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ひぐらしのなく頃に解 4話 厄醒し編 其の参「予定調和」

 ゲームだと色々と文字で説明されていたからか、アニメで第三者的に描かれているのを見ると淡々と進んでいるように感じられる。今回はもう綿流しの祭なんだね。
 人の多さに驚いている圭一が部活メンバーを見つけて駆け寄ろうとすると、口の中に綿飴を突っ込まれてしまった。このとき色が反転していたのと、倒れた圭一がチーンという音と共に涙を流していたのが笑えた。復活するのも早いし。
 レナに初参加なのに勝てるのかなと言われていた。……そうか、初参加だったっけ(笑) もうそうは思えなくなっているよ。罰ゲームはお祭りのためにいつもの倍なんだそうな。圭一哀れ。もう誰も彼が勝つと思っていないのが涙を誘う(笑) 案の定、全てのゲームに負けていたし! 沙都子と詩音がとてもいいコンビだ。

 梨花の演舞をちゃんと見たのってこれが初めてのような気がする。記憶にないだけで、一期では描かれていたんだろうか? 皆で圭一イジメに夢中になっていて、梨花の演舞のことを忘れていたとか何とか言っていたわりに、魅音たちは最前列を陣取っていた(苦笑) しかし、その割りには人が少なくなかっただろうか? あんなものなのかな?
 演舞が終わると、梨花は駆け出していった。向かう場所は祭具殿しかないよねぇ。圭一と詩音が見に行こうが行くまいが、鷹野と富竹は忍び込んでいたんだっけ? 綿流しの祭の日にこれは毎回毎回起こっていることなんだね。
 必死の表情で梨花が走っていると、富竹とぶつかりそうになった。「誰かと思えば梨花ちゃんか」そう朗らかに言う富竹の腕を掴んで、梨花は「入ったの? 入ってしまったの!?」と富竹と鷹野しか知り得ないことを知っているかのように確認してきた。まさかバレていると思ってなかった富竹にとっては、梨花のこの言葉にギョッとしてしまっただろうね。誤魔化そうとしたら「誤魔化さないで!」と強い調子で遮られ、富竹は咳払いをしていた。正直者だなぁ。
 掴んでいた手を離した梨花は、そそくさと去ろうとする富竹に「気をつけた方がいい。貴方と鷹野は今夜殺される」と忠告をした。富竹の驚き方が大袈裟にも見えたけど、それは祭具殿に忍び込んだという後ろめたいことがあったからなんだろうね。それにしても、彼がこんなにも画面に大きく描かれていたのも初めてのような気が……。
 梨花にとってはこれから起こることは何度も繰り返した事実だけど、富竹にとってはそうではない。だから、どんなに真剣に訴えても信じてもらえる筈がないんだよね。「笑い事じゃない!」と言っても大人の男性から見たら「何を言っているんだこの子は」程度にしか受け取ってもらえないもの。
 富竹が立ち去った後、梨花は絶望して涙を流していた。祭具の鍬の総飾りがほつれていた。今までこんなことはなかったからと、そんな些細なことでも梨花にとっては何かが起こるんじゃないかと思わずにはいられなかったのかもしれない。そうして富竹に訴えてみたが信じてもらえず、またも同じ結末へと向かうのが確定してしまったんだものね。しかし暗い、梨花、暗すぎるよ。
 やっぱり駄目だと涙を流している梨花を沙都子が見ていた。富竹との会話もしっかり聞いていたのかな? 様子のおかしい梨花を心配して、片時も目が離せなくなっているのはわかるけど、あんな風に現れたら怖いじゃないの!

 梨花が言った通り富竹が喉を掻きむしっていた。その様子は尋常ではなかった。翌日にはもう彼が死んだという話がクラス内に広まっていた。そんな中、梨花だけが会話に入らず一人席に座っていた。そこに先生が梨花に客だと言って呼び出した。
 梨花に用事があるのは大石だった。……今回は梨花なのか〜と思ったら、聞かれている内容が圭一たちとは違っていた。それに暑いからと車内で話そうということにもなっていないし。沙都子以外にも梨花が富竹と話しているのを見ていた人がいたらしい。大石はその内容を尋ねるが、梨花は嘘を吐いていた。沙都子、またもや梨花を見ていた!

 昨夜、会話を聞いていた沙都子は梨花が嘘をついたのが判った。そして自分にも嘘を言っているのではないかと疑惑を持った。ここで沙都子と圭一と違うのは、梨花に嘘を吐かれたとショックに思うだけでなく、どうして嘘を吐いたのかという理由まで思いが至ったということだね。
 その夜に沙都子が梨花にストレートに言ったのもまた違うところなのかも。梨花には梨花の思いがあって、だから話せないのは判っているんだけど……。嘘を吐いているのを沙都子はもう知っているのに、それを知らない梨花は嘘は吐いていないという。その前に自分は頼り無いのかと言っていたのもあって、涙ながらに訴えても梨花が打ち明けてくれないという事実に沙都子は泣くことしかできなかった。この沙都子の悲しさとか親友の頼りとなれない自分への悔しさというのがとても伝わってくるシーンだった。

 そこへ木の枝を踏む音が聞こえた。外を見ても何も見えなかった。窓から外を覗いて、沙都子は確かに足音を聞いたというのだけど、梨花は猫かもしれないと言って窓を閉めた。二人が中に入ったあと、そこには男が一人立っていた。
 翌朝、二人が遅刻をすると言って学校へ走っていく途中に、沙都子は視線を感じて振り返った。久しぶりに出たな、怖いシーン。突然あんな風に出されると驚いてしまうではないか(笑) というか小学生女子を狙う変質者にしか見えん……。
 授業中も沙都子は何者かの視線に気づいて窓の外を見てしまい先生に注意を受けていた。仮に見ている者がいたとして、あんな風にあからさまに怪しげに窓の外で見ている、なんてjことはないと思うんだけどなぁ。心臓に悪いなぁ。あれは沙都子が見せた不安なんだろうね。

 視線が気になって仕方がない沙都子は始終周囲を窺っていた。そんな彼女に梨花はキョトンとしていたが、梨花は本当に何も気づいていないんだろうか?
 今までは梨花の様子がおかしくて沙都子が心配していた。そして今回は沙都子の様子がおかしいので梨花は彼女を心配していた。自分を大切な友だちと言ってくれたように、自分にとっても沙都子は大切な友人なのだと言う梨花。そして何かあるなら言ってほしいと続けると、沙都子はそれはそれはとても嬉しそうに梨花を見た。沙都子って真直ぐないい子だなぁ。私だったら自分は何も言わないのにどうしてそんな風に言うんだと聞いてしまうと思う。私にはそれは勝手だと思ってしまうんだよね。まぁ、これは沙都子と梨花のもともとの性格の違いというのもあるんだろうけど。そして私は自分で解決してしまう人間だし、解決できる人間だからなぁ(苦笑) 沙都子のようにはなれないな。

 神社に続く階段の一段目に座って、視線を感じることを沙都子は梨花に打ち明けていた。しかし梨花は自分は何も感じない、考え過ぎだと言って元気づけようとした。「そういうときは笑うといいのです。にぱ〜」と沙都子の頬を掴んで笑わせようとしていた。梨花が自分の頬を引っ張ると、沙都子は堪え切れずに笑いだした。ここの二人がじゃれあって笑うシーンは短いけどとてもほのぼのとした。
 二人で買い物に出かけたとき、沙都子が指さした方向に例の変質者がまたいた! 気のせいではないのは明らかなのに、梨花は自分は気づかなかった、気のせいだと沙都子に言っていた。その梨花の言葉に愕然とする沙都子……。

 翌日、沙都子は魅音たちに相談してみた。魅音から気をつけてみるという心強い言葉をもらって、また、圭一やレナも気を付けてみると言われて沙都子はとても嬉しそうだった。しかし……手洗い場で魅音とレナが沙都子の考え過ぎなのではないか、彼女の立場から神経質になっているんじゃないかと話しているのを聞いてしまった。今回沙都子はアンテナがそこかしこに付いているようで、重要なことを聞き漏らしていないしまた見ているなぁ。
 誰も信じてくれず落胆する沙都子は、しかし絶対に何かがおかしいのだとそれだけは確信していた。狙いは自分なのか梨花なのか。そう思い悩んでいる沙都子は、音が聞こえると背中を向けて寝ているフリをした。その背中を見た梨花は沈痛な面持ちで「怖い……。もう止められないわ。きっと」と呟いた。
 それを聞いた沙都子は、怯えていたのは自分だけじゃないと気づき、次に梨花が富竹に話していたことを思い出した。警察には言わなかったことから何か理由があるのではないかと沙都子は考えるが何も判らなかった。そこへ聞こえてきた梨花の泣き声に、自分が梨花を守るしかないと決意していた。
 翌朝、沙都子はさっそく侵入者向けのトラップを仕掛けていた。また遅刻をすると言う梨花に、嘘の理由を言って戸締まりは自分がするといい葉っぱを一枚挟んで扉を閉めた。そして通学路を普段とは違う道を通ろうと言って、行きかけると今度は忘れ物があると沙都子は来た道を戻っていった。それを見送り梨花は「何をしても何も変わらないのですよ」と暗い顔で思っていた。
 沙都子はどうやら監督の元へ向かったようだった。しかし、彼が自殺したという刑事の話を聞いて愕然としていた。熊谷の通信の相手は大石で、彼は入江は自殺しそうにないと疑問を述べていた。そして沙都子の約束をしていたということから、監督が死んだのはどう考えても自殺というのはあり得ない。
 相談したいこととはどんなことかと尋ねてきた熊谷に、沙都子は涙を浮かべながら最近誰かに監視されているように感じると答えていた。自分でも馬鹿らしいと思うし、証拠もない。しかし本当なんだ、だから監督なら笑わずに聞いてくれると思って相談しようとしたのだと沙都子は必死に訴えていた。助けてくれるんじゃないかと思っていたのにと落胆の涙を流していた。
 そんな沙都子に、熊谷は後で見回りを欠かさないように駐在所のお巡りさんに言っておくと優しく言った。嬉しそうに沙都子はお礼を言っていたが……お巡りさんに話す前に彼は殺されてしまった。作業服姿で作業している怪しい人物に声をかけたら、相手は問答無用で彼に銃口を突き付け躊躇わずに打ち殺してしまった(汗)

 その夜、沙都子は机に突っ伏したまま眠っていたらしく、目覚めて時計を見ると深夜の0時だった。眠る梨花を見つめながら、お巡りさんが来てくれる約束だった筈なのにと口に出して沙都子が言っていると、朝に仕掛けた侵入者用のトラップに引っかかる者がいた。そっと足を戻したが、沙都子はしっかりと聞いていた。監視していた者も、まさか少女がそんなものを仕掛けたと思わないし、また起きているとも思ってなかっただろうね。

 さて、予告を見ると沙都子はとても怖くて辛い目にあってしまうんだね。目が虚ろになった沙都子は見ていられないよ……。

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at 23:23, 真神恵, ひぐらしのなく頃に

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彩雲国物語 12話「逃げるが勝ち」

 国試の最終試験、会試の受験資格があるかその適性試験に合格した秀麗。もう忘れてしまった昔の中国にあった科挙制もこんな風に厳しい試験だったのかなぁ。試験のための試験って、本当に難関なんだね。

