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彩雲国物語 3巻 感想

JUGEMテーマ:彩雲国物語

 ようやく3巻が発売! 見開きのカラーでは前巻同様に楸瑛が髪をまとめていなかったなぁと思った。それと漫画の方で新キャラもたくさん登場と。アニメの絵も悪くないけど、漫画版はやはり由羅さんの絵で見られるということに価値がある。

 劉輝が見た悪夢で笑った箇所は秀麗の台詞だった。「ときどきお金借りに行くから、そのときは無担保無利子で貸してね」というところ、秀麗らしいなぁと。しかしアニメで見たのってだいぶ前だから、あんまり覚えていないんだよね。だから懐かしいなぁと思いながら楽しんでいる。
 それと、楸瑛と絳攸が秀麗に家に向かう途中で静蘭と出会っていた。二人を見た聖ランが「今日はお夕飯の日でしたね」とニッコリ笑顔を見せている横にキランという音が聞こえそうな星が描かれていたのがおかしかった。そうか、静蘭も秀麗と同じなんだなぁと(笑) 彼らがやってくるということは、2巻の最後で言っていたように食材を持ってくるからその日は豪華な食事になるんだね。

 そんな三人が家に到着したら、どう見ても怪しい風体の男が遠慮なく秀麗が作ったご飯を食べていた。貧乏だと言いつつも、困っている人には無条件で助けようとする秀麗たちは本当にいい人たちだなと思うよ。
 絳攸が持ってきた鶏が暴れたのを、その男は長棍で突き上げキャッチした。その動きに静蘭は見覚えがあり、楸瑛は手練れであると看破していた。そうして自分を小旋風と呼んだ男の頬に十字傷があるのを確認して、燕青かと尋ねていた。
 静蘭が本性を現していシーンを初めて見たときは驚いたかなぁ〜。しかしこれが秀麗にとっては普段とは違う静蘭ということで燕青とはお友だちと思われてしまうんだよね(苦笑)

 食事中は燕青が貴陽へ来た目的を聞いたり、燕青が今の主上がどういう人物かを聞いたり、楸瑛が茶州に関して道中の様子を尋ねたりと様々な話をしていた。
 茶州の話が出たことで、楸瑛が静蘭に賊退治の仕事を請け負ってほしいと言いだした。静蘭は燕青に話を振るが、彼が受けても静蘭自身への勧誘は止まないということで渋々承諾していた。しかし期間限定の仕事らしい。
 渋々承諾したといっても、静蘭は夕食前には帰ってくるとか、楸瑛が吹き出すほどの提示額の二十倍を条件にしたりととってもしたたかだった(笑) しかも涼しい顔をしているもんだからすごいよ。それだけでなく、自分がいない間に燕青を置いておくと言って、彼が居候できるよう話を持っていっただけでなく、彼の滞在費をそれはもうキラキラと輝く素晴らしい笑顔で楸瑛が負担してくれると秀麗に話していた(笑) 「嫌がる私を無理やり引き抜きたいと仰る藍将軍が」って強調していたのがまたいいよ。

 今度は絳攸が秀麗にバイトの話を始めた。外朝での仕事だと聞いた途端に彼女は二つ返事で引き受けた。そうして戸部尚書で男装して働くんだね。暑さで倒れるっていったいどれだけの猛暑なんだと思うよ。まぁ、あんなに着込んだ服装なので仕方がないのかもしれないね……。

 初めて見るんじゃないのかと思ったのが、右羽林軍将軍が紹介されたところかな。左の方が黒燿世という名前の将軍だったっての。白と黒っていかにも対立していそうだなと思える名前だな。
 それから、静蘭が雷炎に対して童顔だとかヒゲを剃った方がいいとか全然似合ってないとか言っているのも初めてのような? しかも会話から雷炎は静蘭のことを昔から知っていたんだろうか? そんな印象を受けた。

 戸部尚書でのバイトでは、奇人の髪があまりにもサラサラなので、触った秀麗た感動しているシーンが面白かった。そして秀麗と柚梨との会話がほのぼのしていていいなぁと思ったかな。
 他には……。そうそう、燕青のヒゲが思った以上に濃かったなと(笑) 髪の量もかな。アニメでは割とサッパリしている感じだったのにね。これは漫画版で彼がスッキリさせた顔も早く見てみたいものだ。

 私は雑誌は滅多に読まない人間なので、全てが初見になる。でも、3巻には24ページの描き下ろしがあるのはとても嬉しいと思う。描き下ろしと言っても、これも原作にあるお話だったのかな〜。
 秀麗の母親が亡くなるシーンなんてアニメではあったっけ? ただ、チンチロリンはなかった。これは確実だ。放送局を考えたら描けるはずがないものね。この番外編はとても良かった。
 燕青がすっごい低音で歌うかわいい動揺ってのはぜひとも音で聞きたかった! 予想外に上手いと秀麗が言っていたんでよけいにそう思う。それと、賭けごとの類は一切したことがない秀麗がとても強かったとか。母親似なんだねー。
 漫画で見ると、秀麗の母はどう考えても彼女の身代りになって亡くなったんじゃないのかと思ってしまう。そんなことが人間にできるのか、という疑問があるけれどね。
 最後の、秀麗の言葉に凍りついた邵可の顔が一番の見せ場だったと思う。

 次は燕青が何者かがわかるんだろうねー。発売されるのが楽しみだ。

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at 23:00, 真神恵, 彩雲国物語

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マクロスF 9話「フレンドリー・ファイア」

JUGEMテーマ:マクロスFRONTIER

 グ、グレイスが怖い……!

 そんな9話だった(汗) あ、それから「ルカ→ナナセ→ミハエル←クラン」と矢印も増えたかなー。改めて見たらOPもそう示唆していたのかもしれないね。私はクランが出たのは場面が変わるからと今まで単純に思っていた(笑) でも、ミハエルメインの回でアイキャッチにクランが来ていたということは、この二人で成立なのかな!?

 今回のアバンではハイライトシーンから始まってしまった……。もちろん、こういう書き方をしたのは私が嫌だと思ったから。だって、手前でクランがやられていて、アルトがミハエルに「撃て!」って言っているんだもの。つまりミハエルが撃たない状態になっていたと解ってしまうじゃないか。何より、同じシーンを同じ回で見たくないというのもある。総集編はもとより、前回のあらすじだっていらないと思っている人間なので、そう思ってしまうのは当然である。

 シェリルのドキュメンタリーを制作するようで、アルトは自分たちの演習時間が削られたことに不満を口にしていた。そこに現れたグレイスに、ミハエルはいつものごとく口説きに入った(苦笑) ……そういや年上好みだったんだっけ? しかし妙齢の女性にとっては、ミハエルがいくら格好つけても一高校生にしか見えないと思うけどな。お互いわかったうえで遊んでいるんだろうけど。
 そういや、オズマたちはミハエルをミシェルと呼んでいるのは何故だろうと思っていたが、あれって愛称だったんだね。

 さて、ミハエルの讃辞に苦笑していたグレイスは、名前を聞いて何やら彼のことを知っているようだった。

「あの……残念だったわね。お姉さん……」

 グレイスの言葉を聞いてミハエルが目に見えて反応していた。そこまで反応するようなことだったんだ。しかもそれが尾を引いて任務の間も彼のペースはいつもと違っていた。
 それにしてもアルトはギャーギャーうるさいな! 自分を棚に挙げて言える立場なのかと思った。ミハエルの言う通りである。

 その後のバジュラの戦闘でもアルトとミハエルは全くかみ合っていなかった。何のためにチームを組んでいるんだか。このチームではミハエルがリーダーだよね。それなのに、指示に対して「わかってるよ、うるせーな!」とは何たる暴言だ。S.M.S.が軍隊でなくて良かったねー(苦笑) いくら同じ歳でクラスメイト(?)だからって、そこはキッチリ公私を分けないと。……所詮は学生かと思った。まぁ、今回の話の場合はアルトとミハエルをぶつからせる必要があるからそう描いていたんだろうけどね。
 アルトが取り押さえている間に撃とうと狙いを定めたミハエルの脳裏に、何故かグレイスの言葉が蘇った。ミハエルにあるまじき集中力のなさだな。何でこんな場面でそれを思い出すのだ? そしてルカの声に我に返ったミハエルは引き金を引いた。しかし……それはアルトのバルキリーに向かってしまった。アルトは辛うじて避けたもののバジュラは取り逃してしまった。
 アルト、大激怒だね(汗) ワザとやっただろと怒鳴っていたけど、そう言ってしまうのはミハエルが一発必中と言ったからではなく、なんだかんだ言ってアルトもミハエルの腕を信用しているということなんだね。冷静な状態だったら、外れることもあると考えるか、ミハエルの状態を気にするものだけど、そこまでの信頼関係に至っていないといっているんだろう。

 フロンティアではトップたちが会議をしていた。三島がバジュラの巣、彼らの基地があるのではないかという推測を述べていた。しかし大統領は戦闘の連続で資源の供給が不安定になっていると反論していた。抱えている問題はバジュラだけではないと言う大統領に対し、三島はその原因がバジュラだと返していた。
 そして書記官のPCが映っているかと思ったら……グレイスが盗み聞きをしていたよ! うあ、恐ろしい! しかも顔が怖い! 今までで一番怖い!(汗) やはり今までのあの微笑みは彼女の正体をそろそろ明かすよ、というサインだったのね! ギャラクシーでは違法でなかったからと言っていたけど、彼女には目的があったのね。ああでも、彼女がブレラと同じであるなら、シェリルがどうなってしまうのかが心配! シェリルにとって唯一心を許せる女性だろうに。……それとも、ランカと同様にシェリルの歌が関係しているからかな? 何にしても悪い方向へ進みそうで嫌だな。

 ミハエルとアルトの仲は険悪だった(汗) 二人の殴り合いで思ったことといえば、ミハエルは腕っぷしもいいんだねぇということだけだった。ここでは身内を貶すようなことを言ったアルトが悪い。知らなかったこととはいえ、いや知らないなら尚更だね。知らない人たちのことをそんな風に言うものじゃないって。ミハエルが怒るのも当然だ。
 そんなミハエルを、クランが見ていた。しかもいつもの快活さが全くない。これは当然彼女がミハエルのことをよく知っていて、荒れている彼を心配しているからだろうね。しかもその後で大きなサイズに戻っていた。

 ランカとブレラ。あの丘で何があったのだろうと気になっていたのに描かれなかったな。校門前でランカはナナセに作戦会議があるのでバイトには出られないと謝っていた。あの社長が画期的プロモーションの方法を思いついたんだとか。こっちはこっちで上手くやっているんだね。

 夜、射撃の訓練をしているミハエルの脳裏に現れたのは彼女の姉なのだろう。姉譲りの射撃のセンスと言っていたものね。お墓の前で立っているのはミハエルたちの両親が今はいないということ。そして姉が親代わりにミハエルを育てていたんだろう。統合軍に入ったということは、彼女はエリートになれたのかな? しかしその後で法廷シーンがあった。どうして軍法会議にかけられているんだろう……。抗弁しているカットもあったが、ミハエルの姉も亡くなって、彼は今身内がいないのか。
 今までのミハエルを見ていると、そんな重い過去を抱えているとはとても思えなかったな……。彼が年上の女性を相手にするのもそのことが起因しているのかなー。それからカナリアが、アルトがミハエルの事を悪く言っていたときに、S.M.S.に参加しているものはワケありばかりだと言っていた。それはつまり、あのルカにも重い過去があるということなんだろうか?
 的を見るとミハエルの撃った弾は全て致命傷を与えるレベルではなかった。それに舌打ちしたミハエルにクランが話しかけた。ここでのミハエルの言葉に赤くなっていたクランを見て、初めて彼女がミハエルに気があるのだとわかった。もっと年上だと思っていたんだけど、幼馴染だったとは。
 しかしミハエルのバルキリーの動きが細かい。わざわざ喋る内容に合わせてミハエルが操縦しているということになるんだよね。ムシャクシャしているというのに、よくそんなことまで気が回るなーと突っ込みたかった(苦笑) んでアイキャッチがクランでハートでしょ? もしかして公式なの?と思ってしまった。

 ミハエルの回なので、ランカもシェリルも出番が少なかったなー。しかしアルトと電話で話しているのを見ていると、完全に恋人同士にしか見えない(笑) ストレッチをしながら話しているシェリルより、彼女の後ろで読書しているグレイスの方が気になって仕方がなかったんだけどね! でも、ここでシェリルが学校へ行ったことがないということがわかったね。

 キャンペーンを思いついたって、水着着せてティッシュを配ること!? ねこ日記ってどんな歌よ!? タイトルがまるでブログ名みたいじゃないか! 頬が赤いのは照れながらやっているからなのかと思ったら、ボビーが化粧をしてあげていたのね(苦笑) ランカだったら化粧なんて必要ないと思うんだけどなぁ。ボビーって伝説のメイクアップアーティストだったの!?
 しかしここで一番気になったのが、社長の言葉。ボビーがキャンペーンならもっと方法があるでしょと言っていた。彼が例を挙げたネットでの活動に対して、社長はサイトを立ち上げたりPVを流そうとするとすぐにハッキングされてできないらしい(汗) ああ、相次ぐ妨害工作にあってランカをなかなか皆に知らせる方法が見つからないんだね。しかも彼らには妨害されているということもわからないんだもの。本当に、ランカの前途は多難だな。
 ええと……ストーカー発見? 道行く人にティッシュを渡していたランカは、少し離れた場所にブレラが立っているのを見つけた。彼は何も言わず、ランカを見てなくただ立っていただけ。しかもあのパイロットスーツのまま。表情を見るとランカを見守っているように見えなくもないが、彼女を監視していると考えた方がいいんだろうなー。そして彼は今後もランカのいる場所に出没して、彼女にストーカーだと思われるんだろう(笑) 気づかれた途端に姿をくらますなんて怪し過ぎる!

