このシーンを描きたいがためだったんじゃないかと思った。しかし、300年以上経っても死滅したままの星だった地球だったので、ここまでになるのにいったいどれくらいの時間を有したのだろうか? もうトォニィでさえ生きていないくらいの時間かな? いや、人間が住まなくなったという理由が一番大きくて、自然再生が一番効果があったということなのかもね。
以下、ガンダム特番についてに思うことと日記?
グランドマザーにジョミーは問う。何故人類とミュウの共存が認められないのかと。ミュウ殲滅がグランドマザーに与えられた絶対命令。だから共存は認められない。グランドマザーって一体何年前に作られたシステムなんだろう? 少なくともブルーが生まれる前からあったのだろうから、少なくとも300年以上前のシステムってことになるよね。
グランドマザーの説明を聞いていて、語尾をハッキリ発言しているのがちょっとおかしかった。折笠さんはワザとこのように言っていたのだろうか?
グランドマザーによれば人類は何もかもを滅ぼした悪だと自身で気づき、最後の良心としてグランドマザーを作り出したのだそうな。そしてSD体制によって欲望を制御し世界に恒久的な秩序と平和がもたらされた。その体制に反発するミュウを癌細胞のように増殖すると言い、人類を駆逐する存在だから根絶されると言った。
ジョミーはそれを否定するが、グランドマザーはプログラムを変更できるのは、そのために作られた完璧な人間のみだと言う。それはキースのこと。最初マザーはキースに結論は出たかと聞いていたけど、それはそのことを尋ねていたのか。
ジョミーはキースに訴える。人類とミュウは理解し合える。それが一番解っているのはキース自身じゃないかと。しかし、キースは人類の愚かさを知らないのだと聞き入れない。自分は人間に育てられた。ミュウも人間も基本は同じだとジョミーは返すが、キースはだったら尚のことSD体制は止めるワケにはいかないと剣を突き付けた。キースがそう言った途端にマザーコンピュータが反応していた。……回答と認識したんだろうな。
何故だと問うジョミーに、キースは答える。基本が同じならその欲望を抑えねばならない。SD体制を止めれば人類の欲望を宇宙全体に解き放つことになる。そう言い終えるや否やキースはジョミーに剣を振った。ミュウが生き残るためには人類を殲滅するしかない。自分が人類である以上、それは逃れようのない運命だ。SD体制は人類の欲望を封じ込めたパンドラの箱。潰す気なら中身ごと潰せとキースはジョミーをけしかけた。
キースはどうしてしまったのだろう? SD体制下においてでも人類は欲望を持っていると理解したのではないの? それとも、体制下でもそんな人類が生まれるのなら、止めてしまったらもっと増えるから危険だと判断したのかな? どのみち生きている以上、人間は欲望を持たずにはいられない生き物なのになぁ。
それから、最終話になってキースがいきなり老け込んだと思ったのは私の気のせいだろうか? 年齢は二人とも40代になるんだっけ?
二人が地下に降りてからどれくらいの時間が経ったのだろうか? 人類側ではセルジュが不安を覚え、ミュウ側ではトォニィが落ち着きなく室内をウロウロ歩いていた。
若者は待つことに慣れておらんな。機関長にそう言われてトォニィは「グランパを心配しているだけだ。あんたらは心配じゃないのか?」と答えていた。航海長が気分転換にTVをつけようとトォニィの傍を通ったとき、トォニィがムッとした表情で立っていた(笑) 大人しいじゃないの。普段ならもっと悪態ついている筈なのに。それだけジョミーのことが心配で彼のことしか考えていないのだろう。
TVをつけるとスウェナが画面に出てきた。前回キースが送った情報をさっそく放送するらしい。その中身はキース自身がミュウ因子をマザーが排除しない理由を話すという内容のものだった。これまでキースは現代科学をもってしても困難だと説明してきたらしい。しかし真実は否だった。排除は可能だった。なのに何故マザーはしてこなかったのか。答えは簡単だった。マザーはそうしてはならないとプログラムされていたのだという。
