機動戦士ガンダムOO 7話「報われない魂」
両親を殺してアリーの元へと向かう刹那の表情に感情はなかった。そうしてアリーは子どもたちを攫って少年兵を仕立てあげてきたんだね。10年近く経っているというのに、声を聞いただけでアリーだと思い出すとは。朗々と響き渡る声は刹那の記憶に刻まれていたんだろうか。もっとも、幼少期の頃なんていい記憶なんてなかっただろうからアリ−に憧れていたのかもしれない。
アリ−と戦いながら、刹那は両親を殺したときの事を思い出していた。母親は何故と刹那に問いかけたとき、彼のことをソラと呼んでいた。それが刹那の本名なんだね。しかしああもあっさりと親を殺せるものなんだろうか。神に認められるために殺したという事だけど、そこまでして認めてもらいたかったのは何故なのか、それが気になる。
そして当時のことを思い出した刹那は、我に返って叫びながらアリーに攻撃を仕掛けていた。当時はやはり異常な、アリーによって洗脳されたかの状態で、今は両親を殺してしまったことを罪だと認識しているのかな。
アリーにコックピットから出るように光通信でアリ−に言って、自身も出たときはヒヤヒヤしてしまった。流石にヘルメットを取ったりはしなかったけど、ロックオンがあのまま撃たなかったらガンダムも奪われてしまったんじゃないだろうか。
アリーは刹那に戦い方を教えた人間なので、彼より強いのは当然だろう。しかし、ロックオンの攻撃を全て避けていた。今の時点で一番強い敵だろうな。そして刹那が彼を超えるイベントがあるのかもしれない。そのときにはパイロットが刹那だとアリ−も知っているのかも。
ハプニングがあったものの、スメラギの指示によってミッションは続いていた。渓谷を移動するときのアレルヤとロックオンがのんびりした会話と、刹那とティエリアの殺伐とした会話が対称的だった。
刹那は、アリ−がPMCに所属している理由を考えていた。居場所がなくなったためなのかと考えると、刹那は「だとしたら、奴の神はどこにいる!?」と考えていたけど、刹那の記憶の中のアリ−と、今出てきたアリ−と性格がだいぶ違うなぁと思った。昔のアリーも野性味はあったけど、今のアリーはその更に上をいっている。それにボーナスのためとか商売の話をしていたので、昔も雇われて少年兵を作る仕事をしていたのかもしれない。だとしたら、彼に神などいるはずがなく、いたとしたらそれは「自分」になるのではないだろうか。仮にそうだとしたら、神など信じてもいないのに刹那たちに神に認めてもらうために両親を殺すように言ったアリーに対して憎悪するだろうね。また、エクシアにメロメロな刹那にとってあの時現れたガンダムは神で、今その神は自分と共にいる。エクシアに乗っている間は自分とガンダムは同化していて自分は神になれたとかそんな思考になっているのかも。
しかしあまりにも呆気無い最後だったな。対した抵抗もしないでAEU側のMSはことごとく破壊されてしまった。5分もかからずに全滅したのを目の当たりにしてこれは夢かと司令官は言っていたけど、抵抗しないでいたんだったら仕方がないんじゃないかと思ってしまった。パイロットたちはガンダムが現れたというだけで身体が固まってしまったとしか思えないくらい反応がなかったものね。そうしてモラリアはソレスタルビーイングに無条件降伏をした。
ラルクのアルバムのCMがしていた。予約したので届くのが楽しみだなぁ。
留美とスメラギの会話も二人が対称的だった。スメラギは今回のミッションで被害が500人は下らないと言って憂いていた。それを知ってCBに参加してのではと問う留美にはそんなスメラギの憂鬱なんて全く理解できていないように見える。判っていると言って退室したスメラギはまた飲むんだろうね。
一方、おめでとうございますと言われたアレハンドロは、その賛辞はガンダムマイスターに贈るべきだなと返していた。あの緑の髪の青年……名前は忘れたけど古谷さんが演じていたのかー。というか滅多に喋らないキャラなので古谷さんにあててもらったのかも。
PMC本部ではアリ−が幹部なのだろうか、男にどこで何をしていたと詰め寄られていた。それには余裕でガンダムとやり合っていたと答えてた。アリ−の部隊だけ損害がなかったことが納得できないらしい。指揮官が優秀だからとそれにも軽く返して、それよりも耳寄りな情報があると切り出していた。ニュースを見ていれば判ると言った直後のアリ−の顔には腹黒い笑みが浮かんでいた。
今回の刹那の行動にロックオンは彼を殴っていた。太陽炉と共にガンダムマイスターの正体はSレベルの秘匿義務がある。黙ったまま何も言わない刹那にロックオンは理由くらい言えと言うが、刹那は押し黙ったままだった。そんな刹那にティエリアが言いたくないなら言わなくてもいいと銃を向けていた。それを止めようとするロックオンに成り行きを見ているアレルヤ。ガンダムマイスターが仲良くなる、なんてならないんだろうね(苦笑)
計画が始まったばかりなのにこんな事につまづいてたまるかとティエリアは言うけど、刹那を殺すのに躊躇いはなさそうだ(汗) でも、同じガンダムマイスターなのにそんな権限なんてないと思うんだけどなぁ。それとも、ティエリアにはやはり彼らより立場が上でガンダムマイスターをどうにかできる権限を持っているとでも言うのだろうか?