 大統領は三島の意見を受け入れたらしい。S.M.S.にバジュラの巣探索と、見つけた場合は調査し可能なら持ち帰るよう命令が出ていた。そしてこの時に起こった戦闘でミハエルとアルトの仲も元通り以上になるんだね。

「いいんですか? 二人にしちゃって」
「ビビるスナイパーも、後ろを信用できんアタッカーも使い物にならん!」

 オズマは呆れかえっている様子(苦笑) まぁ、当事者同士で片付けないとね。

 同じ頃、ブレラにも命令が出ていた。ネストって何だろう? まぁ彼に出ていた命令は、S.M.S.の邪魔をしろというものだった。
 サンプル回収ということは、あそこでバジュラを発生させてフロンティアを襲わせる計画だったんだね。三島の話は正しかったと証明されたのはいいんだけど、彼らは何故人間を襲うのだろう? ゼントラーディと同様に仲良くなったらいいのに。人間がいるのは嫌なの?
 そして……命じていたのはグレイスだった(汗) ああやっぱりそうだったかー。機械音の混じった音声になっているけど、あれはまさしく井上さんの格好いいバージョンのお声。

 ミハエルを心配しながら出撃したクランが難破船を見つけた。そしてそれがバジュラの巣だった。その中では卵の一つが孵ろうとしていた。全身は見えなかったけど、卵の中から光る目があった。
 その直後にランカが出てきた。あれから数時間経ったのかなー。笑顔で頑張るランカをあの謎の生物が見ていた。まさかブレラの命令で彼女を見張っているのか? いやいやそれよりも、卵が映った後でそれが映されたということはあの緑の生物はやはりバジュラの幼生態だったということなんだね(汗) 生き物って小さいときは可愛いものだけど、バジュラも同じだったなんてねぇ。今は可愛い緑の小動物だけど、大きくなったらこやつもあんな凶悪な顔になって暴れ回るのね……。突然ガバッと大きくなってしまうのかな。

 宇宙ではクランとブレラが交戦状態に入っていた。前回では無表情だったけど、今回の彼は明らかに戦いを楽しんでいた。弱い相手をいたぶっているという感じがするな……。
 早すぎてクランは避けるので精一杯という様子だね(汗) しかし動きが早いから急には止まれないのかな? 動きを読んでクランが発砲したのは直撃コースだった。しかし手前にあった隕石に当たったので直撃させられなかったのは残念!
 火力はどうなんだろう? 動きは早くても直撃させたらダメージを与えることはできるのかな? しかし前回同様にミハエルはブレラを捉えることができなかった。そうこうしている内にクランが戦闘不能になってしまった(汗)

 そしてアバンのシーンが来た。アルトはクランからミハエルとその姉ジェシカのことを聞いたらしい。姉さんを超えろと何とも前半とは別人のアルトの言葉だな。
 フレンドリー・ファイアって戦闘中に誤って味方を撃つことだったんだね。ミハエルはアルトに、そして姉のジェシカは上司に対してやってしまったとか。彼女も優秀なスナイパーだとクランは言っていたのに何故だろうと思っていたら、その理由もすぐにクランの口から語られた。
 ジェシカが撃ってしまった上司とはただの恋人ではなかったそうな。しかも直前に別れ話を切り出されていたなんて……。そりゃ集中力を欠いてしまっても仕方がないのかも。しかしジェシカって綺麗な人だったんだね。
 そしてジェシカは誤射ではなく故意に撃ったのではないかと軍法会議にかけられたということか。しかし、二人がそういう関係だったのって軍部内では公然の秘密だったとでもいうのか? どこからバレたのだ? 妻子のある相手となるんだったらどちらも隠していただろうに。
 ともかくジェシカは自殺をしてしまったのだとクランは語っていた。でもね、私は納得できないなぁ。上司が死んだとき、彼女は泣いていたから本当に好きだったんだろうと思う。でも、自分がいなくなったらたった独りになってしまう弟のことを考えられなかったんだろうか? 姉弟の仲は良かったというのは本当なのか? 誤射して愛している人を失ったショックで生きる気力を失った……んだろうか?
 基本的に女性ってとても強い存在だと思っているので、ここが納得いかないなぁと思ったんだよね。親を失って一人で弟を養ってきたことから、そんなことで生きることを止めるとは思えないんだけどなー。

 まぁ、私の疑問は置いといて、ミハエルはアルトの言葉に立ち直ったのか引き金を引いていた。そしてブレラを倒すことはできなかったが、機体に当てることには成功していた。しかし、彼は離脱する前に命令通りサンプルを破壊していた。

俺には……まだわからない。
姉さんが何を思って、あの時、引き金を引いたか。

 誰にもそれは解らないと私は思う。しかしジェシカの墓参りをしてそう思っていたミハエルを木陰から様子を見ているクランがいい。小さくなっているのに隠れきっていないのが。ミハエルがそれに気づいて微笑んでいるのがなお良い。やはり確定だね。あと、ジェシカって23歳で亡くなったなんてね……。もったいない。

 さて最後、アルトがミハエルをミシェルと呼んでいたねー。しかし、そう言われるまでミハエルと呼んでいたっけ?と思い出せないなんて(苦笑)


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at 23:59, 真神恵, 漫画・アニメ

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おおきく振りかぶって〜オレらの夏は終わらない〜  DVD感想


 イベントに実際行ったけどすぐに予約していたっけ。それでまぁ、時間を取って見ようと思っていたというのに……。気づいたら手にしてトレーに置いていた(笑) ちょっとだけと、最初のチャプターだけで終わって眠るつもりだったのに、気付いたら……ええっと3時15分くらいになっていた。
 イベント内容は既に知っているので、DVDの感想はそんなに書くことがないかもしれないなぁ。ちなみに、イベントの感想はこちらから。全ての記事とのリンクを貼ってあるので、こちらから貼るのは最初のページでいいかなぁ。

 イベント時は当然ながら観客席からしか舞台は見られない。だから、声優さんたちが装置を使って下から上がってくるときは、舞台下の映像が映っていたのが嬉しい。しかし、中村さんがどうだったかまではわからないなぁ(苦笑) 当然、イベント中のあのコメントまでの中村さんとか、同じリアクションをしていると指摘された代永さんや下野さんとか、チェックするところは意外とあったかもしれない。
 何よりも、観客席からは細かい表情まではわからなかったのが、このDVDではすごくわかったのが嬉しい! とは言いつつ、私はイベント時ってメモを書いていたため、下を向くことがちょっとあったんだけどね(汗) 目は舞台を見つつ、書いていたら文字が凄いことになっていたなぁ〜。

 夜中だというのに声を出して笑っていたところが多々あった。こうやってDVDで見ると、本当に代永さんと下野さんはいじられ役だなぁと(笑) 本気で怒っているように聞こえるからすごい。あれはそこまで声を荒げても大丈夫な関係になっているんだろうなぁと改めて思った。

 最初は袋を破るのが嫌だなぁ、このまま保管しておきたいなぁなんて実は思っていた(笑) もちろん、そんなのは間違いである! ジャケットはイベント限定で発売されたポスターやパンフレットのイラストが使用されていた。パンフレットは……たとえぼったくり価格だと言われていたとしても、やっぱり欲しかったかな(苦笑)
 DVDの発売告知には、確か収録時間は2時間だったんだよなぁと思って裏を見た。そして驚いた。収録時間は145分だった! これは凄い! イベントは3時間あって、その内の10分強は「基本のキホン」のAパートを上映していたので、殆ど収録していることになるんだもの。

 先行上映分はもちろんカット。それで、次がこうで〜と思っていたら、いつの間にか松風さんのビデオメッセージに飛んでいた。つまり、原作者のひぐちさんと、宮野さんのビデオメッセージはごっそりカットされていたんだよね……。何だろう? 原作者に関しては映像に残さないでほしいという依頼でもあったんだろうか? 宮野さんの方は不明だ。私はイベントの感想でも彼のメッセージには細かく触れていなかった覚えがあるが、こんなことならちゃんと書いておけば良かったかな(汗) 自分もイベントに参加したかったと言っていたことしか覚えていないもの……。
 カットされたところで細かい箇所を言うなら、最後のコメントでは声優さんのコメント以外は極力カットされていて、プレゼント抽選のところも全員分はなかったかな。最後の最後でボールを投げるところも、エンディング曲に被せるように流していただけだった。多分、全部ではないと思う。
 あ、別に不満ということではないんだけどね。しかし、今から思えばあの連番で抽選券を引いたのを見ると、一度に二枚取り出すのではなく、一枚一枚取り出してくれたら不満はなかったのになぁと思う。ある人の感想では、整理番号を抽選番号にしてくれたら良かったのにと書いていたっけ。どちらにしれも私は当たらなかったけど、確かにそうしてくれた方が良かったんじゃないかなと思う。

 このDVDで不満があるとすれば、告知にあった舞台裏での映像かな。私はてっきり控え室から出て行くところが見られると思っていたので、これはちょっとなぁと思った。
 とはいえ、全くないということではない。エンディング「ありがとう」がかかる中で、リハーサル中の映像なんだろうか? 舞台下の装置から舞台に上がっていくときに声優さんたちが手を振っている映像があった。他には松風さんが舞台に出てくるまでの舞台袖の映像とか、アンコールと一斉にコールされたときの舞台袖とか。あ、それと舞台の後ろから観客席に向かってカメラが回っていた映像も。イベントに行った人にとってはそういったものが貴重だなと思う。
 何よりも、声優さんたちが舞台袖に引き揚げてくるときに、カメラに向かってお疲れさまでしたとか言っていたのが嬉しい。かと思ったら、最後に中村さんと代永さんが立ち止まってDVD用に最後の挨拶をされていた。その途中で、谷山さんとか福山さんとか下野さんとかが二人の間に割り込んで画面に映っていた(笑) 中村さんの言葉によれば、誰かが割り込んでやろうと声を上げたらしい。ええ〜っと、谷山さんだったっけ?
 未見のものだったということで、その最後の数分間がとても嬉しい映像だった。反対に残念だったのが木村さん……だったかな? 舞台袖に引き上げたときに、他の声優さんは「お疲れさま〜」と言ったり、手を振っていたりしたんだけど、この人だけチラッと一瞥しただけで、本当にただ楽屋へ向かうだけという様子で一言も声を出さなかったことかな。そこに設置されたカメラがDVD用のものだと知らなかったのかな? それが残念だった。

 映像特典もあった。アニメで未放映だったシーンを、原作絵に合わせて声優さんたちがアテレコしているものがそれだった。DVD本編でもそれは収録されていたんだけど、そちらはもちろん声優さんたちも映っていたものだった。映像特典は、絵を映して声優さんたちの声を流すものだった。パッケージの裏にも書いてあるけど、ピクチャードラマ風になっていた。途中で観客席から笑い声が聞こえてくるのは愛嬌ということで(笑)

 私が座っていた場所は、舞台から向って左側だった。だから当然このDVDには映っていない。それはもう気持ちがいいくらいに席そのものも映っていなかった(苦笑) しかし正面はもちろん、右側だって少しは映っていたんだよねぇ。それを思うと左側を映すこともしれくれたら良かったんじゃないか?とつい思ってしまった。
 意外に思ったのが、観客席からの音かな。声優さんたちが選んだシーンの内、田島がシンカーを打ったところでは音楽に合わせて観客席からも拍手が起こっていたんだけど、このDVDではそれがあまりよく聞こえなかった。
 あ、そうそう。その選んだシーンでのコメントでDVDで見たら音量は普通だったので、早水さんが「あたしがうるさい!」と言ってもそうかな?と言えるレベルだったかな。会場では本当に凄い音で、他の方が言っていたように早水さんが喋っているのか、モモカンが喋っているのかどっち!?な感じだったなぁ(笑)
 それと、三橋と、鈴木さん、中村さん、早水さんに誕生日の歌を歌っても、声優さんたちの声の方が大きかったかなぁ。マイクを観客席に向けている人もいたんだけど、音は拾えていなかったようだね。観客席から歌っていたときは大きく聞こえていたんだけど、舞台にいる人たちからはそんなに聞こえていなかったんかもしれない。一般人なので、声優さんほどの声量がないというのもあるんだけどね。

 1つか2つ目のチャプターで寝ようと思っていたというのに、気付いたら最後まで見てしまっていた(笑) 一度見たので後は「おお振り」のDVDと同じところにしまってそれでお仕舞いだろうなぁ……。何せ2時間25分だからねー。それだけの時間を作るのはちょっと難しいかも。今回のように睡眠時間を削れば問題ないけど(笑) でも、また見たときにも同じところで笑っていそうだなー。

 そういや特典CDが付いている販売もあったらしいねー。私は安くなっているところで買ったのでそれは持ってない。それとこのイベントに一万通の応募があったと言われていて、イベントの時はそれだけの確率で当選したのはラッキーだったなと、今年の運を全て使ってしまったんじゃないかと思っていたんだけど、DVDで再度そのコメントを聞いて、今度はこう思った。一万通ということは、一万人がDVDを買ったということなんだなと。しかも応募するためにはDVDの6巻と7巻を購入しないといけないので、どれだけの売り上げになったのかと思った(苦笑) あ、一通は谷山さんが出したから、9999人か!