 貴陽の城門にいた男二人が睨みつけた先にいたのは新キャラの影月。会試のひと月前は彼のように会試を受けるために地方からやってくる人間が増えるんだね。そして劉輝は周英と絳攸に忙しくなるのでよろしく頼むと言っていた。それに応じる彼らはそれぞれ、身に着けたものに花菖蒲をあしらっていた。
 飯に行くかという絳攸の誘いに、楸瑛は花街にちょっと用があると言って彼を呆れさせていた。仕事と言っていたけど、そういう意味で考えるなら情報を得るためなんだろうね。
 その花街には影月がキョロキョロしながら歩いていた。しかも彼の後ろには人相の悪い男が三人追いかけていた。うん、これから一騒動起きるのは明らかだね。

 姮娥楼という大きな妓楼に秀麗はいた。帳簿をつけていたその傍で三太が秀麗に遠まわしに求婚していた(苦笑) ハッキリ言えばいいのになぁ。まぁ、秀麗の方は何とも思っていないから、素直に言っても素直に断られるだけかな?
 姮娥楼の妓女・胡蝶は秀麗にとっては姉的存在のようだね。回想シーンを見ると、秀麗と彼女の付き合いは10年近くになるんだろうか? 妓楼へ来て夕食の用意があるから夕暮れには帰らせてほしいって、そりゃ主が「はっ!?」と間抜けな声を出すのは当たり前だなぁ(笑) 大きな建物だから収入もいいと考えたんだろうね。そのときはそこが何をするところなのか知らなかったのかもしれない。
 貴陽一の妓女は最初からずっと秀麗がお気に入りだったようだ。客が途中で帰ったけど、残り少ない日を秀麗と過ごすことを喜んでいた。お勤め最後の日に贈り物があるから必ず来てほしいと彼女は秀麗に言っていた。来なかったら花街で働いているのを邵可や静蘭にバラすと言われて、それだけは勘弁してと言っていたことから、秀麗はここでのアルバイトはどうやら黙っているのね。帳簿付けの仕事をしているなら別に問題ないんじゃないかなと思えるんだけど……。

 そして胡蝶は昨日珍しい客が来たと言いだした。どうやら影月はあの後姮娥楼に泊まったらしい。その影月は悲しい夢を見ていたのか涙を流し、そして目覚めた途端に慌てて階下に降りてきた。ということは自分の意思で泊まったワケじゃないんだね。
 ゴロツキに絡まれて酒楼に引きずり込まれた後のことは覚えていないと影月は話していた。姮娥楼の常客が彼を連れてきたと胡蝶は話していた。お金まで払ってまで泊めてあげてくれって太っ腹な客だったんだなぁ。まぁ、こんな大きな妓楼で常客してるくらいだから金は持っている人間か。
 迷惑をかけられないとお金は自分で払うからその人に返してあげてくれ。そう言って財布を取り出した影月はそれが軽くなっているのに気づいて慌てた。秀麗によれば一番安い宿でもひと月ももたないくらい減っていた。焦る影月に秀麗は自分の家に泊まっていくよう勧めていた。仕事が終わらないので手伝ってと頼んだ秀麗とそれに快く返事した影月の様子を見守る胡蝶はまるで母親のようだなと思った。
 影月は計算は早いし、しかも正確だったようで秀麗は関心していた。帰り道に静蘭が周礼を迎えにきた。今夜は酒楼でお祝いだと彼が言ったので秀麗は贅沢なと驚くが、静蘭は秀麗の適性試験及第のお祝いだと言っていた。それを聞いて影月は秀麗をちらっと見ていた。

 影月は黒州から来たと言っていた。今は会試の時期で人が多いから用事は早めに終わらせた方がいいと秀麗はアドバイスするんだけど、まさか彼も国試を受けにきたとは秀麗も思っていないようだった。
 近くの席で今年の会試のことを話す連中は、知っていて秀麗たちに聞かせているのかと思ってしまったよ(苦笑) 子どもの受験が多いのと女がいるとの噂が立っていて秀麗は有名らしい。でもまさか紅家の姫が受験するとは関係者以外は知らないんだろうなぁ。
 その男たちの一人がスッたと言っていた国試はどうやら絳攸と楸瑛のことのようだね。どちらも偉い家の子どもだから、親の金で勉強だけしていればいいと彼らはやっかんでいた。しかし、この試験って科挙制を元にしているんだよね? だとしたら家柄なんて関係ないし、金があって勉強したとしても能力がなければ受かるわけもないんだけどな。彼らは家柄のいい人間が受かる試験だと思っているのかな。
 しかし女が受験するという話で彼らが秀麗を嘲笑ったときに邵可が怒った(笑) 突然彼らが座っていた椅子やテーブルが崩れて、男たちはもちろん、静蘭もあっけにとられていた。どんな早業だったんだ〜。回収する間も邵可はとぼけていたしな。こういう力の使い方は見ていて面白いのでまたやってもらいたいなぁ。というか娘を溺愛しているなぁ。

「誰も何の努力もしないで、大切なものを
 その手に掴むことなんてできないんだよ」

 邵可は若すぎた絳攸と楸瑛も、最初はけなされていたが最後は努力して周囲を黙らせていた。だから必要なのは努力だけなんだと彼は娘に話していた。しかしそれは影月にとってもためになる言葉だったに違いない。

 お酒を勧めてみた秀麗に、影月は酒に弱くて臭いもかぎたくないと言っていた。その影月の言葉で秀麗はお金を盗ったゴロツキが影月にお酒を飲ませたんじゃないかと思いついた。しかし影月の反応はどこかおかしい。酒を飲まして潰すのは無理と言いかけて、王都の人間だったらそれができる人が少しはいるかもしれないと呟いていた。
 影月の話に静蘭は可能ならそれは青巾党というゴロツキ集団だと推測し、彼らは身体のどこかに青い布を身に着けているのが目印だと説明していた。今までは組連の親分衆も目こぼししていたが、最近の彼らの行動は目に余るものが多いらしい。であるなら、親分衆もそろそろ動きだすんじゃないかと邵可が言っていた。
 しかし影月には何の話なのかさっぱりわからない。視聴者と同じ立場ということだね。だから静蘭が説明をしていた。貴陽は州政府側と下町で明確な線引きがされているんだと。つまり、裏社会の親分衆が下町のゴロツキを統制しており、会試のような他州から多くの人が来る時期は下町の治安を守り、無事過ごせるかが親分衆の力の見せどころらしい。その親分衆の中に女性がいたのが気になるなぁ。だって、あの形ってまるで胡蝶のようじゃない?

 盗まれたのが前提で話をしていた秀麗に、まだ盗まれたとは限らないと影月は慌てて言っていた。あまり人を疑わない人間なんだなぁ。秀麗と会えて良かったなぁ。うっかり有り金全部失くしてしまいそうだもの。
 お金は故郷の皆が少しずつ出してもらった大事なお金だから失くしたのは申し訳ない。慌てる秀麗に、でもこれさえ無事ならと袋を取り出した影月は真っ青になっていた。本当に失くしてはいけないものを彼は失くしてしまったらしい。戻りますと言って影月はそのまま飛び出してしまった。それを追って秀麗と、邵可に断って静蘭も少し遅れて彼らを追いかけた。

 秀麗が見つけたとき、影月は青巾党の複数人に囲まれていた。しかしその一人は青巾党の仲間を痛めつけてお金を奪ったのが影月だと言っていた。しかも影月は自分はそんなことをしたのかと彼らに謝罪してい(汗) ……何か思い当たることでもあるんだろうか?
 かなり怒っている青巾党の男に対して、影月は札を落とさなかったかと暢気に尋ねていた。すると彼は集めているからあると言いだした。札なんか集めてどうしようと言うんだろう??
 そこへ秀麗が割り込み、影月の手を掴んで逃げ出した。それで逃げるが勝ちなんだね。しかし影月は狙われているのは自分だからと言って彼は秀麗から離れようとした。この街に不慣れなんだからそんなことはできないとすぐに追いかけた秀麗に、影月は彼女を見ていたが、立ち止まっていたからか青巾党に追いつかれてしまった(汗)
 ここでまさかの秀麗の大立ち回りが見られた! 影月が「すごい」と言った表情がとても印象的だった。静蘭に教えてもらった通りにしたらしい。まぁ、あんなに見事にはまったら気絶するしかないよねぇ。二人を守るために後を追いかけた静蘭も苦笑いするくらい秀麗の蹴りは見事だった!

 このままだと屋敷まで追いかけてきそうと言った静蘭は、影月にどこに戻るつもりなのかと尋ねた。すると胡蝶の使いだという男が現われて、秀麗と影月、そして静蘭にまで姮娥楼に来てもらいたいと伝言を伝えた。青巾党の連中は下の連中に締めさせるという男に秀麗が困惑していると、静蘭も格式ある姮娥楼ならチンピラは入れないと男の提案に賛成していた。

 花街には楸瑛と絳攸、そして劉輝までが来ていた(汗) しかも絳攸の言葉から影月を姮娥楼に預けたのは楸瑛らしい。理由はそこが一番安全だから。楸瑛によると、花街は裏で統制が取れていて安全な場所らしい。絳攸は確かにこういう場所には来ないから、彼の意見は尤もだと思う。そして楸瑛は政府の人間ながらここの裏事情にも精通しているらしい。花街に通っていたのは半分は情報を仕入れるためだったんだね。
 となると、彼らが向かっている先は姮娥楼か。珍しそうにキョロキョロしていた劉輝の質問が子どものようだなぁ。花街が楸瑛の後宮か、なんて聞いているんだもの。楸瑛は影月を劉輝と会わせるために連れてきたんだね。

 青巾党のアジトでは姮娥楼に秀麗たちが逃げたということでそこへ向かうとリーダーらしき男が好色な顔をして言っていた。しかもそこには三太がいたよ。何でそんな連中と一緒にいるんだか……。ただ、彼らが姮娥楼に乗り込むと聞いてこっそり抜け出していたから、性根は曲がっていないということなんだろうか。秀麗への気持ちは本物だったんだねぇ。

 胡蝶に連れられて秀麗たちが向かった部屋には劉輝たちが待っていた。秀麗を見たときの三人の声がまた間抜けだったなぁ。彼らも秀麗がいるとは思ってなかったんだろうね。しかもその後の秀麗が嫌味を言っている姿は、見ようによっては妬いているように見えなくもない。しかし、劉輝の言い訳はマズかった。影月を除くその場の誰もが呆れていたのには笑えた。自分のところでいくらでもできるって意中の女性に対して言う言葉じゃないだろうに(苦笑)

at 23:59, 真神恵, 彩雲国物語

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地球へ… 17話「永遠と陽炎と」

 とうとうこの日がやってきた……。しかしブルー、先週までヨロヨロしていてテレパシーすら使えていなかったのに、宇宙に生身で出るわ、メギドに対してシールド張ってるわで本当に凄い力だ。
 押さえられないと思っていたときにジョミーだけでなく、ナスカチルドレンまでがやってきてシールドを張っていた。しかも彼らは全員ソルジャー級の能力を持っているらしい。しかもトォニィが大きくなっていた! 彼らが眠っていたのは力を使えるレベルにまで肉体を成長させるためだったのか。
 機関長たちはメギドを知っていた。彼らはかつてその攻撃を受けていたんだね。ジョミーがかつて見たブルーの記憶で描かれていたのがそれだったのだろうか? あ、後で機関長がアルタミラで使われた惑星破壊兵器だと言っていた。