SD体制以前、ミュウ因子が発見されたとき、ある者はそれを進化の必然とみなし、ある者は進化の気まぐれの一つにすぎないと論じた。しかし結論は出なかった。どちらにしてもミュウ因子発見時は誰もが人類の進化と捉えていたということか。
そこで壮大な実験が行われた。将来世界の主導権を握るのはミュウなのか人類なのかというのを知るために。ミュウ因子を残したまま管理出産を行い、ミュウ化した者はこれを排除する。もしミュウが進化の必然でなければ、このストレスによって自然消滅する。しかしミュウは生き残った。つまりは進化の必然だと証明されたということになる。
証明されたがSD体制にミュウを受け入れるプログラムがない。つまり、SD体制とは完璧なプログラムではないというのだ。……それって、どうせミュウは生き残らないだろうと当時の人間は思っていたことなんじゃないのか? 結局自分たち以外の存在が主導権を握るのは許さないと思っていたとしか思えないじゃないか。プログラムを実行する以上、考えられるケースに対処していなくてはならないというのに、最も基本的な部分が抜け落ちていたなんて(汗)
キースはそこで「マザーに全てを委ねていられる時間は終わった。これからはひとりひとりが何をすべきかを考えて行動せよ」と命じていた。この放送を全人類が見ていたらしいけど、それが一番の驚きだ(苦笑) それを聞いてマードックはこんなことをしてどうなるのか判らないのかと拳を叩き付けていた。そして各地で戦線が崩壊していった。
機関長は何故今になってこんな宣言をするのだと困惑していた。それをトォニィは「あんな言葉で人類が立ち上がると思ったのか?」と冷ややかだ。人類が人として立ち上がる最後のチャンスに賭けたのだと言うフィシスにトォニィは「そして賭けに負けた」と嘲笑うように言った。これにフィシスがトォニィを平手打ちして叱った。それはソルジャー・シンへの侮辱でもあるのだといつになく厳しい口調で言うフィシスを、トォニィは呆然と聞いていた。
地下では剣戟の音が響いていた。ジョミーも剣を取っていたが、それはキースの攻撃を防ぐためだった。何故他の道を模索しようとしないと言うジョミーに道があればとっくにやっているとキースは返した。人類の暴走を抑える力が必要なら自分たちがその力になる、ジョミーはそう提案するが、綺麗ごとを言うなとキースに一喝された。能力的に劣る人類を劣等種に成り下がれと言うのかと言うキースにジョミーは否定するし、実際そんな風に考えてもいないのだろうけど、これって結局はミュウが人類を支配下に置くという以外のなにものでもないよね。まぁ、ミュウたちは互いの心の中が読めてしまうので悪事は働けないと思うけど、それが全体に広まってしまったらどうだろう? 力のない人類を蔑んでしまう可能性はないとは言い切れないよ。
キースは人類が能力的に劣るという証拠に、ジョミーが本気を出していないと詰った。そしてジョミーの身体に剣を突き刺した。しかし自分の肩口を刺す剣を握ってジョミーもキースが本気を出していないと返した。銃を何故使わないと言って。
キースがジョミーの言葉に動揺した瞬間、光の鞭が襲いかかりジョミーの首と手足の五箇所を拘束して動きを封じた。「体制の続行は承認された。これより我がシステムはフェイズ4に移行される」とマザーの声が響く中、ジョミーは苦しみの中でもキースに人とミュウを信じてと訴えていた。マザーの言うフェイズ4とは選択されなかった種族を殲滅することとミュウ因子の排除だった。そしてキースにはジョミーを撃てと命じた。