 短くするつもりだったのに、思いつくまま打ち込んでいたら、いつもと同じくらいになってしまった……。ま、まぁともかく、この作品のアニメが好きな人は買って損はない内容だったと思う。これ、断言できるよ。

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at 23:53, 真神恵, おおきく振りかぶって

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あまつき 8話「薄暮花が眠る」

JUGEMテーマ:あまつき

 1時間10分遅れで放送された……。さすがだよ。そしてまたこの季節が始まったのか……。

 え〜っと……平八が斬られてそれからどうなったの!? 今回はいきなり過去の話が入ってしばらくぽか〜んと見ていた(苦笑) でもまぁ、前半は朽葉の話だからいいよ。でも後半の坊主の話はいったい何なの?

 朽葉は彼女の祖父が生きていた頃は、村人から本心はどうあれ守り神として扱われていたんだね。そして食べるものはお供えがあったから困っていなかった。しかし、祖父が亡くなってからは違っていたようだ。
 子ども一人で何ができるだろうか。食べ物は村人からの提供があったものの、家は放置しているから朽ちて廃屋の様相だった。身だしなみも祖父が整えてくれていたのだろうか? 朽葉は髪も服もボロボロだった。
 いつもご飯をありがとう。素直な感謝を述べようとしただけなのに、彼女を穢れだと思っている村人は、手にした食物を置いて逃げてしまった。

 次は……武家屋敷? 声からするとあれは佐々木か。って目があるよ! となると、彼が視力を対価に妖を感じられるようになったのは10年ほど前ということか……。しかし弟の只三郎はもともと細目だったのか?
 彼らの部屋にやってきたのは沙門だった。会話から、以前は坊主頭ではなかったということかな。しかし二人とも若いな。あ、でも、只二郎は目があるだけでなく髪の色も黒々としているなぁ。現在の彼って何やら色素が薄くなかったっけ?
 沙門は昔から妖退治の力があるんだね。そんな彼を只二郎は配下に迎えたいと言っていたらしいね。剃髪したのは次の仕事の現場が遠いから、というよりは坊主頭だと托鉢や喜捨で旅費が浮くからだった。昔から沙門は沙門だったということだね(笑)
 しかし、この時の彼と只二郎の関係は良好だったみたいだねー。彼が今の仕事を続けていることが以前とは違う友人関係になったということか……。無茶なことだけはするなよ、そう言った沙門が犬神退治から戻ってきたときには、只二郎は視力を捨てていたのかな。

 朽葉が沙門の元にどうやって来ることになったのかは気になっていたから、これはこれでまぁいいと思う。
 沙門が犬神退治の仕事を請け負ったときは、朽葉が祖父を亡くしてどれくらい経っていたんだろうか? 髪の長さから一年近くになるのかなぁ。しかし髪の伸びる期間なんて個人差があるしな……。確実なのは、村人から自分が拒絶されていると知った彼女は他人に脅えていたということかな。
 穢れ付きというのが噂だけであったなら、彼女は今頃生きていなかっただろうね。本当に犬神が憑いているから、村人は忌み嫌いながらも襲われたたまらないと食べ物だけは運んでいたんだろうね。
 沙門が声をかけると、朽葉は脅えて小屋の中に逃げてしまった。沙門が続いて中に入ると、待ち構えた犬神を彼を襲っていた。しかし、犬神をキャインと言わせる力を沙門が持っていたとは……。

「坊主よ、全てを殺さねば安寧なぞないぞ?
 さぁ、お前の手でこの子を救え! 私たちにはもう居場所がない」
「だが、お前と村人はこれまでずっと、この村で共存してきたんだろ?
 だったら……」
「その末にお前がこうして私の前にいる。それが答えだ……」
「あっ……」
「この子が安寧に生きていく。それだけが私の願いだというのに。
 人はそれすら許さないのだな」

 朽葉が最初、自分を犬神憑きだと告白したとき、彼女に取り憑いた犬神って悪いものなのかと思っていた。それが鶴梅の力によって姿を現したとき、犬神は朽葉を大事にしている様子だった。そして今回の話で、本当に母親のように彼女を見守っていたんだなぁというのがわかった。犬神が怒るのも、沙門を襲ったのも朽葉を生かすためだったんだね。
 沙門とのやり取りは、最初は妖と人間という話ではあったけど、最後はただ朽葉の幸せを願う普通の母親のように見えた。そんな犬神の気持ちに心を打たれたんだろうね。沙門は朽葉の身体を借りて彼に話しかけた犬神の頭にポンと手を置いて、朽葉は自分が預かると申し出ていた。元より人に危害を加えるから妖退治をしていたのだから、彼がそう思うのは当然の流れだったのかも。

「村から遠ざけたとて、この子に安寧はなかろう!?」
「そうとも限らん。何故なら俺の寺の結界内ならあんたは出てこられなくなるな」
「私を封じるというのか!?」
「寺の中だけだ。外に出ればこれまで通り。
 だが、この子の負担は軽くなるだろう?」
「村人の次は、お前がこの子を監視するということか……」
「監視ではなく見守るんだ。あんたと一緒にな。
 人と妖は対等だ。解り合えないならば互いに我慢と譲歩をするしかない。
 納得できる形が見つかるまでな」
「どうするのかはこの子に委ねよう」

 そう言って犬神は朽葉の中に消えた。沙門の腕の中に倒れ込んだ朽葉は、気がつくと彼から逃げだしたがついていくことにしたらしい。でも……犬神の気持ちを朽葉が知ったらいいのになぁと思う。そもそも犬神が憑かなければとは考えずに。
 寺へ戻る道で朽葉はすっかり沙門に懐いていた。それは祖父以外に自分に優しくしてくれた人間が沙門だけだったからなんだろうなぁ。彼が朽葉を裏切ることはあり得ないが、仮にそうなったとしたら、彼女は今度こそ世の中に絶望してしまうんだろうなぁ。ま、そんなことをしたら犬神が沙門を八つ裂きにしそうだけど。

 後半は胡僊という、武家の三男坊だった若い僧の回想シーンだった。……で、胡僊って誰? 紺が厨房を訪ねたのは、彼の料理が上手いからと言っていたけど、それだけでこの扱いは何だろう? ……って、紺は前回銀朱の手によって気を失わされていたんじゃなかったっけ!?
 まぁ、とにかく人の役に立ちたいと思っている青年胡僊は、兄やら妖が見える力を持っているらしい。神社内で銀朱を見かけては頬に鱗があるのを見て今すぐ出て行って下さいなんて言っていた。……後で彼が何者かを知ったら腰を抜かすんじゃないか?(笑)
 しかし胡僊は見えはするけど、退治する力はないらしい。嫌だと言ったらどうするのか、という銀朱に「全力で人を呼びます!」と言っていた。笑う銀朱に自分は入山して一週間なので妖を祓う方法なんて知らないのは当然と赤くなって言い訳をしていた。……彼は誰に対しても丁寧語を使うんだろうか?

 出家したのは16歳? 胡僊が訪れたのは沙門の寺だった。妖退治の術を学ぶならここがいいと聞いてやってきたらしい。しかし馬鹿丁寧な挨拶をしている胡僊に、沙門は頭をかいていた。おまけに酒を飲んで酔っていたらしい(苦笑)
 地面に倒れた沙門を朽葉が乱暴に起こしていた。彼が朽葉を引き取ってから……7、8年経過したのかな? 彼女はとても強くなっていた。これは沙門が武術を教えたということかなぁ。
 部屋に案内する沙門の後ろを歩いていた胡僊はため息をついていた。そして堕落しきっていると言った。……出家したばかりの人間が、その道で生きている人間に対して言うことではないなぁ。○○であるべき、なんて確かに堅苦しいな(苦笑) 自分がそう思っているからと言って、書物にそう書かれているからと言って、全ての人間がそれに従う必要もないのではないか?

「胡僊殿はどうやら、経典の丸暗記が得意なようだな」

 すごい皮肉だ(笑) 笑顔で言っているのが尚いい。というか、沙門にとっては若いっていいなぁとか思っていそうだけど。何事も教科書通りに進むなんてないのになぁ。武家に育って、世の中を知らずに生きてきた人間のようだ。
 その次は胡僊が出家する前の映像が出てきた。彼を咎めているのは父親なのかな? 妖が見えない貴方と論ずるつもりはない、なんて言っていた。どんな家でも息子の将来を案じるのは当然のことなんじゃないか? そして胡僊は自分が妖を見える力を良しとして、見えない者を見下しているのがこの発言から窺える。理解されなくてもいいとか話し合うつもりはないと言っているし……。
 まぁ、三男坊は家を継げないので武家にとっては家のための駒として扱われるのかもしれない。しかし佐々木只三郎はそうであっただろうかと真っ先に思った。駒として扱われたくないのなら、自分で何かをすれば良かったのでは?と思った。ああ、その結果が出家か!
 しかし師事しようとした人間が自分が思い描いた人物とかけ離れていたからと、またもや理解しようとせずに拒絶していた。人の役に立ちたいって言っているけど、単に自分の力が優れているから弱き者を救って優越感に浸りたいだけなのではないかとこれらのシーンで思ってしまうなー。

 胡僊の言葉を聞いて、銀朱は笑顔で「よく経典に通じていらっしゃる」と言っていた。沙門と同じことを言っているなー。私には皮肉にしか聞こえん(笑)

 沙門に禅は道具、妖退治は飯の種と言われて胡僊は激怒した。そりゃ、それを目指している者にとっては許せない発言だろうな(苦笑) でも、どうして沙門がそういう考えに至ったかを聞けばよかったんじゃないかなぁ。だって、沙門だって最初からそんな生き方をしているとは限らないじゃない? 仮にそうだったとして、沙門は聞いても話さないだろうけど。

 蕎麦を食べに行こうと沙門は朽葉と外を歩いていた。楽しそうに話す沙門に、朽葉は先ほどの客のことを尋ねていた。あんな大声で怒鳴っていたのだから、質問して帰ったと沙門に言われても胡僊の言葉は聞こえていたんだろうなぁ。だからこそ、朽葉も聞いていたのだし。
 自分なんかに偉そうに教をされたらたまらんだろうな、と笑って言う沙門に、朽葉は「沙門さまは立派な方だと思います」と真っすぐな目をして言っていた。そんな会話を川辺で膝を抱えて座っていた胡僊が聞いていた。朽葉の言葉が聞こえても、彼は二人を厳しい視線で見上げていた。……人の話は聞かないし、聞き入れることもしない。真っすぐなんだねぇ。悪い意味で!

「雲水も子どもと同じなんだよ。説教されただけじゃダメだ。
 本当のことは自分で辿り着かなきゃならないんだよな」

 それは自身の体験から来る言葉なんだろうなぁ。言葉が意味をなさないことなんて多分にあるし……。
 沙門がそう朽葉に語ると、犬神が「いつから妖退治は功徳から飯の種になったんだ?」と口元で笑って出てきた。

「一つ忠告しておく」
「ん?」
「志や理想が高すぎても、後あと苦労するよ」

 そう言った犬神を、沙門は笑って彼女の頭を撫でていた。忠告するなんて、出会ったころの犬神からは考えられないことだ。寺で朽葉を預けてみて、沙門を信頼できる人間だと自身も信じているからなんだろうね。

「人と妖の間で、どんなに心乱され迷おうが、
 あるがまま受け入れ、前に進もうと思っているんだ」

 サカガミ神社に行くといいとアドバイスを受けて、胡僊はそのまま神社に向かったんだろうね。犬神と沙門の会話を聞いた彼の顔には先ほどのような厳しい目をしていなかった。沙門が理想だと言っていた言葉。

「迷えば寂乱を生じ、悟れば好悪なし。
 寒松一色千年別なり、野老花を坫ず万国の春」

 善悪の対立で心を乱さず、全てをあるがまま受け入れれば好きも嫌いもない。自分のことでさえ難しいことかもしれないのに、全てを、というのがなぁ。犬神が心配するのも当然かも。彼女は苦労すると言っていたけど、悩み苦しむんじゃないだろうか。それって間違えたら双方から憎まれてしまったりする、なんてことも可能性としてはあると思うし。
 銀朱の胡僊が言ったことと、沙門が言ったこと。どちらが正しいのかと銀朱に尋ねられて、胡僊は拳を握りしめて「わかりません」と答えていた。書物に書いてあったことを丸暗記して、自分もそのように生きるのだと思っていた。しかし沙門の言葉を書物で調べてもわからなかった。
 沙門の言った言葉は信心銘というものにあるものなんだね。調べたら信心銘とは、禅の究極の境地4言146句の詩に託して歌ったものと説明が載っていた。調べても解らないと胡僊は言うが、それは誰かが書いたことではなくて自分で体験して判断していかなくてはならないものなんだろうね。
 胡僊に、だから確かなものが欲しくてここに来られたんですね、と銀朱は聞いていた。しかし彼はその答えはこの神社にもありはしないと思うとハッキリと告げた。銀朱にもそれが自身で経験して得るものだと思っているからだろうね。

 そこへ胡僊の後ろから佐々木が声をかけた。彼の態度から、胡僊は銀朱が怪しい人物ではないと解ったようだった(苦笑)

「禅の悟りが先ほどの言葉に込められているなら、
 この世で一番悟りから遠い人間は、私でしょうね」

 あなたは誰なのかという問いに対して、銀朱は答えて立ち去った。……なるほど。受け入れる気は全くなくて、妖を滅する存在か。しかし胡僊はそれは自分の方だと俯いて呟いていた。沙門の「坊主に何を求めているんだ?」の問いに、自分はつまらない人間のままかと口にしていた。

「諦めれば人は死ぬ。未熟者が。悩むことすら諦めてしまうなら、
 人としての己の形も忘れてしまうよ?」

 胡僊の呟き、というか、銀朱との会話を聞いていたんだろうね。梵天はそう言い残して胡僊に姿を見せずどこかへ飛び去った。ああ、そうか。銀朱は鳥がいたからそこにいたんだと言っていたっけ。では、彼は梵天と何かを話していたということになるね。……何を?