 読者が選ぶ名シーンが悉くブルーのシーンだったのが笑えた。いや、私も全く同感なんだけどね。今週も待ち受け画像が三位までがDLできていて、それも全部ブルーだったなぁ。今さらだけど、彼はこの作品で一番の人気のあるキャラなんだね。私も一番好きなキャラは彼だ(笑)

 ブルーの最後の戦いというのが一番だけど、今回はマードックに対する認識が正反対になってしまった回だった。彼は今まで何度となく命令違反を冒していたのだけど、それってひがみ根性ではなかったのかもしれない。キースはそれがマザーの命令だからというだけでなく、私怨でミュウ根絶を謀ろうとしているように見える。だから攻撃に容赦がない。なのに彼はキースに対して「神気取りか!」と反感を持っていた。

 メギドの直撃を回避できたものの、子どもたちは意識を失っていた。トォニィとアルテラだけが意識があったけど、アルテラも気絶してしまった。ジョミーが力がほしいと願ったから頑張ったと言っていた。皆を守るためにと。力はあっても身体が耐え切れなかったんだね。しかし、自分で肉体を成長させることができるなんて流石にそれは化け物と恐れられても仕方がないんじゃないかと思ってしまった。それだけ彼らが一途だというのだろうけど。急激に身体を成長させたとしても、後々何か影響が出やしないかと心配だなぁ。
 ブルーは子どもたちを連れて船に戻るように言い、自分は第二撃が発射される前に敵を討つとジョミーの質問に答えた。自分も行くというジョミーに、子どもたちも連れて行くのかと返した。……トォニイは他の子どもたちより身体が成長していたけど、皆を連れて船に戻るまでの力はまだ使いこなせないんだね。
 自分たちにとっての勝利とは、一人でも多くのミュウが生き残ることだとブルーはジョミーを諭した。そのときの感情のまま行動しそうになるジョミーに対して大局を見ろと言っているんだね。しかし、そんな身体で敵地へ単独で乗り込もうなんて、生きて帰ることを考えていないんだなぁ……。
 子どもをジョミーに託しながらブルーは、ジョミーが生きろと言ったから今日まで生き長らえたんだと話した。そして仲間を必死に守ろうとする、素晴らしい子どもたちに出会えてミュウの未来を感じることができたと感謝していた。あのときのシーンがここに繋がるなんて……。とてもいいシーンだ。ブルーにとっては未来への希望が見えたことだけでもう思い残すことはなくなったのかもしれないね……。

 ナスカ残留組も、星がなくなってしまっては脱出するしかないよね。シャトルに全員が乗り込むのかと思っていたらシェルターに残っている者たちがいた。ハロルドが怯える者たちにここにいれば大丈夫だと言っていたけど、星がなくなるという危機だというのに何を言っているんだろうと思った。リオは説得を試みるが、ハロルドやキムは自分たちを乗せる船は残っていないだろうと彼に早く脱出しろと促していた。
 ブルーは仲間に生きろと呼びかけ、ナスカから脱出するように思念を送りながら敵地へ飛行していた。子どもたちは傷も負っていたようで治療を受けていたが意識は戻っていないように見えた。アルテラはトォニィの傍に座っていて、彼を気遣わしげに見ていたけど、トォニィは何もできない自分に苛ついているような表情を浮かべていた。ジョミーやブルーのように力を自在に使いこなせていたら、今頃は彼らとともに戦えたのにと思っているんだろうね。
 ジョミーはナスカで脱出の手助けをしていた。駆け寄るリオにジョミーは残っている者のことは自分に任せて、今は生き延びることを考えろと言って船を操縦して脱出するように命じた。その気迫にリオは返事を返すだけだった。

 ブルーは敵陣へ現れたが、攻撃を中止するように訴えていた。あんな攻撃を受けても攻撃するつもりはないというのか……。狙いはメギドだけなんだね。キースはメギドの発射に変更はないと言って、セルジュに後を託してブルーを出迎えに向かった。それをマツカは行っては駄目だと追いかけた。マツカ……使うなと言われていたというのに、ブルーの接近を思念波で報告していたよ(苦笑) キースも咎めなかったしね。しかし、彼がいなかったらキースは何度も死んでいたんだろうなと思うと、何で出てきたんだと言いたくなる。
 メギドに到達したとき、ブルーの息は荒くなっていた。それでも攻撃力は落ちていないんだね。中に侵入したブルーを保安部隊が迎えたけど、近づけられないまま倒されていたし。

 生きている者はいないかと呼びかけながら歩くジョミーの頭にキムの声が聞こえた。しかしその声は虫の息のようだ。シェルターをこじ開けたジョミーの目には、岩盤が落ちたために身動きできなくなっているキムの姿が見えた。岩を取り除いたものの、下半身がひしゃげていたんだろうか、ジョミーは息を飲んでいた。キムはどうしたんだと尋ね、ジョミーにまた情けない顔をしているんだろうと言った。彼は多分、今話しているのが不思議なくらいの状態だったのかもしれない。もう痛みも感じないし何も見えないが、ジョミーが泣きそうな顔をしているのは判るんだとキムは言う。そんな彼にジョミーは涙を浮かべて呻くだけだった。
 キムは「お前とはいろいろあったな」と言っていた。あの過去の映像の数々はキム自身が見ていたものだったのか、ジョミーが思い出していたものだったのかは判らない。両方だったのかもしれない。そしてキムはシャングリラしか知らなかった自分たちに、この星での生活を四年間与えてくれたジョミーに感謝しながらそのまま息絶えた。
 長老たちと話すことが多かったジョミーに最も親しい者と言えば一番はリオで、このキムは二番目だったかもしれない。いや、喧嘩をしたことがある相手はキムだけだったから、ジョミーにとっては一番対等に付き合える友人だったのかもしれない。これだけの犠牲を出してしまったジョミーは、それでも人類と共に生きていこうとするんだろうか?

 一方、ブルーはメギド内に侵入して制御室に向かうものの、フラフラの状態だった。常時身体にシールドを張ることすらもうできなくなっているんだね……。そして保安部隊の銃弾をその身に受けてしまった(汗)
 まだ倒れるわけにはいかないとやってきた部屋が制御室なんだろうか? しかしそこにはキースが待ち構えていた。生身で乗り込んできたことに「まさしく化け物」と感嘆するように言うが、メギドはもう止められないと断言して構えた銃の引き金を引いた。三発目まで弾をその身に当ててしまったブルーは、もう本当に死の直前にまで至ってるんだね(汗) 身動きできずに辛うじて銃弾をとどめておくことしかできなくなっているし。これで終わりだとキースが撃った弾はシールドをあっさりと通り抜けてしまった!
 その瞬間、ブルーは最後の力を放った。撃たれたのは眉間なのかと思ったけど右目だったんだね。そしてブルーはジョミーに後を託してメギドを破壊した。このときマツカがキースを連れて瞬間移動してしまったんだよねぇ。危機に見舞われる度にどんどんミュウの力が開花していっているよ。ミュウを殲滅すると言っている以上、キースは仮にミュウが根絶できたら最後にはマツカも殺してしまうのだろうか。
 キースは、ブルーが乗り込む直前に射程上にマ−ドックの艦隊がいると報告を受けてもミュウ殲滅のための犠牲になっても構わないと言っていた。そして、ブルーにお前は何を犠牲にするのかと問いかけていた。そしてキースはマツカの力によって船に戻ったときに、我が身を犠牲にしたことに驚愕しているようだった。

 マ−ドックは、今回のキースの作戦には反感を持っていた。ナスカは崩壊するのは目に見えて明らかなのに、メギドをもう一度発射するのを知ってまだやるのかと驚愕していた。そして残存するミュウの掃討の発令を受けても動かなかった。マ−ドックの副官が「よろしいのですか?」と尋ねると、電磁波障害によってその命令は受けられなかったと彼は答えていた。
 自分は軍人だから戦争となれば敵と戦う。しかし、これは戦争ではない。これは虐殺だ!と声を荒げ、キースこそが化け物だと呟いていた。……では、彼がアルタミラの虐殺時に生きていたとしたら、同様に命令を逃れる方向に動いていたのかもしれないね。人類にとってミュウは敵であるという認識はあるだろうけど、今回の作戦を経て今後彼が何か行動をするんだろうかと思った。しかし、自身で軍人だからと言っていたから可能性は低いかな。でもまぁ、彼の副官も動揺していたので、普通に人間だったら彼のように思っているのかもしれない。

 メギドが発射されるのと同時にシャングリラに戻ったジョミーはワープするように命じた。何を逃れてからの船内は悲しみに包まれていた。グッときたのはこんなものが食べられるかと拒絶していた機関長が、自然になったトマトを食べて「こんなに旨かったんじゃな」と涙を流しながら言っていたシーンだった。
 ブルーのベッドの前で、フィシスはジョミーをソルジャー・シンと呼び、ブルーが彼女に渡した補聴器を「ブルーが貴方に残したものです」と言って差出していた。受け取って装着したジョミーは、ブルーの三世紀に渡る記憶と地球への思いを感じると言って目を瞑っていた。
 ジョミーは落ち込むといつもここに来ていたんだろうね。そのときにブルーが言ってくれた言葉を思い出していた。そして涙を流したジョミーが目を開けたとき、その目は赤くなっていた。ジョミーが本当にミュウの長になった瞬間とはここなんだね。
 ミュウたちの前に現れたジョミーの姿を見て、ブルーの魂と同化したのではないだろうかと思った。髪の色はジョミーのものだったけど、そこにはブルーそっくりの青年が立っていたんだもの。それはジョミーがようやく長としての風格を身に付けたという表現だったんだね。
 ジョミーは毅然としてアルテミシアに向かうと彼らに命じた。自分たちは人間たちを憎むものでは決してない。ナスカにて生きようとしたが人間はそれを許さなかったと言ってから、彼らのシステムがそれを許さないのだと訂正した。そして自分たちの目的は地球へ行き着くことだけでなく、地球のシステムを一つ一つ破壊して、人間たちに生き方を問うのだと言った。自分たちを生み出し体制を支える要であるアルテメシアを制圧すると命じた。

 物語りはここから最終章に向かうんだね。来週ってまた何年か経ってトォニィたちが成長した後なのかもしれないね。ラストに出てきたのは原作にあったコマをそのまま描いたものだったのかなー。
 エンディングに驚いた。全部ブルーだったんだもの。今回だけブルー追悼のエンディングはとても良かった。好きなキャラが死んで、ジョミーがキムの死に叫び、機関長がハロルドの死を悼んでいたのだけど、今回涙が全然出て来なかったなぁ。それはジョミーたちの戦いがまだ終わっていないからなのかも。
 予告では今回流れたシーンが映っていたので総集編でもするのかなと心配になった。でも、スウェナが出てきたのでそうではなさそうだ。しかしジョミーたちが映っていなかった。だから上記で書いたように、トォニィたちが成人した姿でもう出てくるのかもしれないと思った。

at 23:55, 真神恵, 地球へ…

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おおきく振りかぶって 16話「あなどるな」

 花井がホームに駆け込んで……という、とてもいいところで終わった先週。結果はセーフで西浦が先取点を獲得した。でもね、まだ2回なんだよね。一点取ったからといってとてもじゃないが安心できない。それに……ああやっぱり。先取点を取られたことで、高瀬が冷静になってしまった! なるほど、彼はサードランナーのことを認識してはいたけど三橋をアウトにしたら終わると思い込んでしまったのか。残念だったねー。
 先週の感想でイラついたと書いてしまった。心理描写が長いと書いたっけ? しかし今回はまた面白いと思った。……要するに私は西浦びいきなだけだったんだなと思った(笑) だって今回の心理描写って西浦の方が多かった気がするし。
 関係ないけど、今回高瀬がいっぱい喋っているのに花井は全然喋ってなかったのではないだろうか? ……だからダブルキャストなの?