キースは静かに成り行きを見ていたが、ジョミーが心の中にまで入ってきて自分とミュウを信じてと訴えてくると黙れと言って銃を向けた。そして何故ミュウの力を使わないと怒鳴った。ジョミーは話し合うために来たのだと答えていた。その答えを聞いてキースの頑な心が解けた?? 命令を実行するように言うマザーに向けて、キースはとうとう銃を撃ってしまった。自分のしたいようにすると言って。再度命令を実行するように言うマザーに、キースは「彼を離せ! あなたは時代遅れのシステムだ! もういい!」と決別の言葉を投げた。
途端にマザーの「精神解析終了」という言葉が響き、キースを風圧で吹き飛ばした。そしてキースがミュウによる精神汚染の可能性があるなどと言い出した。自分の言うことを聞かない駒はいらないと言っているようなものだよね。キースが違う、ミュウたちのの生き様を目にしたとき、人は自らを顧みずにはいられなくなると訴えるが、機械にそんな言葉が通じる筈もなく、自分に逆らった存在を抹消するだけだった。……勝手に作られて人生を操られて、そして用が済んだら消す。キースの人生っていったい何だったのかと思わずにはいられない。あまりにも酷すぎる最期。複数の剣の一つに腹を貫かれた瞬間、キースは「マザー」と呼んだ。人間だったら自分の言う通りにならなくなった息子を見て、自立を喜ぶものなんじゃないだろうか? それなのに「処分終了」って……。
キースの無惨な姿にジョミーは激怒した。「機械め」と言った直後に力を爆発させた。そのジョミーの怒りをトォニィは敏感に感じ取った。ソルジャーを感じたのかと尋ねるエラに、一瞬だけだたジョミーの強い怒りと悲しみを感じたとトォニィは答えた。しかし感情が白熱していてとても近寄れないと呆然としていた。そんな彼にフィシスはジョミーを助けてと頼んでいた。直後、ジョミーから全てのミュウに命令が下された。
「全てのミュウよ、僕に力を! 地の底へ、地球に向けて!」
そしてマザーコンピュータを破壊した。部屋そのものを破壊した後、ジョミーは必死の形相で荒い息をしていたけど、ジョミーってもっと強かった筈ではないの? それともあのとき力が暴走しかけたのを何とかとどめたからなの? 巨像の目から光が消えて終わったように見えたけど、あの頭の部分がそのまま綺麗に残っているのに不安が拭えない。
しかしジョミーは心配そうだったが勝ったと思ったらしい。そしてキースの傍にやってきた。走る体力ももう残っていないのか? ジョミーはキースに刺さった剣を抜こうとしたが、もう手遅れだから抜くなとキースはそれを止めた。死ぬ間際になってようやく話をする気になったらしい。
涙を浮かべながら礼を言うジョミーに、キースは生まれて初めて自分のやりたいようにやっただけだと答えていた。シロエのときは明らかに意に反しての命令だったと思うけど、それ以外でも実はやりたいとは思っていなかったんだ? これは意外だった。感情を覚えてからずっとマザーに対する不満があったということなんだね。これでマツカやサムに顔向けできるとキースが静かに言った直後、巨像の目から剣が放たれジョミーの腰を貫いた(汗)
ジョミーの攻撃でユグドラシル全体が崩壊の危機にあっていた。長老たちは脱出を決めた。そしてシャングリラでは後を託されたシドが地球に残った者たちの救出に向かうよう命じていた。仲間であろうと人間であろうと地の底からの叫びを聞かぬワケにはいかないと言って。その救出部隊の中にはリオもいた。トォニィはジョミーを見つけられなくて焦っていた。
地下ではマザーの声が響いていた。自分はネットワークの端末に過ぎないと言って。人間だったらここで嘲笑うように言うのだろうけど、機械なので無機質な声が淡々と事実を伝えるだけだった。マザーは人類とともにあまねく存在するらしい。そして「ミュウの決定的な根絶は承認された、聖地・地球の消滅をもってSD体制は最終フェイズへと移行する」と宣告して消えた。……再生しようとしてい地球を消滅させるだなんて(汗) そこに大勢のミュウがいたから決めたのだろうか?