 そうして回想前の紺が厨房に現れた時間に戻った。胡僊は朽葉の部屋を用意して、新しいさらしまで用意してくれたらしい。あれだけ暴れた妖憑きに彼が優しくしたのが紺の興味をひいたらしい。料理が上手い、ではなくてそんな胡僊に会いに来たんだね。
 犬神憑きなのに嫌っていないのかという紺の問いに、胡僊は客だと言われたからそのようにしただけで、病人なら手を貸すまでとサラリと答えていた。そんな胡僊に紺が巫女には睨まれるだろうな、と言えば「でしょうね」とこれまた自然に返していた。

 つまり、沙門の言葉を胡僊が実行しているということか。最後のカットが箸だったのが印象的だったな。だって、沙門は禅を道具と同じだと言っていたんだものね。ただ、この胡僊の話が後の展開に何か関わってくるんだろうか?

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at 23:57, 真神恵, 漫画・アニメ

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xxxHOLiC◆継 6話「平和―コノハナ―」

JUGEMテーマ:CLAMP

 今回の話は困ったなぁ。私は麻雀の知識はないし、何より真っ当なゲームではないという偏見しかないからなぁ。先週の話が良かったのに、逆に今回の前半は……。

 しかし、桜を見上げた侑子さんを見ると、百目鬼の家でしているということが大切なことなんだろうなと思った。それにしても、ルールを全く知らない人間を巻き込むのはだおうかと思うけどなぁ。洗牌なんて、麻雀用語の嵐でさっぱりだ。そして私は麻雀なんか知りたいとも思わないしなー。ああでも、侑子さんが言った麻雀漫画のキャラクターが出てくるのは良かったと思う(笑)
 一つ気になったのは、中国語の発音をしている中で黒モコナが「大車輪」と言ったことかなぁ。なんでそれだけ日本語読みだったんだろう? 素朴な疑問だな。それから百目鬼が何故こんな事に詳しいのか、かな。

「麻雀とは人の生き方。人生そのものも言えるゲームよ。
 偉大な雀士たちの血を吐くようなギャンブル人生に触れるがいいわ」

 全然、全く、これっぽっちも触れたくありません(笑) 博打なんて真っ当に生きている人間のすることじゃないし?
 それに、たくさん出した本の内、四月一日が選んだ一冊をタイトルと出版社も言っていたしなぁ。媚を売っている、ということではないと思うけど、ここまであからさまに他作品を持ち上げるのは不愉快である。あの本は実際に存在するものなのか? 以前、国語辞典でそれがあったけど、その時は出版社まで言っていたっけ?

 後半になって、ようやく今回の目的が語られた。麻雀をすることが目的ではなく、牌をかき混ぜることが重要なのだと侑子さんが語っていた。気持の良さそうな風が吹いているなぁ。

 大負けしても気にしないことにしたのか、ルールブック片手に四月一日は真剣な表情で考えていた。そこに空の方で傘が飛んできた……。
 ということは、雨童女も出てくるのか。さっきは百目鬼に本を返しにひまわりが来ていたしね。そして雨童女が出たということは、一緒に座敷童も来ているんだね。まぁ、百目鬼の寺なんて空気は清浄だものね。苦痛ではないだろう。
 雨童女はともかく、座敷童はとにかく声がダメだ。あ、いや、声というよりは演技が。普通に喋っている分でも駄目駄目だなんてどういうことだよ……。というか、何で雨童女が麻雀に詳しそうなんだよ(苦笑)

 座敷童のうっかり発言で、四月一日が狙っているものが三人に知られてしまった。いくらルールを知らなくても、それを口にしてはいけないだろう。これはあり得ない言動じゃないか? 緑一色とは何かえお大きな文字で説明してくれてありがとう(苦笑) 覚える気のない私でも緑一色というのが何かがよくわかったよ。
 しかしこのシーンで一番笑えたのが、緑の牌が来ると問答無用で上がる四月一日に対して、侑子さんと百目鬼と黒モコナが心の中で「ツモるなぁ!」と念じていたことかなぁ。百目鬼なんて無言で睨んできたし! というか、百目鬼も意外と熱くなっていたんだね。しかもその邪気というか怨念に座敷童がよろめいていたのが笑える。
 う〜ん。でも後の会話から四月一日が狙っていた緑一色でもいろんな種類があるのかな? 48000点狙えるのに3000点にしかならないで上がったようだし。

 侑子さんが百目鬼の寺で麻雀を始めたのは、あの桜に憑いた霊を成仏させてやることが目的だった。桜の花びらを舞い散らせ、彼女は空へと昇っていった。麻雀牌をかき混ぜる音は縁起がいいとされているらしい。安らかにと願う人がいれば、それは死者へのはなむけになる。
 侑子さんに説明されて四月一日は百目鬼を見た。空を見上げる百目鬼が、あの霊を安らかにと願っていたらしい。その気持ちを受けて、霊も行くべきところに行くことにしたんでしょうと侑子さんは話していた。


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at 23:57, 真神恵, xxxHOLiC

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コードギアス 反逆のルルーシュR2 8話「百万のキセキ」


 アバンでのC.C.のナレーションが気になる。

行動の先にこそ明日があると、当時のルルーシュは信じていたから。

 つまり、未来のルルーシュは行動の先に何も得ないという未来が待っているというんだろうか……。C.C.の言葉は、彼と過ごした時間を思い出しての発言のようだしね。

 黒の騎士団に特区日本へ参加せよと命じたゼロの言葉に対する幹部たちの反応は当然戸惑っていた。朝比奈の「何考えててんだろうね」という言葉に「さぁ」と返した千葉の声音が怖かった(笑) 藤堂も、扇にゼロの判断が日本人のためにならないなら……と不穏な発言をしていた。
 重い空気の中、現れたゼロを神楽耶が明るく迎えていた。しかも皆の疑念を代表するかのように特区への参加について口にしていた。これ、彼女が切り出さなかったら、しばらく沈黙が続いていたんだろうなぁ。そして千葉辺りが喧嘩腰で、この空気をさらに重くしてくれるような言及をしていたかもしれない。

「戦って、戦って……。それでどうする?」

 誘いに乗ったふりをして、ブリタニアを潰すんだと玉城が言った後でゼロはそんなことを言いだした。途端に色めき立つ幹部たちは口ぐちにゼロに質問を投げかけていた。自分たちは独立のために従っているのだと言いかけた藤堂をゼロが遮った。

「藤堂! 日本人とは何だ?」

 日本人で特区に参加する者は誰もいなかったと報道されていた。ブリタニアを信じていない者、ゼロの参加しろという言葉に迷う者、名誉ブリタニア人となった今、イレブンに戻りたくない者。彼らは仕事がない者しか参加しないだろうと言っていた。しかし参加者は一人もいない。前回の特区が酷い裏切りにあったのは一年前だものね。ナナリーがどんなに誠実な人間であっても、彼女を知らない人間が信じるはずがない。
 あのロッテンマイヤーさん、名前もそっくりだったのには笑えた。彼女はナナリーに今度は原稿通りに読むよう指示していた。……皇女に対する態度じゃないなぁと思ったのは最初の印象だな。しかも今度は事前に相談するようにと言い含めているし。ナナリーが正直に言っていたら、特区日本なんて握りつぶしていそうだ。

 復学したばかりなのに、スザクはミレイたちに休学すると話していた。ナナリーは幼女皇女って呼ばれているのか(苦笑) 幼女って年齢じゃなかった筈なんだけどな。それに響きとしては綺麗じゃないなぁ……。
 シャーリーが、スザクにカレンをどうにかできないかと相談していた。ルルーシュは自分がナナリーと電話で話したことを言って、今度も何とかならないか、と言っていた。彼のその姿を見てスザクの顔が複雑そう。スザクはゼロと対峙して、相手が本物のようだと思っていても、目の前のルルーシュが記憶を失っているふりをしているのだとは見抜けていないようだ。
 それにしても、ルルーシュを見てモノローグしている後ろでスザクを見るロロの目が怖いなー。スザクは超人的な体力を持っていても、気配を察するというのはないからそんな目で見ても気づかれなくて済むが、そんな風に見て気付かれたら大変だよ〜とちょっと心配してしまった(苦笑) 空気が読めないスザクが気配なんて読めもしないのは明らかなんだけどね!

 心の中でスザクは、ルルーシュに記憶が戻っているのなら何故ユフィを殺したのか聞きたいと言っていた。ルルーシュが彼にかけた「生きろ」というギアスは有効だった。自分にそのギアスをかけたからこそ、ユフィを殺した理由がわからないんだろう。
 目の前でユフィが撃たれたときは何も考えられなかったけど、一年経った今は振り返ることができたらしい。聞かれてもルルーシュは素直に答えないだろうなぁ。しかしスザクを襲った男は勇者だな。彼の人智を超えた体力を知らないからこそなんだけど。

 ようやくディートハルトが登場した。しかし今回もまた彼はゼロには会えなかった。しかしゼロから褒められたときの彼は凄く嬉しそう(笑)
 部屋で次の作戦の準備をディートハルトに頼んでいたルルーシュに、携帯を握りしめてロロはルルーシュに確認していた。ゼロを潜水艦に送ったときもそうだったし、この時もやたら「約束」を確認していたなぁ。そんなに何度も言っていると煙たがれるぞ? ルルーシュはそんな態度を見せないだろうけど。しかしルルーシュはハッキリと言っていた。

「ああ。俺はこの学園を、お前がいるべきところを、
 俺たちの日常を守る。
 しかし、ブリタニアによるまやかしの支配は否定する」
「守るものがあるから、僕は兄さんを助ける。
 兄さんのことがバレれば、この学園はなくなるしね」
「ああ、それにV.V.……」
「うん。裏切り者として僕も終わる」
「そのときは俺も終わりだ」
「同じ運命だね。僕たち」

 ボロ雑巾計画はもうなさそうな会話だな。でも、今まではナナリー至上主義だったルルーシュが、自分たちの日常を守るのだと言い切っていた。おまけにロロは運命共同体となったことを喜んでいる会話だったなー。
 そこへヴィレッタが部屋に入ってきた。弱みを握られてしまったので言葉づかいが今までと違っているよ。ルルーシュにそれではバレてしまうと言われて、今までのように振る舞おうとした彼女がガチガチなのが気の毒だったなー。
 しかもルルーシュはそんなヴィレッタに「扇に会いたいですか?」なんて聞いていたし。……そう言えば、ローマイヤー役が渡辺さんだったのが残念だ。ヴィレッタと声音が全く変わらないので尚いけない。ダブルキャストにするにしても、もう少し考えてほしかったなと思う。あ、子どもスザクも演じているので三役になるか!

 次は……。ああ、これはスルーでいいだろう。というかそんな時間をかけて描かなくてもいいだろうに。でも、シュナイゼルと共に現れたカノンというキャラは何者なのか、くらいかな。気になったのは。声は男性のものだけど、言葉遣いが何やら女性っぽいと思った。あれだけで決めつけるのは早いかも?