 緊張がとけた高瀬は、三橋が逃げる様を思い出して笑っていた。うん、確かにあれは面白かった。彼はどうしてああも挙動がいちいちおかしいんだろう。ツボにはまったらしい高瀬は何度か思い出して笑っていた。三橋の挙動が変なのはいつものことなので、この試合中に高瀬は何度も笑ってしまうなんてことがあるんだろうか? もしそうだったならちょっと楽しみかも(笑)
 河合に「点取られて、力抜けたか?」と問われた高瀬が、笑いを納めて「はい。やっと目が開きました」と目を少し細めて言った表情がちょっと格好良かった。……上記で西浦びいきと書いたのにな(笑)

 タイトルの「あなどるな」は桐青側へ向けたものなのは明らか。全員が一年だからやりにくいとか、監督が女性だからというのは本気でプレイしようという姿勢が感じられなかったし。そして今回、花井の盗塁に関してモーションを盗まれたという高瀬に対して、河合はクセがあるなら自分が気づいている、牽制は二つしか見せていないと思っていた。まぁ、確かにその通りではあるのだけど、二つの牽制球を見てクセを盗んだのがいるという可能性を考えていないのは、相手が一年生だったからなのかな?

 三橋は派手に転んで審判に大丈夫と言っていたけど、志賀先生もチェックを入れていた。それも何でもないと判るが、あれだけ不自然な転び方をしてよく平気なものだな……。次に篠岡が体温計を三橋の耳に当てていた。そのときの三橋の反応が笑える。しかし体温は37.8
度あったらしい。モモカンは耳温にしてもちょっと高いが熱中症ではなさそうと一先ず安堵していた。このことが後半になって影響を及ぼしそうで不安だなぁ。阿部も汗が凄いと心配しているしね。
 阿部ってすごいなと思う。これは篠岡がまとめたデータを見て桐青の打者のデータを把握しているからなんだけど、把握するだけでも凄いし三橋に指示を適格に出せるというのも凄いよ。現実の高校球児たちもこんな風に考えてプレイしているのかなぁ。
 河合、またもやあなどっているよ(苦笑) 一年生にしては器用に投げるけど……と考えているし。三橋の球が遅いと言いつつ見送ってしまったし。
 見送ってしまったのは何故かと桐青の監督は河合に尋ねていた。上手くいかなかったときはああやって全ての選手に対して理由を尋ねているんだね。あまりにも酷いミスをした場合は怒鳴るんだろうか? 登場したときはふんぞり返っているように見えたけど、試合を見ていて何も言ってやれないと悔しそうな顔をしていたんで、ちゃんと選手を思いやっているんだと安心した。では、ミスした選手たちへの問いかけも、今後の指示に活かすためだったんだね。どうも主人公側を贔屓してしまうと、相手校に対していいイメージを持てないなぁ(苦笑)

 西浦の打者は阿部。いろいろと考えていたけど、結局見送りの三振を取られてしまった。二球目で「これで本当に調子がおかしいのか!?」とあっさり追い詰められたために疑問に感じていたけどそれは正しい。……そうか、二回の表まで高瀬はガタガタだったから持ち直したことをまだ知らなくて当然か。モモカンはさすがに気づいているようだったね。
 ベンチに戻ってきた阿部に三橋は防具を持って迎えた。……どうして彼は阿部の防具をいつも持っているんだろう? そこまで気を遣うこともないと思うのに。防具を置けと言われて置いているときの三橋の顔がまたギャグ顔だった(苦笑) 阿部に水分を採ったかと聞かれたときもそうだったし……。阿部の前ではこういう顔が多いなぁ。
 阿部が三橋に言いたいことは普通に言えと言うと、三橋は阿部が凄いといいだした。阿部の指示で桐青から三振を四つもとったことに対して三橋は言っていた。それは自分ではなく三橋の力だと言うのだが、三橋はこれを否定した。何故なら、自分はいつも考えて投げていても打たれていた。だから自分は変わっていないんだと。だからと続けようとする三橋を阿部が促すと、三橋は顔を上げて阿部を見ると「ありがとう!」と感謝の言葉を述べた。次の瞬間、泉が打って塁にでたので皆でそれにエールを送っていた。そして三橋は応援のため田島たちの方へ移動して声を上げていたのを阿部は呆然と見ていた。感動しただろうなとは思ったけど、まさか涙ぐむまでとは思わなくてこのシーンにはビックリした。でも、今回の一番いいシーンだと思った。阿部が不覚にも浮かべてしまった涙は誰にも見られていなかったようだけど、モモカンが気づいてそうだと思った。どうだろう??
 さて、阿部は三橋の不意打ちに涙を浮かべてしまったのだが、感動する反面三橋の調子がやっっぱりいつもと違うと確信していた。彼のテンションが違うのは調子がいいというのではなく、力をセーブできていない状態なんじゃないかと阿部は分析していた。つまり最初から全力で試合しているんだ。そんなだと最後まで持たないではないか(汗) 阿部はこれはただの勘だと思っていたけど、三回目でそれに気づけて良かったと思うよ。

 陶山の台詞で嬉しいなと思ったものがある。高瀬の球を慎重に見ていた彼が、「この人は三橋じゃないんだ。そう何球もいい球ばっかり続かないはず」と考えていた。この台詞が好きだ。そしてその読み通りに打って塁に出ていた。
 これには河合もビックリ。まだ彼らを一年生だからという目で見ているんだね。その間に西浦には点を取ってほしいと思うんだけど、調子のいい高瀬からも打ってきた西浦の選手を認めてからは本気になっていくんだろうなぁ。全員が一年生と思うのもいい、相手校が今年新設されたのにと思うのもいい。しかし「どうやらこいつらはウチをある程度調べてきている」と思うのはどういうことなんだろう? 昨年の優勝校だったらそこに挑もうとする者なら調べるのが普通なんだと思うのに……。それとも、選考会で西浦が桐青の相手になったときに拍手されていたことから、試合をする前から皆は勝つのを諦めていて、それが当然という考え方になっていたんだろうか? この河合の台詞には疑問を感じる。
 フルスピード状態の三橋や確実に打ってでた陶山とは反対に、田島はまたもや打てなかった。最初の方はいいところを見せられなかった田島は、後半活躍するという意味があるのかなぁ。後は花井。

 瑠里という女の子が出てきた。顔つきから彼女が三橋の従姉妹なんだろうと思った。中学時代の三橋のことがどうだというところよりも、彼女に興味津々な母親たちの方が面白かった。彼女って(笑) 三橋にそんな度胸があるとは思えん。それ以前に野球にしか興味がなさそうだ。しかしレンレンって呼ばれているのを嫌がるのは普通の高校生っぽかった。ぽかったではなくて彼は高校生だけど。「レンレンって言うな」なんて部員とは喋り方も違うよ! 何だか三橋がそんな口をきくというのがとっても新鮮だった。

 結局点は取れずに守備に入ったけど、それもまた三振であっさりと終わってしまったようだった。しかし、嬉しいのは判るが浮き足立っている三橋が笑える。普通に走れって!(笑) 次は四回表かな?
 三橋が妙な走り方をしているのをジッと見ていた阿部で今回は終わってしまった。三橋の状態に気づいて、彼がパンクしてしまわないように指示を出していってほしいものだ。しかし、彼らはまだ一年生。スポーツもののパターンだと、負けて来年の夏こそは!という展開になるんだよね(汗) 「おお振り」では果たしてどんな展開になっていくのだろうか。

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at 23:59, 真神恵, おおきく振りかぶって

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DARKER THAN BLACK -黒の契約者- 17話「掃きだめでラブソングを歌う…(前篇)」

 アンバーたちが立ち上げた組織の名前がイブニングプリムローズで、契約者の存在を公にすることと、人権尊重・権利の拡大を求めているのだという。ことの真偽は定かではないが、未咲の興味はBK201のことだった。アンバーのメシエコードってUB001というんだね。
 機密事項だと前置きされて聞かされた内容は、先日のテロの首謀者が彼女だったということ、そしてヘブンズゲートの戦場にいたということ、また南米の消失事件の現場にBK201もいたということを知って驚愕していた。
 同じ頃、黄も組織の人間から黒のことを聞いていた。彼はアンバーに裏切られてチームが全滅するという目に遭っていたらしい。その中には妹もいたんだろうね……。
 それで? どうなるの!? と期待していたら、アンバー関係の話はそこで終わってしまって、別の話になってしまった。今回感想が遅くなったのはその話はあまり興味の持てるものじゃなかったからだった。

 黒の住むアパートの住人が国際色豊かなのは1話を見て判ってたけど、彼らがこんな風に描かれたのは初めてだよね。皆日本語が上手すぎるよ?(笑) 美鈴さんは昼間から大っぴらに酒を飲む住人たちを叱っていたが、彼らは聞く耳を持っていなかった。でも、もの凄くアットホームな雰囲気でいいよね。そんな彼女だから色んな国籍の人間を受け入れているんだろうな。
 そこへ黒が部屋から降りて来た。これから仕事に行くと聞いて美鈴さんは感心していた。内一人が声をかけるが、黒は愛想笑いを浮かべて出かけていった。人当たりの良さそうな笑顔に見えるけど、誘いを断っているあの姿から、いつも彼はあんな風によそよそしい態度をしているんだろうね。まぁ、ああいう仕事をしているから他人とは関わり合いにならないようにしているのはわかるけど。