この命令は止めることができないのだそうだ。そして停止していたメギドが一斉に地球に向けて回頭を始めた。あんなの一斉に撃たれたらひとたまりもないではないか……。ここまで来て、と愕然としていたジョミーの元にトォニィがようやく到着した。そしてジョミーの身体に刺さる剣を見てトォニィはキースに敵意を向けた。しかしジョミーに「一緒に戦った仲間だ」と言われると、複雑な顔をしながらキースの胸ぐらを掴んでいた手を離した。
早くシャングリラに帰ろうと言うトォニィに、ジョミーは地球を攻撃しようとしているメギドを止めてくれと頼んだ。しかしトォニィは「こんな星どうだっていい。早くしないとグランパが死んじゃう!!」と泣きじゃくった。小さい子どものように泣くトォニィに、最期の頼みだ、死んでいった仲間の思いを無駄にしないためにもと言うのだが、トォニィはジョミーを抱き締め離そうとはしなかった。ナスカトルドレンはともかく、トォニィにとってはミュウ全員と天秤にかけたってジョミーの方が重いものね。いや、同族とは思っていても仲間とは思っているのか怪しいかも。この土壇場でトォニィを説得するのは難しいんじゃないかなぁ。
駄々をこねるトォニィに、しかしジョミーは優しく語りかける。目にはクマのようなものが浮き出て死相が出ているというのに。
「お前は強い子だ。僕の自慢の……。人類を、ミュウを、人を頼む! お前だから頼んでいるんだ。トォニィ、お前は次の時代を生きろ! そのために僕たちは戦ってきた。ブルーとの約束を果たすために僕はここまで来た。次はお前が人類と手を取り合い新しい時代を作れ!」
ジョミーは自分の思いをトォニィに託していた。嫌だと泣きじゃくっていたトォニィにそれは伝わったのだろうか? キースもトォニィの肩に手を置き、人類とミュウは共に手を取り合えと伝えてくれと彼も思いを託した。しかしトォニィはジョミーに縋り付き、自分は強くない、まだ子どもだとジョミーがいないと嫌だと尚も言った。しかし彼にはもう判っているのかもしれない。自分を殺そうとした相手にまでが自分に思いを託そうとしたのだから。そしてジョミーはブルーの補聴器をトォニィに渡した。
「トォニィ。お前が次のソルジャーだ。ミュウを、人類を導け!」
それがどういうことなのか、トォニィだって知っている。しかし突然重いものを背負う羽目になって、しかも心の支えを失ってやっていけるのだろうかと心配だな。
一方、キースはフィシスに言われた次世代に思いを託すというものを間近で見届けて、自分も待機しているセルジュに思いを託した。
「ミュウと共に、地球を守れ。よくこれまで私についてきてくれた……」
セルジュが最初出てきたとき、キースにぴったりついてきたマツカに対して彼は明らかにマイナス感情を持っていた。それで何かし出かすのかと思ったら、嫌味を言うものの同僚として普通に接していたので拍子抜けしていた。おまけにマツカ同様に、キースに見向きもされなかったのに、それでも彼についてきた。意外に、ではなくかなりいい子だったんだなぁ。しかもこれがキースの遺言だと理解して、彼の最期の命令を忠実に実行しようと他の待機メンバーにメギド破壊を命じていた。内一人がグランドマザーの意志に背くことに躊躇する発言をすると「それがどうした!」と一喝していた。キースの副官は、彼の思いを確かに継いでいた。
また、放送を終えたスウェナが祈るように目を閉じて座っていたら、そこへレティシアが現れた。ミュウとしての力に覚醒して記憶が戻ってきたのかな。そしてレてィシアは自分たちの力は伝える力なのだと言っていた、人類とミュウたちを繋ぐ伝える力なのだと。その娘の言葉に、スウェナは彼女を抱き締めた。
外では雄叫び?? しかしレティシアが言うには人類とミュウが人として立ち上がったらしい。宇宙に広がるマザーシステムを破壊しているんだね。しかし暴動には違いないだろう(苦笑)
ところで、一応感動的なシーンだというのに来週、9月29日(土)夕方5時30分から「放送直前!ガンダムOO披露宴」をお送りしますという文字が10秒間出ていた。別番組なのだから、終わってから宣伝すべきだろう! ただでさえ放送より数カ月前から番宣を流しているくせに。
ジョミーを助けに地球に降下してリオは、しかしジョミーに辿り着けなかった。途中で人を助けたからだった。瓦礫に埋まったリオを女性は助けようとするので、リオは自分はミュウだと言うものの、女性はだから何?と言って何とかリオを助けようとした。……今まで忌み嫌ってきたのに、突然こんな態度を取るのにちょっと呆れてしまったのだけど、最終話だから目を瞑ろう(苦笑)