 一期では藤堂の処刑の執行人をスザクが任じられていた。今回はスザクを襲った日本人の死刑執行命令にサインを求められていた。しかし、これにはアーニャがサインをしていたな。
 順序が逆になってしまったが、アーサーはアーニャを気に入ったらしい。スザクは相変わらず噛まれているようだけど、アーサーは最初から女の子の方が好きだったような気がするんだけど……。スザクの傍にいる女の子ってアーニャしかいないので、アーサーが懐くのも当然なのかも(笑)

「恨まれているのを知っていて、エリア11を志願した。
 ナンバーズの英雄。日本を裏切った男。ゼロの敵。
 ここは非国籍。妬みと憎しみが貴方を殺す」
「誰かに理解されたいとか、そういうのはもういいんだ。
 昔、解ってくれた人がいたから。
 それに、僕はもともと罪人だし」

 スザクの中でユフィは永遠に生き続けるんだなぁと思えるシーンだった。そこへジノがやってきた。ゼロから連絡が来たと言って。

 ゼロとの事務レベルの対談にはラウンズの三人とローマイヤ、それにロイドとセシルも同席していた。……ローマイヤが指摘してくれてよかった〜。本当に、セシルは何であんなドレス着ているんだろう? ロイドの台詞を聞くと、ゼロを見たがっていたようなので気合いを入れてきたということなのか? 出てきたときは優しいお姉さんに見えたのに、バイオレンスだわ、料理はあんなだわ、そして今度は勘違いなドレスか……。今後は色もの扱いされるのか?(苦笑)

 通信が繋がって、ブリタニア側で最初に発言したのはロイドだった。彼はゼロに前と同じ人間なのかと率直に尋ねていた。それに対してゼロは真贋は中身ではなく、行動によってはかられると明言しなかった。というか、ゼロを一人の人間であると言わなかった。
 次にジノが黒の騎士団の総意を尋ねた。これには百万人を動員する用意があるとゼロは答えた。その数にセシルは驚き、スザクは本当か確認をとってきた。しかしゼロは自分を見逃すように条件を言い始め、ゼロを国外追放にするというのはどうかと提案してきた。
 ゼロのこの申し出に、ジノもスザクもゼロを軽蔑したんだろうなー。部下を見捨てて自分だけ逃げるリーダーだと。ロイドの言う通り、仲間に知られてしまったら何されるだろうねぇ。だから殺されないために内密に話をしていると言ったゼロは開き直っているようだ。
 しかしね、このやり取りにアーニャが「つまんない」なんて言っていたけどね、つまんないじゃないだろうと言いたい(苦笑) そりゃ、仕事が楽しいと思えた方がいいかもしれないけど、仕事ってそういうものじゃないだろう。……って、最年少の彼女がこんな話に興味を持ったらそっちの方が問題かな。
 ローマイヤによれば、総督の権限内で国外追放処分の執行は可能らしい。彼女は法律関係は頭の中に入っているんだろうか。こんなのがスラスラ出てくるなんて凄いなぁ。現実では役人と言っても目の前で虎の巻開きながら何条がどうたら、なんて言っている者もいるというのにね。その当時でなら、その役人より私の方が法律に詳しいと言ってやりたいと思った。……今は、もうそんなに使うこともないから条文を空で言えるレベルでは覚えていないんだけどね(苦笑)
 ゼロを国外追放するという案に、ジノは組織のトップが逃げるなら黒の騎士団は空中分解すると乗り気だった。しかしスザクは納得できないようだった。でもねぇ……「しかし、犯罪者を……!」って、自分だってそうだろと言いたくなった。犯罪にレベルなんて言ってはいけないと思うけど、数ある殺人の中で最も重いのは肉親の殺害ではなかったかと言いたい。

「そうですね。私の一存で、すべての罪を赦すことはできませんものね」

 ナナリーはゼロとの対談の結果をスザクから聞いてそう言っていた。一人称が「わたくし」ではないよ? それはともかく、ナナリーの言葉にスザクはえ?と口にしていた。
 ところで、ナナリーはいったい何をしているんだ? 手にしたろうそくにユフィの名前を刻んでいたので、死者に対する弔いなんだと思うけど……。ユフィの名前を刻んだろうそくを浮かべるということは、一年前の式典で殺された日本人を弔うためなのかな?
 ナナリーがユフィの名前を刻んだろうそくを、スザクが水辺に浮かべたとき、彼はユーフェイミアと刻まれたろうそくをもう一つ見つけた。ま、ルルーシュしかいないだろうなぁと思ったら次の画面に出ていたよ。

 待っていたロロに、ルルーシュは「区切りはすませた。ここに未練はない」と言い切っていた。国外追放されて中華連邦にでも行く気なのか? だったらアッシュフォード学園はどうなるんだろう?
 行政特区日本の式典の会場には、100万人以上の日本人が集まっていた。その中には当然カレンに南に朝比奈、その後ろには藤堂の姿が見えた。リポーターはこの数がイレブンにとってゼロの言葉が重いことを感じさせると言っていた。生徒会室にはミレイとリヴァルとシャーリーの三人がTVの前に座っていた。今はもう三人しかいないのが寂しい。
 しかし100万人の人間が暴動を起こしたら大変だろうなぁと思っていたら、ジノと通信していた相手が不安そうに言っていたよ。しかしジノは「粛清の大義名分が立つんだとさ」とさらりと言っていた。確かにそうだけど、そういう台詞を笑顔で言わないでほしい(苦笑) でもまぁ、ブリタニアからは先に手を出さないよう命令が出ているそうでホッとした。

 千葉と玉城と扇も映っていた。扇は何かに気づいて帽子を目深にかぶっていた。彼の視線の先にはヴィレッタがいた。ようやく再会するんだねぇ。
 ヴィレッタ、やっぱり会いたいんだねぇ。記憶を失っている間のヴィレッタの方が彼女の本来の姿なんじゃないかなぁと思う。扇を探す表情がまたいいなぁ。期待と不安とが混じったような顔だった。会いたいけど、会ったとき自分はどうしたいんだろうとそんな様子だ。
 今回の作戦もまた星刻が関与しているようだ。そしてこちらもようやくOPに出ていたキャラが出てきた。香凛……って、こちらは大原さんなのか。こちらもまた同じ声で喋っていたなぁ。どうせだったら「xxxHOLiC」の侑子さんのようだったらいいのに……って、見た目から香凛とはキャラが違いすぎるか(苦笑)
 今回驚いたのが星刻だよ。え? 何? 病気持ちで余命幾ばくもないというのか!? 香凛の様子から深刻な状態のようだし。いくらルルーシュでも彼を治すなんて無理だろうしなぁ。これは敵対しないでラスト近くに死ぬのは確定だね。「もう少しだけもてばいい」と言っていたので1クール中!?

 ナナリーの挨拶から式典は始まった。次にローマイヤーからゼロと交わした確認事項が告げられていた。罪が一等減じられ、三級以下の犯罪者は執行猶予扱いにされるが、トップであるゼロは国外追放であると。
 TVの前ではミレイたちがゼロだけが国外追放だと言われたのを聞いて、一人だけ逃げだすという意味?と言っていた。当然、会場に集まった日本人たちも騒ぎ出すのかと思いきや、何も動きがなかった。そしてローマイヤが国外追放と言うや否やゼロが用意されていたモニターに映し出された。
 ナナリーはゼロが来てくれたと素直に喜び、怪我を押して警備にあたっていたギルフィードは唇を噛んで機会を伺い、スザクはナナリーを守るように彼女の前に立ち、ゼロに姿を現せと声を荒げていた。ローマイヤはギルフォード……というよりは警備担当者に暴動が起きたら不穏分子を片付ける機会だと言っていたんだねー。でも、スザクもギルフォードも彼女を「ミス」と呼ぶんだね。「ミズ」って言わないんだ。いや、そもそも彼女は未婚だったのか。

 スザクは、自分が安全に国外に追放してやると言ったが、ゼロは人の手は借りないとキッパリ断った。そりゃ当然だろう(苦笑) ゼロはそれより聞きたいことがあると言い出した。

「日本人とは、民族とは何か?」
「何!?」
「言語か? 土地か? 血の繋がりか?」
「違う! それは……心だ!」
「私もそう思う。自覚・規範・矜持。
 つまり、文化の根底たる心さえあれば、住む場所が異なろうとも
 それは日本人なのだ!」

 藤堂は同じ質問にどう答えていたのかなぁ。やはりスザクと同じく心だと答えたのかな。しかし、このゼロの回答が合図だったようで、黒の騎士団は一斉にスモークを噴射しだした。
 アーニャに車椅子を押されてナナリーはすぐに安全な場所へと移動していた。ローマイヤは「やはり」と言っていたが、実は待っていたんじゃないの?と言いたくなったなぁ。ギルフォードやジノが攻撃を仕掛けようとすると、スザクがそれを止めていた。ジノは虐殺する気満々なんだな……。
 ところがスモークが薄れるとゼロが姿を現した。最初から会場内にいたのかとローマイヤが言った直後、彼女は目の前の光景に驚愕した。スザクに至っては絶句状態。何と、会場内には100万人以上のゼロが立っていた!
 なるほど、ゼロは国外追放の処分だとローマイヤーが言っていたものね。しかもあの時の対談でもゼロとはある個人ではなく行いであると言っていた。その理屈で言えば、本物のゼロはどれだ、ではなく100万人のゼロ全てが本物であるということになる。そして国外追放されるなら出て行きましょうということなんだね。……ギアスがあるとはいえ、あれだけの衣装を用意するのも大変だったろうなぁ。そして、この衣装をどんな思いでルルーシュとカレンとC.C.と神楽耶以外は身に着けたことか(苦笑)

 ジノ、この手があったかとさすがに驚いていたようだけど、この手も何も君には想像もつかなかっただろうに。この手というよりは「何て作戦を思いつくんだ〜」が心情として正しいのではないか?
 この中でロイドだけが楽しそうだったなぁ(笑) 敵ではあるけど、ロイドはゼロって面白い奴だと思っているのだろうね。あの楽しそうな顔と声がまたいいよ!

 ローマイヤが狼狽えるなと声を上げていると、港湾管理室からの報告が告げられていた。中華連邦が申請していた船で会場に集まった日本人を乗せるつもりらしい。しかもその船上には咲世子が立っていた! ディートハルトが言っていたのはこれだったんだね。
 仮面を取って顔を見せろと命じたヴィレッタを、玉城が撃とうと銃を手にすると扇がそれを止めた。戦いに来たわけじゃないと言って自分を庇ったゼロを、ヴィレッタは扇だと気づいた。
 ローマイヤは100万の労働力をなくすなら、見せしめとして……とローマイヤは銃を構えていた(汗) 労働力って……。

ゼロを見逃がすということは、赦せというのか!?
お前ごと100万人を……!

黒の騎士団がいなくなれば、エリア11は平和になる。
ナナリーの手を汚すこともなくなる

しかし……これは卑怯な騙し討ちだ!

命令しろ! ゼロを見逃せと!

命令するんだ。ゼロを撃てと。撃てと……!

 騙し討ちって……敵、しかもテロリストに対して何を幻想抱いているんだか。騙し討ちだ、なんて言うならゼロが何を仕掛けるかを予測して対応したら良かったんじゃない? 責任者さん?
 スザクが動かないので、ローマイヤーが勝手に動こうとした。しかも彼女、銃を撃つことに何の躊躇いもないなんて(汗) ゼロはイレブンが扮装しているのだから、殺しても問題ないと考えているんだろうなぁ。
 しかし、その光景にスザクの頭の中を一年前の映像がかぶった。そしてナナリーの言葉を思い出していた。ユフィもナナリーも赦すつもりだったんだと。スザクが舌戦で勝っていたよ!

「約束しろ、ゼロ! 彼らを救ってみせると!」
「無論だ。枢木スザク、君こそ救えるのか?
 エリア11に残る日本人を」
「そのために自分は軍人になった!」
「……わかった。信じよう、その約束を」

 そう言って通信を切ったゼロが姿を現した。咲世子が乗る船の上で。え、と振り返っていたので、咲世子はゼロが乗っていたとは知らなかったんだね。しかもルルーシュ、仮面を外して彼女にゼロがルルーシュであると正体を明かしていた! 
 咲世子はルルーシュがゼロだと知ってコクンと頷いていた。ルルーシュにとって、咲世子はそれだけ信頼に値する人物だったということか。しかし彼女は今回も台詞がなかったなぁ。まともに話すのは特典映像のみだったりして(苦笑)

 一方でヴィレッタと扇。ゼロの言葉で100万人のゼロが乗船を開始した。そして扇は「さようなら、ブリタニアの人」とだけ言い残してヴィレッタの前から立ち去ってしまった。置いて行かれたと言っている表情がまたいいなぁ。

これは、僕が発砲命令を出さないと信じてこその作戦だ。
ゼロは、僕のことをよく知っている……。

最悪の敵だからこそ俺にはよく解る。
そして、これはナナリーのことを理解しているからこそ
できた判断でもある。
だから、今は感謝しよう。枢木スザク。
そして忘れるな! あの約束を。

 心の中で思っていることなのに、会話しているかのような二人の台詞が印象的だったなぁ。しかし、ルルーシュは未練はないと言っていたものの、学園から姿を消してしまっても問題ないのかなぁ。旅行中だとヴィレッタに報告させているのかな。

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at 11:09, 真神恵, コードギアス

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金色のコルダ〜primo passo〜 2話「前途多難なガヴォット」


 書くことがないというよりは、書いている暇がないのでストックから(苦笑) 一ヶ月前の日付が書いてあったよ……。今日は3時間しか寝ていないのでとてもとても眠いのだった……。