 そういや黒って色んなバイトをしているなぁ。任務に関係があるからだけど、普段着が着た切り雀なんで、他の衣装が見られてその点ではいいなと思っている(笑)
 ……あー……ええっと……暴力団云々って話は本当に興味がないというかどうでもいいというか……あんな無法者を題材には使ってほしくないなぁというのが本音だな。
 支払をしないで出て行こうとする男を、黒が引き止めていた。あんなのあっさりと倒せそうだけど、自分が手練だと見せずに動いていた。先に男の前に立ってあっさりと倒されてしまった健児は、後で黒が名乗るとやっぱり中国人かと納得していたようだった。黒の動きを見て中国拳法の何かだと思っていたらしい。若いというのもあるけど、暴力団関係者とは思えないくらいとても人懐っこいなぁ。
 健児がアニキと呼んでいた男は、何処かの暴力団の幹部なのかな。見送ったときの黒の表情から。今回の標的は彼なのだろうかと思った。世話になったからと彼は健児にお金を渡していた。バイクに乗っている最中に、健児のバイクが故障してしまった。何とか黒のアパートにまで辿り着いたが、雨まで振ってきた。
 黒が誰かを家に上げるなんて滅多にないのかもしれない。確か1話と2話のとき以来なのでは? 黒が留学生と知り、昨日から騒いでいる他の住人に話をつけると息巻いて階下に向かったものの、何やかんやで皆と食事をすることになっていた。
 すっかり打ち解けた健児は、住人たちに二次会に誘われた。しかし黒は人と会う約束があるからと断っていた。そしてここで初めて他の住人たちの黒への評判を聞いた。何とこの日まで殆ど話したことがなかったらしい。では、話をしていたのは美鈴さんだけだったということか……。
 付き合いが悪いと言われているのは黒も知っているのかもね。でも、他人の評価なんて知ったことではないと思っているのだろう。唯一の女性住人は、一人で生きていける人もいるんだからいいのではないかと言っていたが、健児は黒の背中が寂しそうだと話していた。

 極道の世界はスルー。ああいうのが格好いいとか思われたくないなと思うだけだ。

 人に会うというのは嘘ではなかった。黒があの店で働いていたのは、アニキと呼ばれていた一ツ橋が目当てだった。ブツが運びこまれるはずだからそのまま店で張っていろと黄は黒に指示を出していた。そのブツを奪うのが今回の任務なんだね。
 健児のことはもう知られていたんだね。任務中に厄介事はゴメンだとマオが釘を刺したが、黒は心配ないと答えていた。黒が戻ると健児はバイクを弄っていた。別れ際、健児はお礼を述べたが、黒には何のことだったのか判らなかったらしい。雨宿りさせてくれたお礼だと言われてようやく理解できたようだった。この健児との関わりで、黒は少し変わっていくんだろうか。「また飯でも食いましょう!」というのは別れ際の常套句だけど、健児はそのつもりなんだろうな。黒の方はやれやれと言ったところか。

 黒が店に行くと、三日間工事のために休みだという。しかも休みの間も給料は出すという。怪しい。明らかに怪しい。黒たちの目当てのものがようやく取引されるのだろう。一ツ橋が組を止めるとか何とか健児に話していて、健児についてこいと誘っていた。……よくある話だな。
 そのとき健児に任された仕事とは、ド−ルの世話をすることだった。……どうやって手に入れたんだろう? それから、ド−ルって誰の言うことでも聞くのかな? しかし、ド−ルをそういうことに使う人間って本当にいたんだ……。ネタにされそうだなぁと思っていたけど、本編でもそんな話が来るとはね。まぁ、さすが外道だな。
 ご飯を食べさせなければ死んでしまうし、排泄の世話も必要だから二、三日の間面倒を見ろと健児は命令されていた。だとしたら、銀はその辺どうしているのだろう? 組織でその辺は教え込まれて一人でできるようにはなっているのかな。

 黒とマオが忍び込んだとき、健児とド−ルはいなかった。それを知らない黄は、中沢組が今ゴタゴタしているから、横取りした者がいるのではないかと推測していた。どうすると黄に尋ねるマオに、黒は手を引こうと切り出した。深入りしない方がいいと黒は言うものの、それを決めるのは自分たちじゃないと言い、黄は上に聞いてみるから待機していろと指示を出していた。
 そして黒が自宅アパートに戻ったとき、部屋の前には健児といなくなったド−ルが座り込んでいた。さすがの黒も、この展開は予想外でポカンとするのかと思いきや、表情はそうは見えなかった……。



 以下は日記〜。
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at 23:59, 真神恵, DARKER THAN BLACK -黒の契約者-

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ワンピース 315話「その名は新世界! 偉大なる航路(グランドライン)の行方」

 二人の付き添いで来ただけだからと言って去ろうとするガープに「ああ、じゃぁな!」とあっさり言ったルフィ。直後ルフィは軽すぎるとガープに抗議されていた。そんな微笑ましい(?)やり取りを見ていたナミが、「あの身勝手さ。すごく血のつながりを感じる」と言うと、チョッパーとサンジが頷いていた……。どうしたのと聞きたくなるくらいにサンナミ+チョッパーで夫婦していると思ったのは私だけだろうか?
 ルフィはコビーたちと話をしているようだが、ゾロは彼を救ったのはルフィだからとその中には入らない様子だった。サンジがロビンとチョッパーとゾロに紅茶をいれていたんだけど……ティーカップを持って紅茶を飲むゾロは似合わないと思ってしまった(笑) いや、彼はやっぱり日本茶なんじゃないかと。
 チョッパーが、ナミも海兵の話を聞きたがっていたのにいないと辺りを見回すと、ロビンがプールへ行ったと教えてあげていた。途端にハートが!(笑) そしてナミに飲み物を〜とハート目のままキッチンへ向かった。ロビンを放ってナミの方へ行ったのでよし! これが逆だったらナミの傍を離れなかったのかなとちょっと思ってしまった。

 それにしてもコビーは格好良くなったなぁ。眼鏡ももうしていないんだねー。頭もよくてガープに鍛えられている。本当に10年20年後には大将になっているのかもしれない。しかし、また長い話が終わったらこんな風にちょくちょく出てきて成長ぶりを見せてくれるのだろうか?

 チョッパーはルフィに遠慮したのかと言っていたけど、そうではなかった。海兵の話が聞きたいのはあくまで情報収集のためで、プールサイドで彼女はコビーたちの話を盗聴していた。ここで聞いたことを後に活かすのかなぁ。

 グランドラインの後半を“新世界”と呼ぶらしい。……新世界と聞くと昨日感想を書いたばかりの「DEATH NOTE」の印象が新しいのでちょっと笑ってしまった。「ワンピース」での“新世界”っていったいどんなものなのだろう? ちなみに、ここでかかってた音楽はかなり好き。シャンクスがルフィを庇って腕を持っていかれたときに流れていた音楽だしインパクトがある。
 コビーの話をいつの間にか聞いていたサンジとチョッパーとゾロは、その“新世界”に感じ入っていた。……あれ? サンジはナミに飲み物を作っていた筈なのでは??
 もっともっと強くなって、いつかルフィを捕まえる。そして海軍の大将の座に就いて見せると豪語した。しかし、直後にゴメンなさいと謝るコビーはちっとも変わっていないなぁと思った。ルフィに出会って気が大きくなったと恥じ入っていたけど、あんな軟弱だった頃からここまで変われたんだから、不可能じゃないだろう、何より本人がそう望んで努力していて、導いてくれる人がいるんだったらコビーに怖いものなんてもうないと思う。そしてルフィは自分と戦うんだったらそれくらいなれ、当然だと茶化さず真剣に答えていた。ここでのやり取りは、ゾロを仲間にしていたときと似ているなぁと思った。海賊王になる男に、世界一の大剣豪、それがちょうどいいって言っていたっけ?

 あとはシリーズが終わると必ずある宴会もようが繰り広げられていた。ナミがプールに入るところとか、ココロさん関係でナミやサンジがダメージ(?)を受けるところはオリジナルだったけど、他にも多分あったオリジナルシーンはとても良かったと思う。
 極めつけは水着の上からシャツを着ているナミの姿! 誰がどう見たってあれはサンジのシャツで、おまけにサンジは上半身が裸だったよ! ルフィがまた鼻に箸を突っ込んでいる姿を見せていて、ナミがその箸を取ろうとすると、サンジもその後ろからナミに加勢していた。というか、思いっきり抱きついているよ? しかも後ろから手を回しているし!
 ああ、やっぱりサンナミはいいなぁ。この作品でメインでカップリングにするなら、やっぱりこの二人しか該当しないよなぁと思いながら見ていた。というか、サンジが素肌の上に着ていたシャツを、ナミが水着とはいえ素肌の上から着ているなんて、何でもない関係だったらあり得ないんじゃないの? ええと、リトルガーデン編ではサンジのジャケットをナミが羽織っていたけど、あれはまだ上着だから裸同然のナミにサンジが着せようとしたのは紳士としては普通の行為だけど、今回のはそれには当て嵌まらないって! WJでも今はあんな展開しているし、この辺りでもう決め打ちしてはどうだろう?

 そして夏コミに参加しているサンナミサークルさんが作る本を楽しみにしていようっと。カタログをようやく昨日買えたとはいえ、平日にチェックするのはとてもじゃないが無理。でも、昨日寝る前に確認だけしてみた。サンナミサークルは5つで、これは昨年よりは少なくなってしまったと思う。それは残念だけど、5つしかないとはいえ数は断トツだったと書いておこう。決してどんぐりの背比べとは思わない。アレはね、一つはアレを表明していたけど、他カプもあったので実質一つだよ〜と言っておこう。今日メールしようと思っていたのに忘れていた(汗) と、珍しく私信を交えた。今回はサンナミスペースで嫌な思いをしないで漫喫できそうだな(笑) まぁ、私の戦いはやっぱり初日なんだなと思った。

 さて、来週……は休みで、再来週には久しぶりのシャンクス登場だ!

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at 23:59, 真神恵, ONE PIECE

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DEATH NOTE 37話「新世界」

 ようやく終わったよ。毎回毎回忌々しい思いをしているけど、何週も遅れての放送ではなくて6月中で終わってほしかったよ。次に放送されるのも遅れての放送なんだろうな。「BUZZER BEATER」は見るけど感想は書かないと思う。スポーツものだしねーとか言いながら「おお振り」の感想を書いているのを思い出した(苦笑)

 さて、ドアを開いた魅上は月の言うことしか聞かなかった。これだけでもキラが誰なのかを物語っているし、何よりあと数秒前というところで「ニア、僕の勝ちだ!」なんて自分で言ってしまったし。
 ところがニアは最初から「死なない」と言っていた。そう言えるのは確たる自信があるからだろうね。ニアのような人間は確証がなければそんなことは言わないだろうし。

 タイムリミットが来ても誰も死ななかった。その事実に一番驚いているのが月と魅上のだった。そのときの表情は今まで見たことのないものではなかっただろうか? 狼狽した魅上は確かに書いたと呟き、そして月に向かって「神! 私は仰せの通りにぃ!」と訴えてしまった。ニアはレスターとジョバンニに魅上を捕えるように指示を出したが、月はまだ目の前の事実が理解できないのか呆然と立ったままだった。そしてニアは魅上からノートを奪い、書かれた名前を確認した。……ニアの本名ってNate Riverでいいのかな? それにしても魅上って字は綺麗じゃないんだね。メロの本名もわかったけど、Lだけが不明のままなのが気になる……。

 さて、ノートに名前を書かれていない人物、そして魅上に「神」と呼ばれ、更に先ほど「僕の勝ちだ!」と言った月がキラなのがその場にいる全員に知られてしまった。どうすのかなと思っていたら……何とも不様な誤魔化し方だったな。この期に及んで話したことって今までで一番最悪で醜悪だった。今まで想定通りにことが進んでいて、今回のが初めての想定外の出来事だったのかな? 言っていることが小学生並みじゃないの(苦笑) おまけに今まで自分に尽してきた魅上を「知らない」呼ばわりするし。
 Lが出てきてから月が殺したのは、保身のためだった。自分以外は誰でも死んでもいいと思っているその姿に私は嫌悪した。そしてこれまでずっと自分の思い通りにことが運んでいたために壮大な勘違いのまま来てしまったのだろうね。
 魅上は真面目な青年だったと思う。その生き方は月になって遠く及ばないくらいに優秀な人間だったと思う。それが月を知ってしまって、利用されてゴミのように捨てられて……。あの絶望の顔を浮かべ、叫びを発して項垂れた魅上が本当に可哀想だった。
 自分が優位にいるときは優しくできても、余裕がなくなると途端に本性を現すってのと同じだね。そんな体たらくでよくもまぁ、自分を神だなんて言えたものだ。神ってのはもっと超然としていなくてはいけないのでは? 間違っても正体がバレたからと言って取り乱してはいけないだろう(苦笑)