アレルヤは自分たちはヴェーダによって選ばれた存在なので、刹那がガンダムマイスターに選ばれた理由があると言っていた。それを聞いたティエリアは、刹那がガンダムマイスターである理由を見せてもらいたいと言い出した。すると刹那は自分の存在そのものが理由だと答えていた。
刹那が生きていることが理由? それは自分が少年兵として戦わされていたということ? なんて考えようとしたらハロが波に攫われてしまった(笑) 吹き出してしまったよ。ロックオンだけ気づいたけど、後の三人は完全に無視されていたのがまた哀れ(苦笑) あの後ロックオンが助けたのかなぁ。
ガンダムマイスターはヴェーダによって選ばれたというけれど、ヴェーダにはどれほどのデータが入っているんだろう? それを作ったのは誰? ガンダムマイスターになるべき者を世界中の人間から割り出したのだろうけど、そのためのデータって誰がどうやって手に入れたんだろうかとふと思ってしまった。
沙慈って本当に出番が多いな。今回はルイスに突き合わされて買い物に向かうところだった。彼女の目的は洋服を見ることらしい。沙慈が自分のものでしょと言っていたところで彼女の性格がよくわかる。しかしさ、そんなに洋服を見るなら着たきり雀止めてあげたら? CBの女性キャラたちはあんなに服を替えているというのに。お金持ちだと言う割りには同じ服を着ているので、本当なのかと疑ってしまう。
そんな矢先、前方に止まっていたバスが突然爆発してしまった(汗) ……もしかして、沙慈って刹那と関わり合うだけでなく、こんな風に事件に巻き込まれてしまうキャラなのか!?
平和に見える日本でテロが起きてしまった。と思ったら日本だけでなく世界の主要都市で同時テロが起こったらしい。人が多く集まる場所が狙われたために犠牲者は100人以上だったらしい。その時ロックオンの端末に留美から連絡が入った。実行犯から反抗声明文が公開されたのだという。CBに対して武力介入を中止して武装解除を行わない限り、今後も世界中に無差別報復を行っていくと言っているらしい。声明を出した組織に関しては不明で、調査報告があるまでマイスターたちには待機と言って留美は通信を切った。
テロが起きたことでまたもやマイスターたちがぶつかり合っていた。今まで納める側だったロックオンが、そんな事で武力介入を止めると思っているのかと一笑したティエリアに対して感情を剥き出していた。一般人に犠牲が出ても何とも思わないのかとイアンは言うが、ティエリアはそれにも「思いません」と言い切っていた。この事態も計画の中に予測されている筈だと。
このティエリアの言動にロックオンがその胸ぐらを掴んでいた。そんなにテロが憎いのかという問いに、ロックオンは「テロが憎くて悪いか!」と怒りの形相を浮かべていた。……彼はテロによって大切な人を失っているのは確実かも。それが家族なのか恋人なのかまでは判らないけど。これまでティエリアはアレルヤと刹那に対してガンダムマイスターに相応しくないと言っていたけど、ロックオンにはそういった事は言っていなかった。今後、テロ関連でロックオンが問題行動を起こしたとすると、ティエリアの中では相応しくない人間にロックオンも入れられてしまうのかもしれないなぁ。でもまぁ、24歳なのでロックオンはその辺りは弁えるんじゃないかなとも思う。
アリ−が言っていたニュースを見たらわかるというのはこの同時多発テロのことだったんだね。しかしニュースになる前にアリーはそれを知っていたように見える。そうなると、このテロに彼が関与しているとなってしまうのだけど……。さっきの笑みと言い、こんな狡猾そうな男に刹那が適うのだろうか。
冒頭の「運命の男」にも笑ったが、予告の「運命の人」にも笑った。いやでも、ようやく刹那とマリナが出会ってくれるので来週が楽しみだ。