 柚木親衛隊の三人組の前でヴァイオリンを弾くことになった香穂子だった。しかし、実際に弾こうとしたが漫画によくある「ギギギ」という音しか出なかった……。全然弾けてないじゃない!(汗) その瞬間、画面がモノクロになったのが笑えた。
 しかし三人組はまさか香穂子が初心者だとは知らないものだから、自分たちの前ではまともに弾く気がないのかと詰め寄った。そこに火原と柚木が止めに入った。柚木が出てきてしまっては彼女たちも引き下がらずを得ないワケで……。しかし柚木が香穂子に触れた途端に驚く彼女たちが笑えた。稲光かよ(笑)
 そのまま退場してくれるのかと思いきや、リーダー格の子が「普通科からの参加だからこそ、演奏していただきたいんです!」と柚木がいても引き下がらなかった。そして自分たち音楽科を差し置いて参加するのだからと続けた。そこに報道部の天羽がやってきた。彼女は今ここで弾けというのは気の毒だから、日を改めて場を設けるのはどうかと提案してきた。報道部としても香穂子の実力を知りたいと天羽が続けると、親衛隊の彼女も一週間後にと了承した。
 勝手に決めるなと不満そうな香穂子に、天羽は「一回ぎゃふんと言わせといたほうが良くない?」と耳打ちしてきた。報道部云々は建前でもなく本当のことだろうけど、本音はやっぱりそっちか!(笑) 前回、土浦と音楽科の教室まで荷物を持って行ったときも、よそ者扱いとかそんなことを言っていたと思うんだけど、科が違うだけなのに音楽科は自分たちが特別だとでも思っているんだろうか? ……謎だ。

 思わぬ事態、というか、誰にでも弾けると言っていたのに弾けなかったことに腹を立てた香穂子はリリを取っちめようと練習室にやってきた。しかしヴァイオリンを受け取った練習室には月森がいるため、香穂子は外から様子を覗おうと裏手に回った。そこで眠っている志水に香穂子は遭遇した。そうか、一人だけまだ会ってなかったんだね。
 志水を見送った香穂子の耳に、ヴァイオリンの音色が聞こえた。アヴェマリアを弾いていたのは月森だった。しかし香穂子は眼を瞑って聞いていたため、それが誰の演奏かわかっていなかった。月森が香穂子に気づいて咎めるように何をしていると尋ねても、香穂子は聞いていないのか、曲名を尋ねて讃辞を述べた。月森が世辞と思い不愉快そうに返すと、香穂子はそうではないと返した。そして興奮した面持ちで今聞いた曲がどんなに素晴らしかったかを告げていた。

「ヴァイオリンってこんなに綺麗な音がするんだね!」

 うわぁ、月森の心を掴む台詞を言った!(笑) しかし香穂子は自分が言った言葉に何でこんなに熱く語っているんだろうと気づいて、そそくさと立ち去ってしまった。つまり、こういうところがリリに音楽に関する何らかの可能性があると言わしめた部分なんだろう。普通だったら、月森に不愉快そうに言われた時点で怖気づくだろうし。
 屋上に移動した香穂子は、先ほどの月森の演奏を思い出して「あんな風に弾けたら楽しいだろうな」と呟いていた。そしてヴァイオリンを構えた香穂子は弓を弾いて音が出たことに驚いた。先ほどの曲を思い出しながら、香穂子はそのままアヴェマリアを弾き始めた。その音色はコンクール関係者の耳にだけ聞こえたのか、彼らはその音色に反応を示した。

 弾けてしまったと驚く香穂子の前に、探しても見つからなかったリリが姿を現して讃辞を述べた。先ほど聞いた演奏が綺麗だと思ったからと香穂子が答えると、リリは「なるほど。だから感情が上手く乗っていい演奏になったのだ」と納得していた。親衛隊の三人の前ではうまく弾けなかったのにと香穂子が困惑したように言うと、リリは魔法のヴァイオリンは「あくまで自転車の補助輪のようなもの」と説明し始めた。音を出すことと奏でることは違うのだと。技術的なことは魔法のヴァイオリンがサポートするが、感情的な部分、ヴァイオリンを歌わせるのは香穂子の心なのだと。
 この調子でコンクールを頑張れと言い残して去ろうとするリリに、香穂子は「ズルくない?」とコンクールに出るわけにはいかないだろうと訴えた。しかしリリは参加してくれるだけでいいのだと言い、学園の創立者と交わした約束を言い出した。命を助けてくれた男が創った学校にに音楽の祝福を与えようと約束したことを。誰でも音楽を学べる場を創りたいという男の願いを叶えたいのだと涙を浮かべて訴えるリリに、香穂子は参加するだけでいいのなら協力すると応えた。その話は事実だろうけど、涙は演技だったようで、言質を取ったとリリは大はしゃぎしたと思ったら、香穂子に楽譜と資料を渡した。

 溜息をつきながら階段を降りる香穂子は月森とすれ違った。すれ違いざま、月森は香穂子にコンクールの参加者だとしたら「話にならない」と評して屋上へと向かった。魔法のヴァイオリンを使って演奏したというのにそう言われて香穂子もショックを隠せないようだった。しかし、月森はその後「技術的には話にならない。だが……」と心の中で続け視線を後ろに向けていた。……そういうことを言ってあげればいいのになぁと思うよ。香穂子はまだ月森のことを知らないんだから。

 昼休みなのかな。翌日、金澤が音楽科の会議室にコンクール参加者を集めていた。顔合わせのためだったらしい。
 会議室の前で溜息をついていた香穂子に、またもや親衛隊三人組が絡んできた。柚木のことを知らない香穂子に仰天しつつ丁寧に説明してくれたり、柚木本人が現れたときの立ち去り方といい、なかなか面白いキャラたちである(笑)
 入室した香穂子がまず月森に気づいた。そんな香穂子に冬水が気づいた。うんうん。いい感じだ。冬海は前回の一件で香穂子に憧れたことだろう。天羽も早く絡んで仲良くしてほしいものだなぁ。自己紹介する中で月森だけが仏頂面なのが笑えるなぁ。こんなことをしている間にも彼は練習をしたいのだろうね。金澤の説明がいかにもやる気がなさそうで面白いな。そういや担当を頼まれたときも校長の目の前でボソッと面倒くさいと言ったのは凄かったなぁ。
 4回も演奏すること、テーマが決まっていることとか必要事項を述べた後、金澤は音楽を楽しむことを忘れないで臨んでほしいと締めくくった。しかし香穂子にとったは楽しむどころの話ではなかった(苦笑) そんな余裕なんてないと落ち込んでいた香穂子に土浦が話しかけた。凄いじゃないかと言いかけた土浦は、香穂子が浮かない顔をしているのに気づいてどうしたと尋ねた。本当のことは言えないので、初心者だからコンクールなんて何から始めたらいいのかわからないと言う香穂子に、土浦は香穂子の楽譜を見てそれから始めたらいいんじゃないかとアドバイスしていた。しかしガヴォットって普通の男子高校生が読めるものなのかなぁと思ってしまった。
 選ばれたからには何か理由があるんだろうと、土浦はそれでも浮かない顔をしている香穂子を励ました。そして自分でよければ話くらいは聞けると力付けた。

 屋上で香穂子は早速どんな曲なのかをCDで聞いていた。……私はよく人の名前が覚えられないと書くが、人の名前というよりも固有名詞を覚えないと言った方が正しいかもしれない。道案内を尋ねられてもどこそこの交差点が見えるから〜ではなく、何個目の信号をどちらに曲がるか、といった説明をするしな(苦笑) なのでクラシックに関しても曲名は全く知らなかったりする。聞いたらわかるというのが殆どかと。でも、これは音楽家でない人では普通のことかな?
 ガヴォットがどんな曲かを知っても、楽譜を見ただけではチンプンカンプンと言っていた。今は私も香穂子レベルだろうなぁ。昔はエレクトーンをやっていたり、学校行事で演奏することはあったから今よりはマシという程度で読めていたんだけど。あ、でも、この時香穂子が見ていた楽譜を見て読めたから安心した(笑)
 とにかくやってみよう、そうして弾いてみた香穂子はどうにか曲にはなっているけどと、練習の必要性を痛感して日々励んだ。ところが、日数が経ってもなかなか思うようにはいかないらしい。アヴェマリアはもっと綺麗に弾けたのにと、香穂子には原因が全く解らないようだった。……まぁ、それはあの時のように感情が乗っていないからだろうね。義務感だけで弾いても魔法のヴァイオリンであってもただ弾いているだけになっているんだろう。

 屋上へのドアを開いた香穂子の目にはトランペットを吹く火原の姿が映った。吹き終えたときの表情と、香穂子に気づいて話しかける顔が違う〜(笑) 第一セレクションを翌日に控えてあんばいを尋ねられたが、香穂子は浮かない顔で「あんまり……」と答えることしかできなかった。いつも通りにすればいいと言われても、始めてまだ一週間程度の香穂子にはいつもも何もないものね。
 ガヴォットを弾いていると問われた答えた香穂子に、火原はやったことがあると明るく話した。トランペットでも吹けるのかと驚く香穂子に、火原はもちろん吹けると答えて演奏を始めた。呆気に取られて見ていた香穂子は、しかし再び浮かない表情を浮かべた。驚いて心配する火原に、先輩の演奏だとすごく楽しい曲なのに、自分は全然ダメなのだと告白した。そんな香穂子に火原は難しい顔をしていたら駄目だ、せっかくこんなに楽しくて可愛い曲なんだから、自分がもっと楽しまなくちゃと励ました。
 その後で自分は気持ばかり先走ってよく注意されるとしょんぼりして火原は続けた。その姿に肩の力が抜けたのか、香穂子は笑い始めた。そして笑顔で火原に礼を述べていた。その笑顔に火原が頬を赤く染めていた。えー……こんなに早い段階で香穂子に惚れてしまったの!?

 放課後、約束の一週間後ということで、親衛隊三人組と冬海、そして天羽の前で香穂子は演奏を始めた。火原が楽しそうに演奏していたのを思い出したからか、曲はガヴォットだった。三人組のリーダー格の子が簡単な曲だと不満そうだったが、香穂子の演奏に爪を噛む仕草をしていた。つまり、思った以上に腕が良かったから悔しいんだろうね。冬海は口元を手で覆って香穂子の感想に感動している様子だし、天羽も茫然と見ているようだった。そこへ志水まで来て立ち止まって聞いていた。最初は約束を知っている人間だけが聞いていたはずなのに、気がつけば人がどんどん集まっていた。それに気づいて香穂子は緊張してミスをしてしまった(汗)
 何でもない箇所でミスをした香穂子に気を良くした親衛隊たちは得意そうに続きを促した。香穂子のクラスメイト、そして天羽の表情は香穂子側なのは一目瞭然。冬海は変わらず手で口元を覆ったままだけど、今度はハラハラしている顔をしていた。観衆の前で演奏をしたことがない香穂子にとって、親衛隊たちの言葉なんて緊張して耳に入っていないだろうね。いいところで終わるなぁ。


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at 22:45, 真神恵, 金色のコルダ

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マクロスF 8話「ハイスクール・クイーン」

JUGEMテーマ:マクロスFRONTIER

 話を楽しむというよりも、絵の酷さが気になって仕方がなかった(汗) それに本編はほとんど進んでなかったしなぁ。

 ブレイクするまでは大変だなぁと思った。ただ、ゼントラーディ人の子どもに「ニンジンきら〜い!」と言われてソッポを向かれたからと言って、そこであの表情はいけないだろう。仕事なんだから。

「忙しいって言っても、毎日こんなじゃアルトくんに言えないよ」

 ……まだそんな事を言っているのか。先は長いなぁ。それに引き換え今回顔が見えなかった徳川さんはさすがだね。同じ事務所だからランカとも仲良しなのかな? 大勢の人に知ってもらえるまではどんな仕事も受けて、それを楽しめるんだもの。
 そんなとんとん拍子に行く話なんてほとんどないし、あったとしてもこの世界なんて一瞬の内に見向きもされなくなるんじゃないかなぁ。それに苦労しないでいたらどん底に落ちたときが辛いと思うし。
 そこへ事務所の社長がランカに合格したと伝えにきた。合格って……美星学園の編入テストか……。しかし美星学園の制服が合っていないなと思った。いや、服というよりも色かな。前の方が断然良かったと個人的には思う。

 グレイスが美星学園について解説を始めた。それをシェリルに教えている、ということは彼女も学園に向かっているということだね。しかし美星学園って実技試験が難しかったんだ。あ、芸能科が、ということかな? 芸能科に編入ということは、別に普通の科目がダメでも一芸に秀でていたらいいのかな? 私の中ではそんなイメージ。
 ななせがランカの編入にとても嬉しそうにしている後ろで、ルカが彼女を熱く見つめていた(笑) あのキラキラ音は誰が出しているのかと思ったらルカだったのね。応援してあげたくなるシーンだったなー。

 ランカがちょっと祭り上げられるとシェリルが登場してそれを掻っ攫うというパターンはこれで何度目なのか(苦笑) でもまぁ、私はシェリルの方が好きなのでこれはこれでいいと思っているけどねー。ただ、ランカが成長してきたときにシェリルがどうするのかによってまた感想は変わるかもしれない。シェリルにも下積みはあっただろうから、やさぐれたりはしないと思うけど、今からそれが心配なんだよね……。