 そんな月の肩に相沢が手を置いた。さっき「僕の勝ちだ」と言ったのが自白したのと同然なのだと言って。月はそれでおとなしくなった。今まで自分たちを騙して、最後には殺そうとしていた人間に対して優しく声をかけるなんて、相沢って本当に警官なんだなと思った。一番ショックを受けたのは松田のようで、彼は「月くん。なんで……」と力尽きたように座り込んでしまった。
 しかし、手錠をかけられそうになって月は相沢たちから逃げた。そして壁に手をつき信じられないという表情で彼らを見ていた。ニアに「貴方の負けです」と言った後、どうやってノートに細工したのか説明を始めた。
 ニアは本物のノートをいつの間にか手に入れていた。今までそんなシーンがなかったのでこれには驚いた。しかも、ジョバンニは一晩で本物そっくりのノートを作り上げたんだという。本物のノートを手にしたニアにはリュークが見えていた。だから最初から誰も死なないと言えたんだ……。リュークと挨拶をしているシーンは、こんなときなのに笑えた。リュークがちょっと間抜けだったし。
 ニアの静かな話し方がそれだけ怒りが大きいのが伝わってくる。普段から無表情だったからとても伝わってきた。再度ニアは月がキラだと断言した。往生際の悪い月は、それでも何かカラクリがあるんじゃないかと考えていた。そしてあろうことか魅上が裏切ったとまで思う有り様。本当に誰も信じていなかったんだなと思える台詞だった。そんな月の考えなどお見通しなんだろうね。ニアは「違いますよ」と月の考えを否定した。
 本物のデスノートには、清美の名前が書かれていた。月が書いた時間より1分後に設定してあたらしい。本当に魅上は優秀だなと思う場面でもあった。魅上は月が身動きできないから、それが自分の役目と言うが、月は今日のこの日まで余計なことをするなと指示しておいただろうと激怒した。
 メロが動いたから魅上は月の代わりに清美を始末しようと考え、普段とは違う行動をしてしまった。……ということは、彼はジョバンニが尾行しているとは気づいていなかったんだね。そしてジョバンニは几帳面な生活をしている魅上が、26日にとった不審な行動のおかげで本物のノートを手に入れることができ、ノートに細工できたんだね。それにしても死神を見てよく平然としていられたもんだなぁ。

 言い逃れできるものならしてみろと言われた月は大声で笑い出した。しかも目まで赤いよ(汗) それを見ている相沢たちうの顔が怖いよ。そして月は自分がキラだと認めた。そして自分の思いを話した。自分は新世界の神だと言えるなんて本当に馬鹿としか言えないなぁ。まぁ、頭が良くて潔癖だった月がノートを手に入れてしまったからこんな荒唐無稽なことを考えついたんだなと思う。……とはいえ、私も本当に最初の頃は月の考えに共感していたんだけどね(汗)
 人を殺すのが犯罪だと解っている。しかしもうそれでしか人の世を正せない。それが自分に与えられて使命なのだ。そしてそれは他の者にはできない。新世界を創るのは自分しかいない……。犯罪者がよく言う言葉なんじゃないかと聞いてて思った。殺人が犯罪だと解っているけど、それは世直しをするためだと言っている姿は自己陶酔しているようにしか見えなかったなぁ。
 しかしニアはきっぱり月の言い分を否定した。「いいえ。貴方はただの人殺しです。そしてこのノートは史上最悪の殺人兵器です。貴方は死神やノートの力に負け、神になろうなどと勘違いしているクレージーな大量殺人犯。ただそれだけの何者でもありません」其の通りだね。どうしてこんなに歪んでしまったんだろう……。
 ただの人殺しと言われるのは月のプライドが許さなかったんだろうね。言っても解らなぬ馬鹿ばかりとまだ思っていた。ノートは今ニアの手中にあって、切れ端に書いても効果があるとニアはリュークに確かめていた。それなのにまだ腕時計の中に隠しているノートの切れ端で足掻こうとするとは……。
 月はニアと相沢が持っているノートは本物か?と言い出した。本物のノートの在処は自分が知っているとも。キラを倒すなら自分や魅上の名前をノートに書き込めばいいと月は言うが、それをしたら月と同じではないか(苦笑) でもまぁ、それは時計に仕込んだノートに書き込む隙を与えるために言っていたことなのは明らか。しかし、レスターにノートを仕込んでいると気づかれ、更に松田に撃たれて最後の足掻きは失敗に終わった。

 松田の行動が意外だった。しかも、構えて撃っている姿は今まで見たことがないくらい怒りの表情を浮かべていた。でもそれは当たり前か。今までキラを捕らえるために協力してきたのに、その本人がキラだったんだものね。しかし正確に月の手だけを狙って撃てたのが本当に凄いなと思った。
 ところが、彼が怒っていたのは自分が騙されたからだというものではなかった。父親を殺したことに対しても怒りだった。
「何だったんだ! 君のお父さんはいったい何のために!?」
 そんな松田の血を吐くような叫びに、月は「父さん……ああ、夜神総一郎か」なんて言っていた(汗) 父親が死んだときは、彼も泣いていたと思ったんだけど、あれも演技だったのか? だって、父親のことを尋ねられて「ああ、夜神総一郎か」なんて言い方、ありえない……。どんなに中身が腐っていようとも、家族に対しては普通に情を持っているようにお持っていたのに、それすらもなかったんだ。それは自分が神だから?
 そして月は続けて言った。
「ああいうクソ真面目で真直ぐな人間が損をするんだ! そんな世の中でいいのか!? 解ったら、そこにいるそいつらを殺せ! 撃てぇ!!」
 尊敬する上司の息子。自分より若いけどずっとずっと優秀で、でも父親と同様の正義感を持っている尊敬できる後輩だと松田は思っていたのかもしれない。そんな男の狂態に彼も絶望していただろう。そして最後まで息子を信じて疑わなかった上司の思いを踏みにじった月は殺しても殺したりないと松田は思ったに違いない。あの涙は無念の涙だろうけど、父親に対してだけでなく、息子に対しても流していたものだと思いたい。普段は頼りなくて皆からも呆れられていた存在だった松田の、松田だったからこそ心に響いてきたシーンだったのかもしれない。
「父親を死に追いやっておいて、馬鹿を見たですませるのか!!」
 しかし月はそれでもノートに書くのを止めようとはしなかった。松田は叫びながら月を撃った。そして倒れた月に近づいて「殺す! こいつはこいつは殺さないと駄目だ!!」と言って、最後の弾を撃ったが殺せなかった。そりゃそうだ。だって松田は月のような殺人者ではなくて警察官なんだもの。……って良く見たら松田は皆に取り押さえられていた。えーっと、本当に殺すつもしだったのか……。ま、いいや。

 神の不様な姿を見て魅上は何を思ったのだろうか? 口を歪めて月を見ているその表情はいったい? 月は魅上に尚も殺せと、ノートに名前を書けと叫んでいた。自分を認めてくれた神がただの人間だったとようやく解って絶望したんだろうか? ……したんだろうな。自分を知らないと言われた以上に、喚く神の姿はショックだったに違いない。声もなく涙を浮かべた魅上は痙攣しているように見えた。
 月はもうおかしくなってしまったんだろうか? 次にミサはどうしたと叫び、次には高田は、と殺した者の名まで呼んでいた。しかしだよ? いったいどうすればいいと、まだ助かろうとしていたのには呆れた。
 ここで魅上が……ええと何をやったのかよくわからなかったけど、大量の血をまき散らして叫び声を上げていた。その瞬間、皆の意識が魅上の方へ向いてしまった。月はその隙に立ち上がって外へ逃げ出してしまった。……魅上はそんなになってまで月を逃がそうとしたんだろうか? だとしたら魅上は本当に凄い奴だと思うよ。
 外へ逃げ出した月に気づいたのは松田だった。そのときにはもう落ち着きを取り戻していた。「月くん!」と名前を呼んだときは、さっきまで憎しみの感情で彼を撃っていたとは思えないくらい静かだった。追い掛けようとする相沢を、ニアはあの傷では遠くに行けないから放っておいても身動きできなくなると止めようとした。しかし相沢はニアに指図は受けないと毅然と言った。
 この反応にはニアも驚いていたようだった。ニアにとって、キラはLの仇以外の何者でもないということなんだろうね。しかし、相沢たちは月が学生の頃からの付き合いで情があるということなんだろう。ちゃんと捕まえて傷を治して罪を償ってもらいたい、そう思って皆追いかけていったのかもしれない。

 最後に、過去の自分を振り返りながら逃げている月をリュークが死神の顔をして見ていた。死神なんだkら、死神の顔をしてという表現はおかしいかもしれないのだけど、彼はお茶目な性格を今まで見せてくれていたから(笑) そして月の負けだと宣告し、月が死んだときに自分のノートに月の名前を書くことになると最初に言ったと言っていた。それはノートを人間界に持ち込んだ死神と、そのノートを最初に手にした人間の間にできる掟なんだそうな。
 そしてリュークは牢獄に入れられたらいつ死ぬのか判らないし、待つのも面倒だと言う。「もうお前は終わりだ。ここで死ね」と実にリュークらしい理由で、彼は自分のノートに夜神月と書き込んだ。互いの退屈しのぎになった。いろいろ、面白かったというのは、リュー0クにとっては最高の賛辞だったのかもしれないね。
 リュークの目からはそうとしか見えなかっただろうけど、相沢たちは罪を償って再出発してほしい。それができるんだと言いたかっただろうな。月自身は……リュークの考えに賛同するかもしれないね。最後まで認めないであまつさえ逃げ出したんだもの。
 しかし、死んだときの表情は悲しげなものだったなぁ。魅上は既に出血多量で死んでいたようだった。そしてミサは……月のことを知ったのだろうか? どこかのビルの屋上の柵の外で目を瞑っていた。それって月が死んだのと同じ時間に飛び下りるということだったのだろうか? ミサは月がキラだというのに最高だとかつて言っていたもの。彼が何者でも、彼女の想いは揺るがなかったんだろうし、彼が死んでしまったのなら生きる意味がないというのも本当だったのかも。

 この作品で一番不幸だったのは夜神母だったろうね。月が死んだところで終わってしまったので、その後どうなったのは全然判らないんだもの。でもまぁこれでようやく未読だった原作を読めるようになったな。……って、いつ読めるんだろう(苦笑)