セルジュたちとトォニィたちの攻撃で5基のメギドは破壊できたがまだ一つ残っていた。しかしセルジュたちは全弾使ってしまい、トォニィたちは間に合わない。そこへマードックが船ごとメギドに突っ込んできた。何とか軌道をそらせたので核へ攻撃されるのは回避したが、マ−ドックはそのままメギドと共に燃え尽きてしまった。しかしあの副官は愛人だというのは明らかだったけど、本当に愛し合っていたとは思わなかったよ。
脱出しようと言っていたというのに、フィシスが嫌がったからだろうか? 長老たちは地下に降りてきてしまっていた(汗) まぁ、あのカナリアという子どもたちを助けるためには必要な展開なのだろうけど、タイプブルーでもない彼らが生きて戻れるなんてもう無理なんじゃないか。しかも助けるのは子どもでしょ? 何だか古き者は死ぬって展開は嫌だなぁ。しかし彼らはフィシスを船に戻した。自分も運命を共にすると決めていたのに、長老たちは自分たちを覚えておいてくれるように頼んだ。
地上で、いや宇宙で起こっていることをジョミーは感じ取れていたのだろうか? 思っていた以上だと立ち上がった人々に感嘆していた。しかしキースはあらゆるものを破壊してきた人類が手がつけられなくなるかもしれないと心配していた。しかしジョミーは大丈夫だと人を信じていた。
「パンドラの箱を開けてしまって良かったのだろうか?」
キースはそう言うが、「希望」はパンドラの箱を出した後に続く常套句だ。しかしジョミーにはその問いに答える解答は持っていなかった。しかも、キースが尋ねたときに目を閉じかけていた!(汗) その後は思念波で話しかけていた。もう、声を出すこともできないんだ……。ジョミーはキースの問いにはわからないと答えるが、後悔できるのが人間だけだ、機械は後悔しないと答えた。そのジョミーの答えに全力で生きた者にも後悔はないと実にさっぱりした表情で返していた。
キースが「お前に出会えて良かった」と言うと、ジョミーも「僕もだ」答えた。答えたが直後、事切れたように首が横に向いた。しかしその口からは「キース」という言葉が漏れ出た。呼ばれて先を促すように答えたキースは、しかしジョミーが先に逝ってしまったのを知った。あれ、さっき判らないと言っていたけどジョミーは知っていたじゃないか。あの最期の言葉はキースにも届いたのだろうか?
ジョミーの最期を見届けたキースは、最期まで自分は独りかと漏らしていた。でもまぁ……軍人として身体を鍛えてきたキースと比べたら、ジョミーの方が持たないだろうなのは確かだね。その後、瓦礫が二人の上に落ちてきた。
ブルーとジョミーの補聴器を身に着けたトォニィは、シャングリラのブリッジに立っていた。ジョミーのために生きると言っていた彼は、この後も死ぬまでジョミーのために生きていくのだろうね。失いたくないとあんなに泣いていたけど、彼がもう泣くことはないのかもしれない。泣くとしたら自分の死ぬときかな? 自分の生に満足して。
シャトルを回収すると、トォニィは180度回頭と命じた。地球を後にするのと尋ねられてもう自分たちにできることはないと何もないと答えた。そして何処へと不安そうに尋ねるルリにトォニィは「僕たちの、人の未来へ」と強い瞳で答えた。
最後のシーンでは小さい頃にトォニィが家族の絵を描いていた。カリナが褒めると嬉しそうに描いたものが誰なのかと説明して、最後にジョミーの絵をかリナに見せていた。その頃の絵をトォニィは大事に持っていたらしい。そして命が何故紡がれていくのか、そして何が大切なことなのかも解ったとジョミーにありがとうと言っていた。
彼のマントは緑なんだね。成長してからレインはトォニィに寄り付きもしなかったのに、今は彼の傍で眠っていた。これが嬉しかったかもしれない。
EDは全員を何とか映していた。最後の最後でトォニィが生まれて、それを愛おしそうに頬を寄せるカリナが出ていた。トォニィが先ほども言っていたように、これこそが「地球へ…」のテーマなんだろうね。
ED後には再生した地球が描かれていた。人はまだいないけど、鳥のさえずりが聞こえていた。メギドの形が十字架だったのは、このシーンを描きたいがためだったんじゃないかと思った。しかし、300年以上経っても死滅したままの星だった地球だったので、ここまでになるのにいったいどれくらいの時間を有したのだろうか? もうトォニィでさえ生きていないくらいの時間かな? いや、人間が住まなくなったという理由が一番大きくて、自然再生が一番効果があったということなのかもね。
以下、ガンダム特番についてに思うことと日記?