 前回アルトたちが助けたギャラクシーの船は、船団がバジュラに襲われるとすぐに離脱したとかで、ギャラクシー船団の行方は不明だった。キャサリンと三島が通信で会話しているときにオズマが入ってきた。しかもその時に三島が彼女に食事の誘いをしていた。
 ここでキャサリンが赤くなるとは。そんな歳でもないだろうに。これは彼女がまだオズマに未練があるからなんだろうね。というか三島は本気なのか? その辺りが未だ見えない。99%は大統領の娘だからという理由としか思えないんだけどね(苦笑)

 シェリルは地元学生との交流のために美星学園にやってきたそうだ。学校から許可を取っているとシェリルは言っていたが、どう見てもアルトに会いにきたとしか思えない(笑) しかしランカが編入していたのは予想外だったらしい。そして彼女はアルトを「奴隷くん」と呼んで一緒に校内を案内してもらおうと提案していた。
 奴隷と聞いたときのルカの妄想が……(笑) シェリルはいいとして(?)、アルトの表情が物凄く笑えるんだけどーーー! というか、奴隷を聞いてそんな妄想するルカが心配である。……いや、彼は顔に似合わずそういった世界に興味があるのか!? 半ズボンのくせに!
 そんな様子を学生たちが見ていたようで、シェリルに関して何かを言っていた。その中で「私のアルト姫が!」と叫んでいる女生徒がいた。姫という言葉に反応したシェリルに、ミハエルとルカとななせがアルトを指していた(苦笑) ミハエルがずっとアルト姫と呼んでいたから全校生徒にまでアルトはそう思われているのね。
 ランカの目の前でシェリルの手を引っ張って行くなんて……。視聴者は文句を言うためだとわかっても、ランカに誤解させるのには充分な行為だなぁ。

「いい加減にしろ、誰が奴隷だ!」
「あら、ご不満?」
「当たり前だ!」
「酷いわ! 私の大事なイヤリング、宇宙で失くしておいて!」

 そうか、失くしてしまったのかー。あの状況だったら仕方がないよね……。シェリルにとってはそのことさえもアルトをからかうネタになるんだ(笑) 泣き真似していたときのシェリルの顔はなんて凶悪なんだろう! 今回の絵柄もそれに拍車をかけているなぁ(苦笑)
 形見だと言っていたのを失くされてシェリルがどれほど落胆するのか心配だったので、彼女のこの反応にはホッとした。多分、あの戦闘でアルトたちが生きて戻るためにイヤリングは失くなったんだと思ったのかな。

 さて、端から見たら痴話喧嘩にしか聞こえない二人の声に、残された四人が覘き見ていた。ミハエルに気になる?と聞かれてランカが言い訳する姿がなぁ……。「気になると言ってもそんな意味じゃなく」って……じゃあ、どんな意味なんだよと(笑) 誰も聞いてないっつーの!
 言い淀んだランカの前を何かが動いていた。……冒頭でニンジンの歌を歌っていたときもあのトカゲのようなものがいたねー。ランカに興味があるのかな?
 しかし、ランカたちよりもその向こうで早口で捲くし立てていたアルトとシェリルが何を言っていたかが気になった(笑) ちょっとしか聞き取れなかったよ〜。

 私が望んだ通りというよりはこれはもう必然なんだろう(笑) せめて奴隷は止めろというアルトの言葉に、シェリルは彼を姫と呼ぶことにしていた。こんな風にしか接することができないなんてなぁ。気が強いのも考えものだ。それでこそシェリルなんだけど、勿体ないな。でもまぁ、アルトがしおらしくされたら調子が狂うと言ったから彼女はずっとこんな態度をとり続けるんだろうなぁ。私はこの二人で上手く行ってほしいのだけど、これは「マクロス」だからなぁ……。後半になってあっさりとランカに取られてしまいそう……。
 シェリルが興味を示したのはパワードスーツで空を飛ぶこと? EX・ギアで卵をつまむなんて簡単と言っていたので、本当に成功させるのかと思ったが上手くはいかなかった。ムキになるのは何とも彼女らしい。しかし、卵を上からそっと触れたときのシェリルの顔が……と〜っても男前だった!(笑)

 シャワーシーンから、あのトカゲのような生き物が現われて、シェリルの下着に絡まったまま逃走しているシーンのドタバタは正直どうでも良かったかな(苦笑) 下着を履いてないままトカゲを捕まえようとシェリルが突っ走っても見えないのは当然のことだし? まぁ、夏にはこれをネタにアルト以外の全校生徒と、なんてのが出そうだけどねー。
 いや……それにしても……なんと見苦しい……。いくらシェリルの下着だからって、男子生徒のほぼ全員(?)がそれを血眼になって捜すなんてのはやり過ぎではないか?
 仕事についてシェリルはランカと話していたよね。その前のランカの様子は、やはりシェリルの身体を見てすごいなとか思っていたんだろうか? その後ランカの味方をしたななせのことを可愛いとかスタイルがいいとか言っていたからやっぱりそうかな。

「駆け出しは自分のことだけ心配していなさい!」

 グレイスに任せているからどの局で放送される番組かは知らないけど、自分の特番が組まれることになったと言っていたシェリル。彼女はランカ一人なら組み込めると都合をつけようと話しを持ちかけていた。ななせはこれに抗議していたが、後でランカもちゃんとそれを断っていた。これから収録があると言っていたランカをシェリルはそう言って彼女を送り出し、自分はトカゲを追っていた。
 ようやく貰えたTVの仕事。スタジオへ向かうランカの元へ社長からの電話が入った。それは、シェリルの特番が組まれたためにランカが出演予定の番組そのものがなくなったという知らせだった……。ここでもまたシェリルはランカから一つ奪ってしまったんだねぇ(汗) これが積もり積もってシェリルを憎む、なんて展開にならないといいけど……。ここまで立て続けに起こると意図的にやっているんじゃないのかと思ってしまうよ。

 ところが、ランカの仕事が潰れたのは、シェリルのせいではなかった! ミスマクロスのときと同様に三島が手を回した結果だった(汗) そんなことも頼んでいた、と今まで忘れていたかのような発言をしていたが、その後の「少し、気になる娘なんでね」と言った口元が怪し過ぎる! 彼は前回アルトが遭遇したあの赤い機体に関しても秘匿しようとしているし、本当に怪しい。

 トカゲは屋上で日向ぼっこしていたのかな? 何かに反応するような鳴き声を上げていたが、これはシェリルの殺気か?(笑) この騒動を、グレイスはどうやらずっと見ていたようだね。しょうがないわね、と呟いた顔が邪悪すぎるんだけど……。前回気になるアップがあったので、何かあるとしか思えない。
 EX・ギアを借りて突っ走っていたシェリルは、ルカが言うにはロックしないでいたようで、逃げるトカゲが絡ませていた下着を掴もうと屋上から飛び立った途端にギアが外れてしまっていた(汗)
 それを助けたのはやっぱりアルトだった。あのじゃじゃ馬めと言いつつ、シェリルを追っていったアルトは、面倒見がいいんだなぁ。おまけに助けられた後のシェリルの我儘に付き合ってやっているし。
 ギアが地面に落下してチーンと音がなっていた(笑) 卵をグシャリと潰したために卵まみれになったギアを泣きながら拭いていたルカは、ギアの無残な姿を見て真白になるんじゃないだろうか? あ、真白じゃなくて泣きじゃくっていた(笑)
 そしてもう一つ気になったことがある。前回に続いて今回も聞き覚えのある曲が流れていたよ……。アルトがシェリルをキャッチして空に舞い上がったシーンでかかった曲は、どう聞いても「パイレーツオブカリビアン」で聞いたような曲だなぁと。
 でもまぁ、ここでのアップの絵はまともだった。というかシェリルがキスしてくれるもんだと期待していたのになぁ。それがなくて残念だったが、最後はとっても爽やかなカップルで二人のシーンは終わってくれた。

 一方で、落ち込んでいるランカはあの丘に一人立っていた。そこであのトカゲが彼女の前に姿を現した。……現したというよりも、このトカゲ、ずっとランカを見ていたんじゃないだろうか? 彼女がいるところにばかり現われていたしね。
 ランカが「おいで」と声をかけたら尻尾を振って彼女の傍に近づいていた。鳴き声も可愛い。可愛いが、実はこれ、バジュラの幼生態だったりして……。だって、ランカに近づいてきたんだもの。
 そしらランカはトカゲに聞かせるように自分が記憶している歌を歌い始めた。ここで以前のようにまた音楽が途中で入るのだろうと思って見ていたら、何と、ハーモニカの演奏が始まった! 早速ランカに接触してくるなんて(汗) 爪が長いなぁ……。

 シェリルの我儘を聞いたから、イヤリングの件は許してくれたんだなぁと思ったら……シェリルがパイロットコースに転入してきた! まさかアルトと同じコースにやってくるとはなぁ。卵が掴めなかったのがそんなに悔しかったのか(笑)

 最後に、ランカのときといい、シェリルのときといい、どうして黒板に書かれた文字が日本語だったのだ!?

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 続きは久しぶりの日記。
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at 23:56, 真神恵, 漫画・アニメ

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遙かなる時空の中で〜遙かなる夢ものがたり 感想


 あー……一度書いた記事が消えると本当に何もする気がなくなるね。何で消えるかな。と言っても短い記事だったんだけどさ。最近、本当に通信状態が悪すぎるよ。まともに繋がっている方が短いんじゃないだろうか……。繋がらないからこうやってバックアップを取らずにうっかり更新しようとしたら消えてしまうしさ。さっきからメールサーバに繋がらないし!! ……でもまぁ、来月からは多分このストレスもなくなるだろう。

 私この文庫をほとんど買っているなぁ(苦笑) そして今気づいたけど、こんなに薄いのにこんな値段だったんだね! 何も考えずに買ったのは明らかだ……。書き下ろしじゃなくて大判で出ていたのを文庫化になったものなんだよね。
 前の方は買っていたんだけど、置き場所がなかったから売ってしまったんだよねぇ。何冊かあった内、まったく読まずに売ってしまったっけ。だから文庫になったらまた買ってしまったんだろう(苦笑) これは読んでいた筈なのに、記憶に残っていないというのがまた凄い。覚えているのって詩紋がメインの話だけなんだもの。

 全4話収録されていた。4話通して共通しているのは、あかねが物忌みで外出できないということ。庭にも出てはいけないなんて大変だ。そして暇を持て余しているあかねは、その日一緒に過ごすことになった八葉に話をしてとせがむんだよね。ここに収められているのはそんな話だった。
 頼久、永泉、友雅に詩紋と。前の三人は過去の体験談を神子に話していたのだけど、詩紋はあかねと一緒に異世界・京へ飛ばされた少年である。だから話と言ったら最近体験したことしか話せないよね。で、その話は現在進行形だったという感じだった。そして私が覚えていたのはこの4話目で、見ればページ数も一番多かった。

 上記の4人がメインだったけれど、他の八葉もちゃんと出てきたのが嬉しかった。泰明の登場シーンって多かったんじゃないだろうか。
 一番面白かったシーンは、天真とイノリの会話だった。4話目で皆で詩紋を捜索するのだけど、彼を攫った者を探せと言われて「動くのは俺たちかよ!」と言いつつ、大人しく探しに行ったときに天真が言ったこと。彼はイノリに自分たちの世界ではこういうのを何と言うか知っているかと聞いていた。当然イノリがそんなことを知る筈もなく、天真は「パシリ」というんだと続けていた。聞いたイノリが嫌な感じだと意味は聞かずとも言葉の響きでそう感じていたというシーンが面白かった。

 ところで、作中の台詞はもちろん全て脳内では声優の声で喋っている(笑) 「遥か1」って発売されてからどうれくらい経ったんだろうhねぇ。あとがきには2001年と載っていて、文庫版のあとがきでは2008年になっていた。7年間も続いていたんだねぇ。
 著者の名前は知らない。というかそもそも私は作家の名前なんてほとんど知らないんだけど。自分のサイトでプレイ日記を書いていたら、コーエーから小説を書きませんかと声をかけられたらしい。物書きの仕事ってそんな風に舞い込んでくるものなんだろうか……。

 あ、思いついたことを書いていったらそれなりの長さになったぞ。今度はちゃんとバックアップ取ってから更新するとしよう。 


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at 23:55, 真神恵, 遥かなる時空の中で

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あまつき 7話「暁降つ」

JUGEMテーマ:あまつき

 佐々木はいつも目を瞑っていたから、物語ではありがちな目を開くとスゴイ、という設定なのかと思っていた。前々回だったか、銀朱に会ったときには目を開いていた。何で白目なんだろうと思っていたら……。視力を捨てたと佐々木は言っていた。彼の目は白目。瞳がないということ? 失ったのではなく捨てたと言っていたものね。妖を感じ取れる力を手に入れる対価が視力だったらしいね。しかもそれを「安いもんでしたよ」と言い切るとは……。
 明るい声で言う佐々木に、鴇が「そこまでして……」と茫然と呟いた。それを聞いて佐々木は鴇がそこまでする必要はないと思ったと言っていると思ったらしい。しかし鴇は悪い妖怪は退治するべきだが、そうでない者もいると言いたかった。妖怪にも善悪の区別がつくと考えている鴇に、佐々木は笑ってとても優しい子みたいだと言っていた。
 佐々木の言葉に苦笑いしていた鴇は、次の佐々木の言葉で固まっていた。「そしてとっても胡散臭いですねぇ」と言われて。佐々木は、鴇が妖に好意的であるので不安だと続けた。佐々木は更に自分はたやすく人を信用できないのだとも言っていた。
 佐々木の言葉にどう返すのかな、それとも黙ったままなのかなと思っていたら、鴇も人がそんなにいいものじゃないと思っていると言っていた。しかし、だからこそ優しくしたり正しくあろうとして努力するのではないかと。