 えーっと、スペシャルが放送されるらしいので、デスノートの感想はあと一回は残っているということになるんだね。何しろ新規のシーンが追加されているらしいから、まぁ、ただの総集編ではないというので少しだけ楽しみかな。

at 23:59, 真神恵, DEATH NOTE

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ひぐらしのなく頃に解 3話 厄醒し編 其の弐「無力」

 アニメだけを見ていたなら、今回の話では色々と面喰らっていたかもしれない(笑) それにしても絵が綺麗だ〜。これが何より嬉しい。

 先に起きた沙都子が朝食を作っていて……って、あれ? 後に起きた梨花が日めくりカレンダーをめくるの? まぁ、ともかく自分の死がどんどん近づいているから梨花の表情はとても暗かった。そんな梨花に沙都子は声をかけるが、梨花は「何でもないのですよ。沙都子の朝ご飯、楽しみなのです。にぱ〜」と笑顔で答えるだけだった。
 沙都子が梨花の様子がおかしいことに気づいて声をかけるが、梨花は上記のように答えて笑って煙にまく。そんなシーンが先週もあったし、今回も何度かあった。それを見るたびに苦しくなるね。梨花は巻き込みたくなくて何でもないと言うけれど、沙都子は「何でもない」と言われることが残念でならないだろうから。私は、どちらかと言えば沙都子の気持ちに近いかな。何でもないって言われるのって本当に辛いもの。
 梨花の、大切な仲間だから言えないという気持ちにはあまり共感できないな。だって、そうして諦めて、“その日”が近づいているのに何もできない自分に苛つき、自分にしか聞こえない声にあたっているんだもの。じゃあ、何のために生きてるの?と思われても仕方がないんじゃないだろうか? そりゃ、何とかしようとしていた時期もあったんだろうけど、だったらどうして今も同じことを続けているの?という疑問に行き当たってしまうんだけどな……。今度こそ、と思ってまたダメだったと失意の内に死んで、そして同じことを繰り返しているんだったら、本当に諦めてしまって何もしないなら、どうして繰り返すの?と聞きたい。私はそういう梨花が理解できない。

 どうしたのかと聞かれて、何でもないと笑う。本当に何でもないなら、深く沈んでしまう気持ちを隠して悟られないようにすべきだろう。そうしないというのは、つまりこれは逆に誰かに気づいてほしいというサインと考えるべきなんだろう。で、何でもないと言われてそうかと引き下がるのではなく、もっと押さないといけないんだろうな。理解できないと上記したけど、梨花のあの「にぱ〜」が本当に痛々しい……。

 沙都子が無視されて梨花がちやほやされるという構図って、前には描かれていなかったような気がする。しかし年端もいかない子どもになんて露骨な差別をするんだろう。見ていて滑稽だと思った。大人のすることではないな。
 梨花が言うと合い挽き肉を売ってくれたけど、沙都子が一人で買い物に来たときはあの肉屋の店主はそれでも無視して売ってくれないなんてことになっていたんだろうか?
 沙都子が差別されているのは、例のダム戦争で北条家が賛成派に回ったからだった。でもそれは親であって沙都子が賛成したワケじゃないだろうに……。雛見沢が特殊な村だったとしても、これは行き過ぎだよ。というか恥を知れの一言ですむか。それにしても、北条夫妻に対する村人の暴言は凄まじいね。裏切り者というのはまだいいとしても、死ねって小学生かと言いたくなる。小さい子がいるのにとくもまぁ、そんな汚い言葉を使えたもんだ。子どもは大人を見て育つってことを知らない筈もないだろうに。
 お金を払おうとした沙都子が財布を落して小銭が零れてしまった。沙都子がそれを拾っていたときは、黙って見ているだけだったのに、梨花が拾うのと手伝うと途端に手伝い始める三人の主婦たち……。見ていて本当に恥ずかしい。完全無視して見ていないのと、無表情で見ているのと、どっちがマシだろうか? どっちも同じか(苦笑) 梨花が怒ってその場を離れたとき、彼らは何を考えていたんだろうか?

 亀田が初めて出てきた。ここのシーンも、アニメしか見ていなかったら圭一ってこんな奴だったの!?と驚いていたんだろうなぁ。面白いのは面白かったと思うんだけど、唐突な上に展開が早かったような気がしたのは私だけだろうか?
 ここは亀田を出す方が大事で、草野球の試合がどうこうという話ではないんだろうけど、助っ人でやってきた筈なのに最後は試合でどうだったかというのがスッポリなくなっていたのが少し気になってしまった。後は楽しむ余裕もないくらいに落ち込む梨花の姿とか?

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at 23:26, 真神恵, ひぐらしのなく頃に

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彩雲国物語 11話「恋の病に薬なし」

 柳晋が秀麗を困らせていたのは、彼女が国試に受かるともう自分たちに勉強を教えてもらえないと知っているからなんだろう。しかし、結果、彼女は真冬の川に落ちてしまい風邪をひいてしまった。
 風邪をひくのは何年ぶりかと言う秀麗は、温かい飲み物と氷嚢を作ってくると立ち去ろうとする静蘭の袖を引いて引き止めてしまった。久しぶりに病気になったから心細いんだろうなー。私はよく倒れるのでそういう気持ちが全然ないけど。
 額に手を当てる静蘭に、秀麗は冷たくて気持ちがいいと言い目を瞑った。それを聞いた静蘭は昔のことを思い出していた。……秀麗の母親って喋り方が普通ではないなぁ。あの喋り方は高貴な身分だったとしか思えない。でも性格は楽しいそうだ(笑)
 そこへ邵可が慌てて戻ってきた。泊まり込みの仕事だったらしいのに、秀麗が病気と聞いていてもたってもいられなくなったんだろうな。……しかし邵可でこれだと他の面々も続々と見舞いに来そう……というか来るんだろう。
 病人なんて随分久しぶりでビックリしたという邵可も妻のことを思い出していた。元気そうだったのに、あれは彼女が死んだときの姿だったのかな……。そして秀麗はそれまで病弱だったのが嘘のように元気になったんだっけ。しかし、ショウガ湯を作るのにどうしてあんな物音が台所から聞こえてくるんだろう? そういや秀麗の母親も料理は下手だったと言っていたか。そんな二人だから静蘭はある意味気苦労が絶えなかっただろうな(苦笑)

 そこへやってきたのは楸瑛と絳攸だった。台所の惨状を見て楸瑛がオヤジギャグを言っていた! 絳攸と静蘭のギョッとしたような視線にすぐに我に返っていたけど、彼はそんな事を口にしてしまうキャラだったんだねぇ(苦笑)
 後は私たちに任せて……って私たち!? 仮にも客人に後片付けと料理をさせるなんて(汗) しかも楸瑛は庖丁を持ったことがないと言っていた。刀も庖丁も同じ刃物。刀を扱えるのだから邵可よりは役に立つ筈だと言う静蘭は、役に立たなかったらそこらを片付けてもらいますと言っていた(笑) 静蘭に対する楸瑛の態度に笑えた。普段とは違う姿を見られるのはいいね。反対に絳攸は簡単なものなら作れるらしい。そういう静蘭はどうなのかと絳攸が尋ねたら……静蘭は「瓦の葺き替えから壁の修理、害虫退治に野菜の値切り方の極意まで会得している自分にそのようなことを愚問ですよ?」と、それはそれは誇らしげに言っていた。それは貧乏と紅夫妻との生活で会得せざるを得なかったんだねー。秀麗よりも上手かったりして。万能なのはいいことだけど、元王子さまなのに……(苦笑)

 次に来たのは黎深と奇人。この二人ってこんなに仲が良かったのかー。おまけに二人とも秀麗には甘いらしい(笑) 特に黎深の秀麗以外の人間に対する態度が極端に違うのが面白い。態度が違うといえば邵可に対しても他とは違っていたなぁ。兄を尊敬しているというのは伝わるが、まるで子犬のような反応だな。そんな黎深に邵可も「仕方のないだねえ」とまるで小さい子のような扱いをしているし! そもそも黎深は何歳なのだろう? しかも黎深は昔から極端から極端に走るキャラだそうで。納得納得(笑)

 そこへ門を叩く音が聞こえた。そこには柳晋の父親がいて、秀麗に迷惑をかけたことを謝罪していた。更に柳晋は昼過ぎに山へ行くと言って出ていった切り姿が見えないのだと言っていた。これは秀麗が風邪を引いたと聞いて薬を探しに行ったのかもしれないね。
 柳晋が行方知れずと聞いて、何処の山なのか見当がつき、そこへは馬でも可能だと判断し、そのために必要な道具を用意すると静蘭、楸瑛、絳攸が言っていた。有事のときに適格な行動を取れるのはさすがだ。しかし、最後に紅家から取ってくると言ったあと、絳攸が黎深を見ていた。好きにすればいいと黎深が言ったことから彼に許可を求めていたんだね。しかし黎深は一言どころか二言三言多いなぁ。雪山で遭難したらいかに知識が豊富でも、そんなものは意味がないことを覚えておけって(苦笑) 心配しているのは解るけど、なんて捻くれた物言いだろうか。これでは誤解されてしまうんじゃないか? 絳攸も心配されているというよりも、ヘマをするなと言われているように感じた返事の仕方だったし(汗)
 そこへ邵可が進み出て、黎深のおでこをペチッと叩いた。そして「黎深、そういうときは充分に気を付けて戻って来なさいと言うんだよ」と嗜めていた。そんな邵可だから秀麗のような子に育ち、そんな黎深だったから絳攸のようになってしまうんだろうねー。
 ちょっと苦しいけど、ま、まぁ微笑ましい兄弟の会話ではある(苦笑) しかし、若者たちは物凄い顔をして驚いていた。「あの切れ者知られる黎深さまに何てことを」とは楸瑛。「しかもちょっと嬉しそうだ」と絳攸。養い親の意外な……というか初めて見たに違いない姿にギョッとする絳攸が面白い。イメージがガラッと変わっただろうな。そして二人にとっては邵可よりも黎深の方が上だという認識だったらしいね。
 呆然としている三人に、邵可がテキパキ指示を出していた。更に奇人も協力を申し出ていた。愉快な一面を見せたと思ったら、有事の際には有能で劉輝は人材に恵まれているなぁと思った。

 皆が行ったあと、邵可がいざとなったら自分が行くと言っていた。絳攸を心配しているだろう黎深に対して、彼に万が一なんてありえないと安心させるように邵可は言ったのだろう。しかし黎深は真剣な表情で、邵可が行くのなら紅家の者を総動員させて探させると言っていた。そしてもう何もしてほしくないのだと。何が目的でもそれは同じで、邵可と秀麗にはただ平穏に幸せに過ごしてほしいのだと訴えるように言っていた。
 これは邵可が黒狼として霄太師の元で働いていたのを黎深は知っていたということなんだろうね。そればかりでなく、彼は先王に刺客まで差し向けていたのだという。静蘭を引き取ったのは偶然でも何でもなく、邵可が彼を保護するため赴いたらしい。しかし先王に刺客って(汗) 仕えているのではなかったのだろうか? 兄に対する敬愛の気持ちの方が上だったということなんだろうけど……本当に、極端に走る性格なんだねぇ。
 また、邵可が府庫に勤めていたのは黎深の力のおかげだったらしい。10年間静かで平穏に過ごせたと感謝する邵可に、黎深はたった10年だと言い、静でも平穏でもなかったと返していた。黎深は霄太師を憎んでいるのかな。しかし邵可は自分の意志で行ってきたのだと諭していた。
 心配してくれる弟たちがいて自分は幸せ者だと言った邵可は、それよりもそろそろ秀麗にちゃんと名乗ってくれと黎深に頼んでいた。彼が何故秀麗に叔父だと名乗らないのだろうかと思ったら、秀麗の中で自分が悪者だと思われていると思っていたからだったらしい。まぁ、秀麗の態度を見ていると彼女にそんな風に言われたらショックだろうな。私も最初、邵可が紅家から追い出して縁を切って弟が当主に納まったのだと説明されて、紅家の当主はその座が欲しくてそんな事をするキャラなのかと思っていたし……。でも、黎深が当主だと知っても、そんな説明忘れていたのだけど(笑)

 再び秀麗の母・薔君が出てきた。何故黎深が邵可を追い出して紅家から追い出したのか。その真意を彼女も知っているようだった。また、当時の黎深はそれしか方法がなかったとはいえ、兄を追い落とした形になってしまったことを悔いて暗く落ち込む日々を過ごしていたのかな? いやでも、追い出されていたならそこに薔君もいる筈がないか。それとも決定を下した直後だったのかな? そんな彼にかける薔君の言葉はとても温かかった。
 薔君は黎深に笑顔の練習をするよう言っていた。いい笑顔を見せれば秀麗も笑顔を返す。そう言われて黎深は本気で笑顔の練習をしていたらしい(笑) そうか、初めて秀麗を見たときから彼は姪がすごくお気に入りだったんだねー。

 皆の帰りを待つ邵可と黎深を窓の外から劉輝が見ていた。他に誰もいないのを不審に思いつつも、彼は秀麗の部屋へと向かっていた。かいがいしく看病をするのはいいのだけど、世間知らずな割りには何をすればいいのかと戸惑ったりしないのが奇妙だった(笑) 熱があると知って雪を掻き集めて氷嚢を作ったり、身体を拭いてやったり。で、絶対にやるだろうと思った口移し。水でするのかなと思ったら、薬の方だったか。
 しかし目が覚めた途端、秀麗は叫び声を上げた。驚いて駆け付けた邵可と黎深の、特に黎深の怒り顔に笑えた。さすが兄大事で先王に刺客を送っただけはある。相手が王であろうと姪に害を加える者には容赦しないんだね(笑)
 柳晋を保護し、奇人の家に預けた後に戻ってきた静蘭が、状況を説明してくれた。叫び声を上げたのは、邵可が作ったショウガのないショウガ湯を飲ませたためだったらしい。胸元を抑えていたから、まさか身体を拭かれたことに気づいたからなのかと思ってしまった(苦笑) しかし邵可の作るものって相当不味いものなんだねー。口移しした劉輝が平然としていたから全然解らなかった。思い返せば彼は邵可のいれたお茶を普通に飲める貴重なキャラだったっけ。

 柳晋は手足に少し凍傷が起きているものの、奇人宅で手当てを受けたため心配はないと秀麗の問いに楸瑛が答えていた。それでも心配だからと様子を身に行こうとしていた秀麗の元に柳晋が現れた。どうしても見舞いに行くと言って聞かなかったのだと奇人が説明していた。そして彼はやはり秀麗が自分たちの元から離れてしまうから、宿題を出さずにいたのだと告白していた。冒頭の追いかけっこは困らせるためのものではなかったらしい。宿題を出さずにいたら、出すまで秀麗は去ることはないと思っての行動だったんだね。
 しかし、柳晋は泣きながら秀麗に嫁に行くなと訴えていた。しかも5年たったら静蘭に負けないくらいいい男になるからと続けていた。子どもたちにとっても静蘭は格好いい兄貴らしい。本気で秀麗をお嫁さんにしようと思っているんだねー。いやぁ微笑ましい。
 そんな微笑ましい柳晋に、本気で噛みついたのは劉輝だった(笑) いや、柳晋だって本気なんだろうけどね。そういう事なら自分もあと5年待つとか言い出した劉輝に扇子が投げ付けられた。扇子ということは黎深か。と思ったら、邵可が手が滑ったと言って秀麗の部屋に入ってきた。しかし絳攸と楸瑛は誰が投げたのかしっかり見ていたらしい。顔は見せてなかったものの、黎深が怒りに身体を震わせていた(苦笑) 親バカならぬ叔父バカか。

 一人になった秀麗は、劉輝の服の切れ端を見ながら誰か綺麗で優しい人が妃になってくれたらいいのにと思っていた。劉輝に想いを寄せられても、秀麗には答えられないらしい。劉輝の恋は前途多難だなぁ。憎からず想っていても、秀麗にとっては恋愛よりも夢が勝っているんだね。
 次に薔君との思い出が描かれていた。邵可との出会いということは、秀麗ではなく邵可の思い出か。しかも彼は殺せと命じられた相手に心を奪われたらしい。……こっちのなれ初めの方が知りたいなぁ。そして薔君はやはり身分の高いキャラだった。王家にとって良くない存在だったのかな。
 恋の病につける薬だけはないようだね。窓辺で佇む邵可の言葉は、かつての自分と、そして劉輝にあてた言葉だったのかな。

at 23:59, 真神恵, 彩雲国物語

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地球へ… 16話「赤い瞳 蒼い星」

 冒頭の、情感たっぷりなブルーのフィシスへの想いを語っていたシーンはちょっと恥ずかしかった(笑) 友人だと言っていたはずなのに、どう見ても恋人同士にしか見えないよ。しかもブルーの手を離れたフィシスの手を取ったのがキースというのが昼メロのように見えてしまった(笑)

 ハロルドやキムはナスカを脱出するのには反対だった。そして上の連中……つまりは老人たちの考えには真っ向から反対のようだった。ジョミーには尊敬の念を抱いていても、年寄りの言うことに耳を貸すジョミーは嫌だと思っているのかな?
 しかし彼らの危機感のなさは問題だと思う。キースが逃亡する際に、どんなことがあったのか知らないのだろうか? いつ来るとも判らない敵だって? ミュウがどれほど人類に忌み嫌われているのは本当に知らないのだろうか? あ、そうか、知らないんだ。機関長たちは実際に迫害されたことがあるけど、第二世代の彼らは迫害を受ける前にブルーに助けられていたから……。学習しただけで他人事のようにしか思えないんだね。敵は星ごと消滅させようと思っているなんて夢にも思っていないに違いない。そして死ぬ瞬間に後悔するんだろう。まぁ、ジョミーたちが彼らを見捨てることはないんだろうけど。

 一方、トオニィは昏睡状態から目覚めない状態だった。傷が治っても目覚めないらしい。おればかりか、彼に導かれるように他のナスカチルドレンたちも次々と眠りに落ちていった。

 フィシスは傷付いていた。そしてブルーに自分の力を消してくれるよう懇願していた。しかも彼女はブルーに過去の記憶を消されたことによって予知能力がパワーアップしていたらしい。しかし存在が特別とは愛の言葉を囁き続けるブルーに私は総毛立った。自分が言われたらどつきたくなるくらいに恥ずかしい。よくも真顔で言えたものだと思いつつ、ブルーは本心から言っているんだよね。僕の女神も……。ひええ〜。そうは言いつつ私がこの作品で一番好きなのはブルーだったりする。あのウサギのようなカラーリングがいいよねー。
 ミュウに避けようのない不幸が訪れる。そしてそれは自分がキースを逃がしたからとフィシスは泣き崩れてしまった。……まぁ、傍目にはフィシスがキースに恋したからとしか思えないなぁ。だからこそブルーは彼女の傍にいるキースというイメージを見てしまったのだろうし。
 ブルーは15年間眠っていた。そして自分の目覚めには必然がある。そう言ってブルーはフィシスにかけられた呪を解くときが来たと言って、タロットカードの死神を燃やしてしまった。……これはちょっと意味が判らない。

 キースは敵に対しては本当に容赦がないんだな。彼にとって一番の存在はマザーイライザだろうけど、次はサムなんだろう。そしてミュウは親友であるサムをボロボロにしてしまった。だからミュウを憎んでいるという公式なのか。
 マツカは自分に思念波で語りかけた存在について、あれは仲間なのかと尋ねていた。……尋ねる相手が違うだろうに。キースはこれから根絶やしにするものたちのことを聞いてどうするのかと言いながら、彼らを化け物呼ばわりした。そしてマツカも同じだと言っていた。カッとなってキースの首を締めようとしたのに、次の瞬間にはキースの命令に従うマツカって一体何を考えているのだろうか? 意味がわからないよ。
 久しぶりに登場したマードックは、エリートになれなかったからなのか命令無視という何とも子どもっぽい反攻をしていた。嫌な大人の典型だなぁ。そして彼はキースがメンバーズになったのが一番嫌なんだろうな。
 キースを迎えたのは、彼のかつての教え子だった。メンバーズは敬礼の仕方も違っていたんだね。マツカが戸惑っているのと、キースの副官に任じられたセルジュが今後マツカに対して何かしそうな危ない雰囲気だった(汗) マザーには選りすぐりをと上申していたそうだけど、かつての教え子を寄越して大丈夫なのだろうかと私は心配になってしまった。でもまぁ、ワープしただけで調子を崩すような連中ではないからまだマシかな?

 ジョミーは言いしれぬ不安を漠然と感じていた。それはブルーも感じていて、彼はそれを変動の予兆と言っていた。地上に残っている者たちを説得するために地上に降りると言うジョミーに対して、ブルーは自分も行くと言ってハーレイに後のことを託した。それは一見船を守っているようにとの指示に見えなくもないが、ブルーはハーレイの腕に接触してジョミーのことを助けてやってくれとまるで遺言のように頼んでいた。
 ジョミーは、自分を見るブルーの目に戸惑っていた。出会った頃は、強い意思をその目に宿していたのにと寂しげな表情を浮かべていた。ブルーは自分はもうソルジャーではないとジョミーやフィシスに言った。そして俯くジョミーに俯いてはいけないと諭した。長とは何であるか、ということを、ブルーは生きている間に身をもって教えようとしていた。
 船に乗り込む直前にフィシスがやってきた。そこでブルーはすぐ戻るとか帰ってきたらまた地球を見せてくれとか言っていたけど、戻る気がないのは明らかだよね。その証拠に補聴器をフィシスにあげていたし……。補聴器を取ったブルーはとても良かったなぁ。

 遂にキースの口から攻撃命令が下った。マツカはまだ戸惑っているようだけど、彼がミュウ側につくなんてなさそうだなぁ。メギドが発射された。星の核を撃って、内側から崩壊させるようなものなんだろうか? ナスカが燃えると言ってトォニィが目覚めていた。そしてジョミーとブルーも攻撃を感じ取ったが、ブルーの方が動くのが早かった。テレパシーも覚束なかったブルーだったのに、あんなシールドを展開して大丈夫なんだろうか? 一発目は防げたとしても、二発め三発目と来られたら耐えるのは不可能なんじゃないだろうか? そして目覚めたトォニィは、ミュウたちを守るために力を振るうのだろうか?
 まぁ、何にせよブルーというキャラがこの作品で一番好きなのだと認識した回でもあった。あの恥ずかしい台詞はスルーさせてもらうけど(笑)

at 22:51, 真神恵, 地球へ…

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