 視力を捨てるほど妖を感じ取る力を欲して、それを退治する職に就いている佐々木。そして鴇の言葉に笑顔で否定していた。ありがちな想像だけど、彼は妖に大事なものを奪われたんじゃないか。人間は、同じ人間であっても違う民族だからと簡単に殺せる生き物。だから、違う世界に生きる妖が人間に対して、自分に対して不幸を味合わせたら、すべての妖を簡単に憎むんだろうなぁ。今は何もしていなくても、こいつは妖だからきっと人間を襲うんだとか何とか理由をつけて。
 視力を捨てることが安いものだと言い切った佐々木なので、その憎しみは相当なものになるのではないだろうか。普段ああやって笑顔を浮かべている人間ほど、中身はとても複雑だろうしなぁ……。

 考え事をして歩いていた鴇に、朽葉が障子戸を開けて声をかけた。それに驚いた鴇は、朽葉と紺を見て安心したんだろうね。ふらついたかと思うと床に倒れてしまった。紺と朽葉は鴇にとってそれほど大事な存在になっているんだね。

「何言ってんの。女の子に優しくできない男に生きる価値はないよ!」

 鴇は素晴らしい考えを持っているなぁ。しかし、その優しさがどういう類のものかはまた別の話だな。でもまぁ、鴇が来てから朽葉が変わったというのなら、今の彼女を見るといい変化なのは明らか。何も考えずに同じ部屋で眠るつもりだったのを。鴇に女の子と一緒はダメだと言われて照れ隠しに怒って部屋を出て行ったところは可愛かったなぁ〜。

 鴇の回想に出てくるあの金髪は何者なんだろう? 鴇にとって信頼できる人物のようではあるけど。金髪の人は自分に自信がないというか、生き方に迷っている感じがする。
 名前は蘇芳というのか。しかし「迎えに来るまでいい子にしてろよ」と言っていたところから、彼は鴇の父親だったのか? 蘇芳は出かける度に全力で別れを惜しんでいたのか……。
 その理由が、この時が一生の別れになるかもしれないから、らしい。そんなアホな、とは言えないか。バイクに乗っている以上、自分が気をつけていたって事故にあうときはあうし、鴇の方だって何か危険な目に全く合わないことなんてないだろうしね。しかし、全力で別れを惜しんでいた鴇の腕の力は相当だったらしく、蘇芳が青ざめるくらいにはあったらしい。別れを惜しむだけでなく、形見まで渡していたとは(笑)

 翌朝、朽葉は髪をいじりながら廊下を歩いていた。鴇におはようを言いに行くんだね。おお、女の子しているじゃないか! しかし、彼らの部屋からは紺の怒鳴り声がしていた。鴇って寝相が悪かったんだねぇ(笑) しかもその足が紺の顔の上に乗っているなんて最悪だ。しかも紺が言うには足を洗っていなかったそうで……。ひぃぃぃぃ。
 廊下に出た二人が朽ち葉に全く気が付いていないよ! おまけに普通の着物を着た鶴梅が出てきたし、その次は真朱が鴇に抱きついていたしで誰も朽葉に気が付いていない(汗) しかも二人とも普段とは違う着物を着ているから鴇はさらっと褒めるし。女の子には誰にでも優しいなんて、鴇が気になっている朽葉にとっては最悪なんではないか?(苦笑) おまけに朽葉が鴇たちに声をかけようとしたら、今後は朝食の用意ができたとお坊さんに言われてしまったし。

 先ほどの佐々木と鴇の会話は、彼の配下の者によれば鴇が言い返したことと、その内容が佐々木の持論と似ているらしい。そう言われた佐々木の声のトーンが落ちていた(汗) 言われたくないことを言われたということか。
 黒鳶と呼ばれた男は情報収集が仕事らしいね。その黒鳶、露草と平八のことを報告していた。片方が妖と聞くやいなや、佐々木は彼らを追うよう命じていた。

 回想に出てきた蘇芳が出かける度に全力で別れを惜しんだり、形見を渡すというのが日常だったのか、鴇は誰かが直してくれた眼帯を、神社に残る紺に預けていた。人と別れるときは、思いきりに大袈裟に惜しむことにしているんだと言った鴇は、紺にちゃんと迎えに来るからそのときに返してと言っていた。
 約束、と言った鴇に紺は本当に大袈裟だと呆れ顔だったが、鴇が自分のジンクスでやらなきゃ気が済まないと、そこまで言われたためか「しゃーねーな」と言いつつ、髪をしばっていた紐を鴇に手渡した。
 蘇芳のときは普通の世界の出来事だったから何とも思わなかったが、ここはあまつきなんだよね。見ていると紺に何か起きるんじゃないかと思えてならない。
 鴇たちを見送る紺を、陽の光が害になると奥の部屋で休んでいたらしい銀朱が現れた。紺に身体の具合を尋ねられ、彼は大丈夫と言っていたが「これが見納めになるやもしれないし」と不吉なことを言っていた。そして銀朱はどうしてここに残ったのかと紺に尋ねた。
 こんの答えは明快だった。今、情報を一番隠し持っているのが銀朱だから、いろいろ聞こうと思って残ったらしい。本人を目の前にして「探らせてもらう」だなんて、大胆でいいなぁ。そして紺は助力ではなく、鴇には最初に呪いを解くように言わなかったのは何故か、そして本当にこの世の行く末が見えるならどこまで知っているのかと尋ねた。
 帝天の正体も知っているのではないか。紺のその問いに、銀朱は神という以外は知らないと答えていた。その後で画面に出ていた映像は「帝−告−梵−暁」と順位づけしているものだった。あの線の長さも位置関係を表しているんだろうか。コクって告だったんだね。
 しかし告天は正体不明だと言ってなかったっけ? 紺が同じことを尋ねると、銀朱は彼の方がよく知っているでしょうと返していた。紺と鴇、彼らがあまつきに飛ばされたときに初めて出会ったこの世界の住人。夜行が告天だと銀朱は答えた。夜行って鴇に質問攻めしていたよね。
 しかも夜行は人にとっても妖にとっても敵らしい。人を狂わせ、妖を狂わせ、世界を狂わせる存在って(汗) そんなモノが帝天の次に坐しているということは、この世界の創造主の意思で狂わされているのかもしれないと銀朱は言っていた。そんなモノを相手に……って、銀朱はその仕組みを壊してしまおうと思ったが、帝天がそれを許すはずがないと銀朱は続けて言っていた。行動する以前に思うだけでもいけないという事か。で、銀朱は白紙の者でも自分の命を救えはしないと言っていた。

「あいつは、あんたの死んでいく呪いを解くために行ったんだぞ!?
 天網を変える力を持つんじゃねぇのかよ?」
「……こう言えば解りますか? 私のこの呪いは死んでいく呪いではなく
 死ぬことができない呪いなんだと」

 そう告げた銀朱の顔が昏かったな……。死ぬ呪いも嫌だが、死ねない呪いも嫌だなぁ。茫然としている紺に近づいた銀朱は、彼の前に手をかざした。その途端に紺が膝をついていた……。

「貴方は残るべきではなかった。
 巻き込んでいまうこと、心苦しく思います。
 私にはまだ甘えが残っていたのです。
 だから、あんな願い方を彼にしてしまった」
「ッ!」
「それでも彼自身から呪いを解くと言い、
 真朱が神社を離れることになったからには
 やはりこれが正しい道だったのでしょう。
 私は私の信じる道で、守るべきものを守ります。
 それが銀朱という名に課せられた責務……。
 お休みなさい。貴方に聞いてもらえて良かった」
(しまった……)
「誰かに知っておいてほしい。そう思うのもまた未練故か……。
 とうにないものだったこの命、何を惜しむというのでしょう。
 それでもやはり、貴方はまた泣くんでしょうか……梵天」

 泣くって、梵天が? 最初は真朱のことを思って言っているんだと思ってた(苦笑) 敵対している者同士のようなのに、何か因縁があるのかな。しかもこの銀朱の言葉を聞いていたかのような梵天の言葉は……。

「簡単に、君一人楽になんて、してやらないよ。銀朱」

 無くした命を惜しまない決意をしたのだから、銀朱は帝天に対して何かをするということなんだろうね。そして梵天も同じ考えでいるようにしか見えない。でも、帝天っていったい誰でどこにいるんだろう……。

 沙門の妖怪退治は一晩かかっていたらしい。家の主に状況を聞くと、怪異は蔵から起きたらしい。人が火だるまになっていた(汗) しかし蔵は普段から湿気を保つために水気があるくらいなのに、火なんて出るはずがないと。そして沙門も蔵からは悪い気は全然しないのだと言っていた。むしろ清い空気で満ちているとも、神域だとも心の中で言ってたな。
 その次はあの狐顔の女性の妖が出てきた。彼女は青い炎に包まれて、今夜参りますと言っていた。「貴方を取り戻しに参ります」と。では、あの蔵に御神木から削り取られたものがあるということなんだろうか?

 で、その狐女の住処に露草と平八が案内されていた。……と思ったら、彼らは誰の家に招待されたのか全く知らないらしい。あれ? 展開からあの狐女の住処以外ないと思うんだけど??
 暢気な平八に、露草が不機嫌な顔で彼を心配しているような台詞を言っていた(笑) 自分がどんなに危険なところに足を突っ込んでいるくらいわかるだろ、と言われて、平八は「ヌエ? そいつは何だ?」とキョトンとして聞いていた(汗) しゃーねーなぁと露草は思ったんだろうね。
 しかし呆れ顔の露草に平八が言いたいことがあるならハッキリ言ってみろと言ったら、無表情でハッキリ言っていた。

「鈍感、単純、無神経、考えなしの無鉄砲、お前の末路はそこらで野垂れ死に決定」

 本当にハッキリ言われて頭を抱えてそこまで言うか!?と反論した平八だったが、彼は露草が人ではないと気が付いていた。しかも最初から気づいていたらしい。……カン? と思ったたら、服装が普通と違うと指摘していた。しかし何よりも、露草が平八の上に落っこちたとき、とても軽かったらしい。赤ん坊の重さしかないのに怪力だし身軽なのを見て、人間と思うほうが無理だと平八は笑顔で言っていた。

「……なら、何で逃げなかった?」
「えっ? ぃやぁ、そりゃあでぇそれたことされたんなら逃げるけどよ、
 あんた傷の手当てをしてくれたし、難儀してそうだったし……」
「? そんだけか?」
「おうよ」

 平八というのは頭ではなく心で生きているんだなぁ。借金踏み倒されたことがあるだろとか、本気で馬鹿じゃないかとか、警戒心を持ってないのかとか露草に言われても、露草に何かされたら自分の見る目がなかっただけだと言い切った! 江戸っ子だから、そのときは腹を括って覚悟を決めると言っていた。
 人間が嫌いだと言っていた露草も、平八の言葉に「変な奴」とふいと視線を外して言っていた(笑) しかし平八が自分の名前を言うと、露草も名乗っていた。「よろしくな!」と言った平八に対して「よろしくしなくていいぞ」と返していたけど、名乗った相手に名前を言ったという時点で、露草にとっては平八は嫌いではない人間になったのは明らかだね。あの名前を言ったときの表情がそう言っているもの。
 ところが、そこの現れた狐女が現れたために和やかなムードは一変してしまった。女は血の臭いを纏わせていた。そして平八は血の臭いなのか、女の異様さに気づいたのかは知らないが身体を震わせていた。

 狐女の名前は稲荷だった。なぁんだ、そのまんまで良かったんだ〜。露草は人間の血肉は毒だと言っていた。人間をその手にかけた稲荷に対して、露草は怒りを隠さず「そこまで堕ちたか!」と怒鳴っていた。
 しかし稲荷は最初に救いの手を蹴ったのは貴方さまと責め、自分が他の誰の手を借りようと、とやかく言われる覚えはないと言った後で、恨んではいない、来てくれただけでも充分だと顔を隠して言っていた。
 そして稲荷はどうしてここに人間がいるのだと言った後で、平八の後ろに瞬時に回って彼を斬ってしまったらしい(汗) 具体的には何も描かれていなかったけど、露草が驚愕して平八の名前を叫んでいることから、彼が稲荷に斬られてしまったのは間違いないだろう……。最後の血がひぃぃぃぃだった(汗) まぁ、即死ではなくて咄嗟にかわしたものの重傷は免れなかったという感じかなぁ。


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at 23:57, 真神恵, 漫画・アニメ

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